|
2005年07月19日(火)
無題
内容がないのはいつものことながら、ついに日記タイトルさえ浮かばなくなりました・・・。うん・・・気分転換に連載中の小話でも書こう。 **拍手お返事** >いるかさん こちらこそ毎日サイト拝見しているくせに足跡残せずすみませ・・・っ。 七万打にお祝いのお言葉有難う御座います! これもいるかさんやこんなサイトを見捨てずに来てくださる皆様のお陰ですよ! 最近本当に更新履歴に書けるような更新がなくて申し訳なさ一杯です・・・; 御礼も最早恒例となっておりますので感謝を込めつつ頑張りますー。 水辺物語が何気に発売されているのをお知らせできて嬉しいです。 原作水滸伝では最強との呼び声高い公孫勝がついに出てきましたね。美少女ですね。誰かさんにカツラ・・・うん、いけます!(笑) そしてOZプレイ記を見て頂けているなんて・・・っ。ネタバレとか大丈夫ですか? そういえばラプソディアも出るんですよね・・・コ○ミさん、タイミング計ってますか?と言いたくなります・・・(短期間にソフト二本はきついです;) いつかいるかさんとOZを語れる日を楽しみにしておりますですよ・・・! それでは、こちらこそ長々と失礼しましたー。 ---------------------------------------------------------------------- 【Arcadia 3】 手が震えた。心は自分でも驚くほど凍てついていて、無風の水面のように落ち着いていたのに、指先はそれに逆らうように震えが止まらなかった。 何故かと聞かれれば、取り返しのつかないことをしてしまった己に降り掛かるかもしれない恐怖からだろう。自分より強い人間なんてこの世に数え切れないほどいることくらい知っていたから。 震えた手が止まらない。こんなにも自分は弱かったのかと思うと無意識に自嘲が沸き上がった。戻れないのなら、逃げれるところまで逃げるしかないではないかと。 「・・・寒いですか?」 今は暦で言えば秋である。しかしその日は冬が近付いていることを実感できるくらい冷えていた。だから少年のその言葉は間違ってはいなかった。しかしその震えが寒さ以外のものからきていることを少年は知っていたし、清音もまたそれを察した。 これは他人が気付くほどの震えなのだろうか。小刻みに揺れる指先を見つめながら清音はぼんやりとそう思った。 「いいや、寒くはない」 正直に答えたのは少年に他意がなかったからだろう。その証拠に、彼はそれを聞くと「そうですか」とだけ言って清音から視線を外した。 「・・・君は馬鹿だと思うか?血を分けたはずの姉さえも騙し続けていた私を、愚かだと思うか?」 「いいえ・・・貴女には目的があるのでしょう?」 「目的、か・・・」 狭い天井を見上げてふと清音は眩しいものを見るように目を細める。肩につく位置で切り揃えられた黒髪がサラリと流れた。 「ああ、そうだ・・・君達との約束は果たした・・・私は、やっと、自由を・・・」 独り言のように呟く清音に少年は再び目を向ける。灰色の瞳は感情を映さず、ただ淡々と相手を眺めていた。 「しかし・・・彼を手にかけた罪からは一生逃れられない・・・」 「僕達を酷いと思いますか?」 「・・・いいや、君達からすれば当然の要求だろう。彼が知るのは時間の問題だった」 「でも、辛そうに見えます」 今の貴女はとても辛そうに見える。そう言った少年に清音は僅かに目を見開いて、それから微かに苦笑した。彼女が笑みを浮かべる顔を少年は初めて見た気がした。 「君は只の連絡係、君が気にすることではない。私が自分の意志でやったことだ」 引き金を引いた瞬間からこの手は震えている。この目は涙すら流せないのに、彼を殺したこの手だけが。 ずっと秘め続けていた想いがあった。伝えられなかった言葉があった。伝えられない代わりに、殺されるなら彼がいいと思った。 彼が死ななければならないなら、いっそ自分の手で殺したかった。 いつか目が覚めると自分を取り巻く世界が理想郷になっていればいいと時折無性に願った。殺すことのない日々が日常になって、誰もが幸せに満ちていて、自分の隣に彼がいる。そんな叶わぬ夢を見続けていた。 「そう・・・私の意志だったんだ・・・。彼を、桂を愛したのも、殺したのも・・・・・・君はこんな私を馬鹿だと思うか?飛鳥」 苦しそうに尋ねた清音に飛鳥は小さく首を振る。 「いいえ、僕はそんな貴女が少し羨ましい」 |