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窓のそと(Diary by 久野那美)
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今日何があったのか・何をしたのか、言葉にして書き留めるのはとてもむずかしい。 これは日記なので、「今日あったこと」を書いた方がいいんだろうなあと思いながら、ひとにもときどき指摘されたりしながら、未だ達せずにいる。 だけどそもそも、「今日あったこと」を今日記録することに無理があるんじゃないかしらと思ったりもする。
映画を見ている最中にストーリーについて説明するのはきっとずいぶんと難しいに違いない。 どのシーンについて話すべきで、どのシーンについて省略するべきか、何についてどれくらい話すべきか、誰についてそれくらい話すべきか、 「最後まで見ないとわからんでしょう。」 と思うのだ。
生きてる間のことをおわりまで見てから自分で記録することはできないので、「最後」というのは人生のおわりのことじゃない。だけど、24時間ごとに区切られる時間のおわりでもないような気がする。 <今日何があったのか>・・想い出して言葉にしようと思ってもなかなかできない。 だけど、ずいぶん時間がたってから突然想い出したりする。 今日あった「そのこと」が終わるのは今日のおわりではなく、そのときのような気がする。
おんなじできごとを何度も想い出すこともある。 全然違った言葉を使って想い出すこともある。 1回だけ起こる出来事だけど、何回でも終わることができる。 いろんな形で終わることができる。
だから、そのたびにいろんな言葉で記録すればいいんじゃないかと。
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