♪ ワーカー日記 ♪

2003年04月18日(金) お見合い (まじまじ)

先日、初回面会した2才半のA君。お茶目で愛想のよいタイプで、
いつ出会っても気楽に笑ってくれていたので、里親さんとの面会も
比較的スムーズに進むのではと思っていました。
里親さんにも「アンパンマン体操が上手に踊れて、なかなか
お茶目でかわいい子なんですよ」と伝えていたのですが・・・。

最初に廊下で里親さんと対面した時には、顔をじっとみて
それほど緊張した様子でもなかったのですが、いざ面会の場に
連れてこられると両手で顔を隠したまま。指の隙間から、ちゃっかり
里親さんのことは見ているのですが、自分の顔は見せてくれません。
担当の保母さんも「走り回ったりしてしまうんではないか、と
心配していたのに・・」と。その場にいた全員の予想を裏切って
結局、1時間近く、手で顔を隠したままでした。
なかなか体格のいいA君が一生懸命顔を隠している様子が、
これまたかわいくて、困ったなあ〜と思いつつも、ほのぼのと
させるものがあって、保母さんやわれわれ(協会職員や児童相談所の
ワーカーさん)が笑ってしまうので、余計に手をはずせなくなった
のかもしれません。

おやつを食べさせてなんとかご機嫌をとり、手をはずさせようと
保母さんがされたのですが、他の友達といっしょにテーブルに
ついたものの、顔を隠してテーブルに伏せてしまいました。
保母さんがゼリーを口にいれようとすると、うつむいたまま手を
ハの字にして口だけあけて食べさせてもらっていました。

最後に効果があったのは、里親さんからのおみやげ。
アンパンマンのお砂場セットで、他の子がまずいじり、
「A君のやで」と渡してもらい、そのうちにその魅力に負けたのか、
顔をあげ、バケツとセットが入っていた袋を肩にかけて、
里親さんと向き合ってくれました。
そのうちに笑顔も出て、一同ホッと。
その日は里親さんと握手をして、「お見合い」を終えました。

翌日から実習が始まり、最初はまた顔を隠したそうですが
その日の夕方にはひざの上に座れるようになりました。
1週間後には里母さんと二人でおでかけができました。
「夕方帰ろうとすると、嫌がって泣いてくれました」と
里母さんから報告がありました。

おうちに迎えられる日まで、もうすぐです。


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