オレも偉くなったもんだにゃー - 2003年06月18日(水) いやー、オレも偉くなったもんだ。 オレの本が論文の文中に使われておったですよ! 許可を取ってるわけじゃないので名前を出すのは遠慮しておきますが、 件の論文とは、某大学の在籍の某Aさんという方が書いた、 {『<パクリ>をめぐる論考』〜1980年代以降の日本の ポピュラー・ミュージックにおける<パクリ>の研究〜}。 以下、「序章<パクリ>という現象。I−2」より抜粋します。 ---------------------------------------------------- <パクリ>は他の作品の存在により成立するため、寄生的とか派生的とか言われ続けてきた。そもそも「ぱくる」という日本語は「だましとる。盗む。」という意味を持っている。元々<パクリ>はそのような意味から派生し生まれた「盗作」を意味する業界用語であった(中略)しかし世間で使われるこの<パクリ>という言葉はどんどんその意味を拡大していった。(中略)その事実を証明するのが(中略)『J-POP [リパック!] 白書』である。「リパック」とは<パクリ>という言葉と「re-pack」という言葉をかけあわせた筆者による造語であるが、この本の中で紹介されている楽曲は必ずしも参照元作品の「盗作」ではないことに気が付く。例えば本論文中では「引用」や「パロディ」という文脈で分析を行っている作品が「リパック」という名前の下で紹介されている。<パクリ>という単語の元の意味を考えるなら、この本による紹介において、筆者は「引用」も「パロディ」も「盗作」だとひとくくりにして紹介していることになる。その区別は本文中で殆ど示されることはないし、そのことに対する根拠づけもない。結局のところ、著者が取り上げる作品を「リパック作品」と認定する基準はただ1つ、取り上げる作品が参照元作品と似ているか似ていないか、である。このような態度は全ての「似ている」作品を「盗作」として片付けてしまう風潮につながってくる。(以下、略) ------------------------------------------------------- なんだ、批判かよ! ま、たった30日で作った本、 どう批判されても仕方が無いんだけどさ(苦笑)。 でもなー、『このような態度は全ての「似ている」作品を 「盗作」として片付けてしまう風潮につながる』 って言われると、どうも意図が理解されてない気がするなぁ。 オレ、「リパック」という言葉をつけたのには大きな理由があるんです。 それは「パクリ」「盗作」「引用」 「パロディ」「オマージュ」っていう区分けは、 すごく曖昧だと思ったからなんだけど。 もちろん、辞書やロジックではそれぞれに言葉の意味はある。 でもアーティストが本当の情報を公開してくれていない限り、 それを「パクリ」「引用」「パロディ」と受け取るかは、 リスナーの主観によるわけで…。 と、論文をよく読んでみたら、同じようなことをAさんも書いてた。 ほ、本末転倒じゃん…というのは、さておき。 実際、「パクリ」「引用」「パロディ」区分けの問題は、 執筆直前の会議で、編プロのオヤジさんと議論になったんですよ。 オヤジさんは井上陽水「傘がない」は、 グランドファンクレイルロード「ハートブレイカー」の「盗作だ」って、 悪意をもって言うの。 でもオレは陽水さんは基本的に、 どんな辛らつな詩を歌っても心の中では半笑い、 というスタンスの人だと思っているので、 「パロディ」というか…「ギャグ」なんじゃないかと思ったわけです。 (アレンジャーの星勝さんはマジだったのかもしれんけど) もう、この時点で明らかな齟齬が生まれてる。 2人とも「似ている」という共通認識はあるものの、 その後、感想・感情がまったくちがうんですな。 あと、アーティストによっても印象が違ってくる。 たとえばオレの場合なんかだと、 やっぱグレイがリパックやると笑っちゃう。しかも悪意の笑いで。 で、ラルクがやると、悪意・好意が半々。 ホフディランがやると「バカだなぁ〜」と無条件に好意的という、ね。 結局、そのアーティストのことを好きか嫌いかなんだよね。 (書き手として本当は、それじゃいかんのかもしれんが) かのようにですね、量子力学の世界じゃないけど、 観察者の心持ちひとつで結果・結論は大きく変化するわけです。 そう、つまり何が言いたいかっていうと、 Aさん、オレのことイジメないで…っていう(笑)。 あ、ちなみにフォローするわけでも迎合するわけでもなく、 この『<パクリ>をめぐる論考』っていう論文、すげえおもしろいですよ。 論文形式ゆえの読みにくさ、楽曲引用の少なさ、少々の疑問はさておき、 オレが考えてることと根底に流れているのはほぼ同じ。 特に著作権とオリジナリティに関する記述は、共感しちゃって。 オレ、思うんです。 音楽にオリジナリティなんて必要ないって。 音楽で飯を食っている人は、基本的にサービス業なんですから、 それがパクリだろうと盗作だろうと、いいメロ、いいリズム、 いいアレンジをオレらに提供してくれればいいと思うんです。 そこにオリジナル信仰と著作権なんてものがあるから、面倒なわけで。 アーティスト・エゴはいいから、 代価を払ってる以上、楽しませてほしいんですよね。 あ、あと男女限らず、ルックスや武勇伝などの“萌え”も 提供してくれたほうがいいなぁ。 ここんとこ「曲は好きになれてもそのアーティストまで好きになれない」 っていうパターンが多いんですよね。 もっと精液の濃い人、出てきて欲しいんですけどね。 ...
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