あの人の名は・・・


雨上がりの夜の街角（外国みたいな石畳の）

私はブルーな気分で１人街を歩いている

ふと気がつくと前方に男の人が立っていた

彼は私を見つめながら両手を広げ

「君の事がこんなに好きなんだ。愛してるよ！」

と言いながらゆっくりと歩み寄ってきた

私は戸惑って無言のままだ・・・

「君のためにケーキも予約してあるんだ」

そう言うと彼は私の手を取り

角のオシャレなケーキ屋さんに向かう

「ほら、コレとコレも・・・」

そう言って店員から大きなケーキの箱と

料理が入った箱を２つ受け取った

なりふり構わない恥ずかしいまでの

彼のストレートな愛情表現に

いつしか私の心は奪われつつあった

（どうも「好きだ」と言われるとその気になってしまう私）

「あ、私も持つよ・・・。」

そう言って私は料理が入った箱を１つ持った

「ありがとう。うれしいなぁ。」

彼はとてもやさしい顔で私をじっと見つめる

（好みの顔じゃないんだけど・・・好きかも・・・）

私はそっと腕を組んでみた

(凄い筋肉！逞しい〜！）

すると彼はまた嬉しそうに私を見つめ

「腕だけじゃないよ。」

そう言ってコートの前を広げる(変質者のポーズ）

中は白いＴシャツで筋肉質な体がよくわかる

（年の割には体鍛えてんなーイイ感じだ！）

私は猛烈に私を想う彼が好きになった！

腕を組む私の手に力が入る

彼は一瞬私を見つめそして

今度はやさしく肩を抱き寄せた

彼の名は「尾藤イサオ」

前にあったＴＶ番組の「夜もヒッパレ」に時々出ていた人

勿論これは夢である・・・