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大宮のおばあちゃん家で過ごした日の事を
思い出していた。

昼寝していて目が覚めたら
外は激しい雷雨
縁側に打ち付ける雨の音
畳の部屋、布団の中で「寝てたのか」と思った。
たぶんオレは6歳ぐらい。

起きて居間に行くとみんなは起きていて
くつろいでいた。
奥の部屋にテレビがあり、姉貴と見たドラえもん
木で作られた口には鮭をくわえている熊の置物
庭が広かった

12歳の時に
もうそのあと一度も大宮のおばあちゃん家に
行く事がない事など知る由もなかった。
じいちゃん、ばあちゃんに会いに行きたい。
墓参りに行きたい。

南と北の窓を全開にして風が通る場所にいる。
今オレは44歳。
音楽を聴いている。
「昨日のカレー、明日のパン」という本を読んでいる。
ビールを飲んでいる。

今以外どこにも行けない。
行きたくても行けない。
ただ感じる事ができる。
一体何を感じているんだろう。
「何」はきっと、俺の大好きな事。

間も無く夕方になる。
窓から見える空。
きっと俺、大丈夫。
明日も乗り越えられる。




オフクロに電話したが出なかった。
買い物にでも行っているのか。

聴きたい音楽が沢山ある。
アコースティックギターの音色がとても綺麗で
透き通る。




2018年06月25日(月)

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