2002年12月04日(水) [ 押せば命の泉わく ]
我ながらかなりネタっぽい話だなぁ、と思うのですが、まぁ聞いて下さい。
私は今日、生まれて初めて指圧を受けました。 自ら受けに行ったのではありません。 偶然に。 いや、半ば、強引に。
母親と待ち合わせしていた某高島屋のロビーに行くと、 母の隣に座っていた、何だか見知らぬおっさんが、私の顔を見るなり、
「お、ムスメか〜。ムスメも凝ってんな、こりゃ!!」 「しょうがねぇな〜〜、おいちゃんが指圧やってやっから!!」
え? え? と思う間もなく、そのおっさんに、何だか指圧をやってもらうことになってしまったのでした。
聞けばそのおっさん、かの浪越徳治郎(故)の甥であるといい、 日本橋で指圧医院を開業しており、 弟子は30人おり、 芸能人やスポーツ選手など、各界で知らぬ者はない、という程、指圧の道では有名人であり、 なんと皇室の方々の指圧も請け負っており、 寅年生まれであり、 5代続いた江戸っ子であり、 1ヵ月で取れる休みはたった2日であり、 今日はその貴重な休みの1日だったが、川へ野鳥を見に来たそうであり、 本来ならばこんなデパートのロビーなんかでは指圧はやらないそうであり、 でも余りにも凝りがひどそうな母の顔を見て放っておけなくなった、といい、 さらにそこへ来たムスメもまたひどく凝っていそうな顔だったので、その場を立ち退けなくなった、ということで、 日本橋の指圧医院では、連日予約で一杯のため、一見さんはお断りだそうであり、 どうしても見てもらいたい場合は「紹介状」というのが必要で、 その「紹介状」は、何と裏では高額で取引されているらしく、
・ ・ ・ 以下次号
…と、もう、いかにも360度アヤシイ人物であったのです。 そんなアヤシイおっさんに、私は生まれて初めての指圧をしてもらいました。 …高島屋のロビーで。
この世界広しといえども、高島屋のロビーでブリッジされたのは私と母くらいなモンでしょう。
私は会う人ごとに「凝ってそうだねぇ〜!」と言われる程の 凝っていそうな肩を持つ女ですが、 今まで「凝ってるなー」という自覚が全くなかったのです。 しかしそのおっさんに言わせると、 「自覚がないのが一番やべぇんだ。」 とのことで、 確かに、押されるツボが、ことごとく痛いのです。 とくに、座骨神経痛のツボだ、というお尻のところが、死ぬほど痛かったのです。
この世界広しといえども、高島屋のロビーでお尻押されて叫んだのは私と…(以下略)
そんなこんなで、十数分、高島屋のロビーで、体のあらゆる箇所を押されまくった結果、ですが、 すっきり爽快です。
「おいちゃんが指圧やりゃぁなぁ〜、4ヵ月はルンルンだぜ〜!? スキップで年越せちゃうよ〜!とくらぁ!」 おっさん談。
いやもうあのおっさん絶対アヤシイし、 私ら親子は完璧かつがれてたんだと思いますが、 それにしても、まぁ、二十数年間の疲れやら何やらが、一気に取れたような、気分、がしました。
これでホントに4ヵ月ルンルンだったら、日本橋のおっさんをたずねてみてもいいと思っています。
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