♪ ワーカー日記 ♪

2003年03月24日(月) 「養子からのメッセージ」を開催しました (まじまじ)

先日、年間の行事のひとつである「成長した養子からのメッセージ」を
開催しました。今回は、5才で引き取られ、現在27歳の女性、Aさんに
お話していただきました。わさわさとの対談形式で、2時間ぶっ続けでした。

5才だったAさんは、引き取られたこともよく自覚しており、
状況の判断ができるかしこい子どもでした。両親が何を期待し、
どういうふうに振舞えばいいか、ということもよく理解して
おられたようです。
その分、わがまままを言うこともなく、大声でごねた覚えもない、
ということでした。養親さんからすると、Aさんにとって
よかれと思うことを、次々とやらせておられ、Aさんは精一杯
背伸びして、それに応えていたようです。
Aさんが思春期の頃、お母さんとAさんの緩衝であった
お父さんが転勤で単身赴任となり、母子の2人きりの
生活になりましたが、それはAさんにとってなかなか緊張する
生活だったということです。お母さんと2人で食事をしている時、
お母さんがしゃべろうと息を吸い込むだけで、Aさんは
「また、何か言われてしまうのではないか」と心臓が
ドキドキしたそうです。
決して、お母さんは悪い人ではなく、むしろ人間的には
とても立派な人だったそうですが、子どもらしくわがままに、
のびのびとできなかったことで追い込まれてしまったのだと
Aさんは思われているようです。
Aさんは今親子関係を修復中で、再び、甘え直しをしておられます。

Aさんは、今回の話をとても落ち着いて話してくださいました。
会場は、子育ての難しさを実感されたのか、静まり返る場面も
ありました。
Aさんの「血の繋がりはなくても親子になれると思います」
という一言に力づけられた、感動した、とアンケートに書かれて
おり、いい会になったなと思いました。


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