終わりなき戯言
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2005年08月31日(水)
堕天の徒
01:呼吸が途切れる

 地上は嫌いだ。
 湿っぽかったり埃っぽかったり、風の匂いが毎日のように変わる。
 足の下は行き止まり。土の色しか見下ろせない。
 地平線が広すぎる。何処を見回しても地面が続く。
 小さな星が見え難い。太陽と月の光も少し弱い。つまり、暗い。
 空が――故郷が遠い。

 駄目だ。この肉体には慣れない。気持ち悪い。

 体が重たい。ほら、すぐに息が切れ始めた。
 いや、これは疲労じゃなくて。
 脆くなった肉体が慣れない環境で軋み始めた音がする。

「・・・苦しい」

 だけど、どこか懐かしい、始まりの場所。


02:消える波紋

 最初から何処か違和感はあった。
 絶えたと言われる青い髪。
 それは夜が訪れても決して黒くはならなかった。
 早すぎた両親の死。
 誰にでもあり得て、だけど今まで他の誰にもなかった死。
 何故彼女は病を患ったのか。
 何故彼は自ら死を選んだのか。
 『呪いの血』
 人は忘れて久しいその言葉を密やかに囁いた。

 疑問の波紋は続く。いつまでも、どこまでも。
 この身に纏わりついて、決して消えないだろうと思っていたそれが。
 どうしてこんな簡単に。

 世界が停まる。その瞬間に、速やかに。
 波紋が消えて凍っていく。


03:澄み切った空

「貴方は何処から来たの?」
「上からさ」
「どうやって来たの」
「落ちてきた」
「どうやって帰るの?」
「飛ぶ意外にはないな」
「飛べるの?」
「残念ながら飛べないんだ」
「飛べたらいいのにね」
「どうだかな。そもそも上にいなければ落ちなかったかもしれない」
「ねぇ、此処から貴方の来た場所が見える?」
「見えない」
「こんなに晴れてるのに?」
「此処からじゃ遠すぎるんだ」
「じゃあどうやって帰るの?」
「さぁ、どうやって帰ろうか」


04:花は咲かない

 子供の頃、早く花を咲かせたくて花壇に沢山の水をあげた。
 そうしていたらその花はいつの間にか他の花より成長が遅れていた。
 余計にムキになって、もっと沢山の水をあげた。
 その花は、翌日には腐っていた。

 僕は泣いた。泣いて母に縋った。
 母は僕をあやしながら、静かに諭した。
 『何事も必要以上にしては駄目よ』
 何故母は花が腐る前にそれを言ってくれなかったのだろうか。

 その数年後に僕の時間が止まった。
 他人よりも遅れがちだった成長は、いつしか完全に終わっていた。
 僕は怖い。怖くて怖くて堪らない。
 自分が生まれる時期を見誤ったのを知ってしまったから。
 僕はいつまでもこのままなのか、耐え切れずに腐って朽ちるのか。

 どちらにしろ、花は咲かない。


05:無音の雨

「君にこの音が聞こえるだろうか?」

 幼い外見に似合わない大人びた微笑みを浮かべた少年に青年は眉を顰めた。

「音?」
「今、世界中に雨が降ってる」

 青年は窓の外を見る。それは気持ち良いくらいに晴れていた。

「俺には聞こえない」
「僕には聞こえる。君が此処に来てから音が強くなった。思った通りだ」
「その為に俺をわざわざ落としたのか?」
「一応正解、と言っておこうかな」

 謝罪の言葉もなく呆気なく言った少年は不意に笑みを消して。

「僕にはまだやることがあるんだよ」
「雨を止めるか?」
「いや・・・寧ろ、逆、かな」
「え?」

 訝しげに聞き返した青年に少年は答えない。
 その代わり、音に聞き入るように目を伏せた。

「ずっと雨の音だと思っていたけど・・・」

 これはきっと、壊れる音。


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オリジナル書きたい病が発症しました。
「Our days」の方じゃなくてファンタジーの「堕天の徒」ってやつを。
Galleryのその他に絵があったりします。結構前から設定を煮詰めてるやつです。
上のはそのイメージ文的な。
実は最近こそりとお題サイト作ったのですが、その中のお題を使ってみたり。
因みに此処からお題サイトへのリンクは貼ってません。探せばあります。

そして昨日滅茶苦茶嬉しい事実を発見・・・!
見た瞬間「ほあああ・・・!!」ってなりました。言葉にならない。
嬉しくて泣きそうになることもあるんですね。有難や。


**拍手お返事**

>いるかさん
まずこれだけは!お返事微妙に遅れましてすみません・・・っ!
24時間テレビの策略(?)に嵌ってしまったのですね・・・!(笑)
私も恐竜ものは好きなのです。ジュラシックパークは3が一番好きです。そしてハリウッド版ゴジラが途中からジュラシックパークに見えるのは私だけではない筈だと勝手に思ってます。ていうかあれをゴジラだと認めたくない・・・(笑)
農家ですか・・・!ということはこれからお忙しくなる時期でしょうか?
一面稲穂というのはいいですよね〜。風が吹くと波のように揺れるのが最高です。身近にこうゆう光景が見れるって幸せだなー、と思いました。

>聖らいむさん
短編集お読みになられましたか!可愛いですよね〜。
大丈夫です、私も同じ部分でにやけます(何が大丈夫なのか)(笑)
私もバンプに嵌ったのが二、三ヶ月中のことなのでもっと早く知っていればと後悔中です。
「K」や「ダンテライオン」は凄くグッときます・・・!
余所様の主人公設定を見るのって楽しいですよね。時には「こうくるか!」な設定もあって、私がWリーダー好きなのも色々なWリーダーがいるからなんだろうなと思いました。
アルドの手ほどき・・・!今まで考えてそうで思い付きませんでした。弓歴(?)はテッドの方が長いのにちょっとしたことを教えられて複雑な気分になっているといいですよ(笑)
そして1テッドの服はどうなってるんでしょうかね・・・。テッドのコスプレしている人があの服をどう作っているのか気になります。
SKIN by YUKIE