2007年02月14日(水)  大人のバレンタイン。
 
先日、押し入れの中にチョコレートを見つけて、「何これ? 何でこんなとこにチョコレートが? もしかしてもしかして、僕に内緒で食べようとしてたんじゃないのぉ?」と、ケラケラしながら妻に訊ねると、「あっ、もう、違うわよ。えとね、バレンタインデーのチョコレート作ろうと思って隠してたの」と、照れ臭そうに言った。
 
まったくもって僕は馬鹿だ。なんてデリカシーのない質問をしてしまったのだろう。「あ、あ、そう、そうなの?」と、決まり悪そうな返事をして隣の部屋に引き篭って自分を責めた。馬鹿だなぁ僕は。もうちょっと物事を考察してから何か言うようにしよう。それが社会人ってもんだ。社会人は馬鹿なことばかり考えずに仕事に行こう。職務を全うしようと今日も「ただいまー」と仕事を終えて、「御ハナ〜、今日は何をしましたか〜。うんちいっぱいしましたか〜」と、御ハナを抱っこしていると、妻が「はい、どうぞ」と、バレンタインデーの手作りチョコムースをテーブルに置いて、恥ずかしそうにキッチンに消えた。
 
戻ってきてくれと思った。その恥ずかしそうな笑顔をもう一度見せてくれと思った。ラム酒で作ったイチゴのソースがかかったそのチョコムースはすごく優しくて大人の味がした。僕はもう学生じゃないし独身でもない。これぞ大人のバレンタインデー。美味いぞ。美味いでごわすぞーと、間違った鹿児島弁で叫び、「ちょ、ちょっと待っててね」と、膝の上に座ってた御ハナをソファーに寝かせてからキッチンで夕食の準備をしている妻を抱きしめた。
 
「美味しい?」妻が上目遣いに訊ねる。突然一人残された御ハナが泣き始める。「美味いしいよ。ありがとう。ありがとうね」もう一度強く抱きしめて、「どうしたの〜。寂しかったの〜」と、御ハナが泣く部屋に戻る。そんな大人のバレンタインデー。お風呂あがりに「えとね、2個作ったの」と、もう1個チョコムースを食べた。2個目のイチゴのソースはちょっとラム酒が強め。そんな大人のバレンタインデー。
 

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