2000年11月10日(金)  ツタヤは知ってる人が一人はいる。
仕事帰り寄った本屋で突然肩を叩かれた。振り向くと女性が立っていた。

「ひっさしぶりぃぃ。元気してたぁぁ?」

絶対人間違いである。久し振りも何もこのロングヘアーでマスカラがやや強めで
口紅の色とは多少不釣合いの女性とは面識がないはずだ。

「わっ!何、お堅い本読んでるの?」

大きなお世話である。しかも人間違いしてるのをまだ気付いていない。

「ねぇ、昔の人とか会ってるの?みんなで集まってどっか行ったりするの?」

同窓会?行ったも行かないも私は同窓会の幹事をしているのである。行かないわけがない。
で、誰だよ君は。スカートも短すぎるし。厚底はいてるから僕より背高いし。

「ねぇ、あのコとどうなってんのよ。○○○と。」

ゲッ!昔の彼女の名前。こいつ誰だ!?携帯ストラップが異常に多いこいつは誰なんだ!?

「ってとっくの昔に別れたよ。まだ満州が植民地だった頃に別れた。
で、誰だっけ?いや、顔は覚えてるよ(実は覚えていない)ただ名前が出てこないんだ。ゴメン。」

「わっ!!サイテー!!」声、でけぇよ。ほら、みんなこっち見てる。

「ね。ヒマ?」「いや、ヒマじゃない。食事は家に帰ってから食べるし。」
「わ!何も言ってないのにムカツク〜。携帯教えよっか?彼女いるの?今」
「携帯取らないし、彼女はいるし、家に帰ってご飯食べないといけないし。君の
名前は思い出せないし。」「わっ!変わってな〜い。携帯嫌いも。」

高校の同級生?専門学校?いや、どちらでもない。

「ま、いいや、じゃぁね〜。あんたの電話番号知ってるし。」

あ。思い出した。マクドナルドでバイトしてたときの子だ。何年も携帯番号変えて
ないから知ってるわけだ。あんなに大人っぽかったっけ。

ま、いいや、早く家に帰って晩飯食べよう。


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