|
日記、掲示板のいずれかのキリ番を踏まれた方で
バナー等プレゼント致しますので是非BBSにてご報告下さい!
past will
実家に帰る準備を終えて二人で駅前へ。 一応今世紀二人でのラストの食事。 とは言っても、全くいつもどおりだったけどね。
お土産を一緒に選んでくれて 電車の発車時間まで隣の席で何も変わらない話をする。 とてもこれから一人で実家に帰るような雰囲気でもなく 今日が2000年の大晦日、20世紀の最後の日とも思えず。
車内が混んできたのを見てヨウが「じゃ、行くわ」と言う。 私も笑顔で「気をつけて帰ってね」と言う。
「カオリも気をつけてな」
「わかった。電話するね」
「おう」
何度か振り返りながらヨウは電車をおりる。 電車を降りてからも何度も振り返る。
よくある別れのシーンのようで少し胸がくすぐったい感情にかられる。 でもさすがに辛さはない。 たった6日離れるだけだからね。永遠に別れるわけじゃないからね。
時計を見たら発車時間までまだ10分ぐらいあったけど ヨウは最後まで振り返りながら プラットホームの階段を上がって 私も笑顔を絶やさないように手を降りながら ヨウの姿が消えるまで見送る。
行っちゃった。
確かに心の中でため息が出た。
途中で新幹線に乗り換え、予定どおり6時頃には見なれた駅のホームに着く。 改札には弟が出迎えに来てくれて、いつもどおり大きな私の荷物を持ってくれる。
高校の時には「ブラコン」と呼ばれていたぐらいだし(笑) ・・・今も否定をする気はないけど。
小さい時から一番身近にいた異性は弟だからね。 中学ぐらいまでは思いきり喧嘩もしたけど お互い高校に上がったぐらいでは、一緒に買い物に行ったり 両親が旅行に行ってる時とかはご飯を食べに行ったりしたもんだ。 それを友達に目撃されてて 後から「彼氏と一緒だったでしょ?」と言われた事も何度かあるし(笑)
あまりに普通に実家のコタツに座ってる自分がいて ヨウと一緒に暮らしてたつい何時間前の事が夢みたいで ・・・私はずっとこっちで暮らしてて 実家でいつもどおり生活してるような錯覚に陥ってた。 それぐらい「実家」というのは不思議な空間。 何ヶ月も、きっと何年も戻ってなくても 戻った瞬間にその空気が普通に思えてしまうんでしょう。
年越しのそばは父の手打ちそば。 最近はつゆも手作りらしく、両親のそば好きもここまできたか、と変に感心してしまう。 夕食を散々食べといて、またそばもガッツリ食べてしまう自分が恐い(苦笑)
そんな実家での大晦日。
INDEX past will
|