終わりなき戯言
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2004年12月14日(火)
刹那の花
「フェイ・・・『飛』か・・・うん、やっぱりいい名だ」
「・・・は?」
 何やら一人納得顔で頷いてそう呟いたセツナに、フェイは眉を顰める。
 この男は時々突拍子もないことを口にするものだから、今回も何の脈絡もなく発せられた言葉の意味を咄嗟には判断できなかった。
 セツナは屈託もなく笑いながら、フェイへと目を向けて更に続ける。
「お前の名前。意味があるんだろ?」
 尋ねられてフェイは一瞬押し黙った。
 意味なんて、考えたこともなかったから。
「・・・・・・さぁ・・・僕には親がいないし・・・」
 そう答えるしかできなかった。
 この名を誰が付けてくれたのかさえ知らない。
 そうして僅かに伏せられた目を一瞥し、セツナはふと空を見上げる。
「そうか・・・俺と同じだな。俺も親はいない」
 赤ん坊の頃に死んだからと、濃い茶色の目を細めて。
「でも、この名前は親が付けてくれたんだそうだ」
「・・・・・・『セツナ』?」
「そ、『刹那』」
 言ってセツナは勢いよく立ち上がる。
 同時にそれまで吹いていた微風が突風に変わり、二人の髪を乱暴に揺らした。
 足元では咲いたばかりの小さな花が、風に飛ばされまいと懸命に大地にしがみ付く。
「俺は気に入ってるぜ。一瞬で散る花っていうのも、一興だ」
 そして軽く肩を竦ませてみせたセツナの背中を、フェイは黙って見上げていた。


 それは一瞬を生きる者。
 彼はその名の如く生き、そして死んだ。
 歴史に鮮烈な記憶を残したまま。


「・・・・・・僕も、気に入ってたよ。結構」
 過ぎ去っていく雲のように、風のように、自由を愛した人よ。
 誰よりも鮮やかな色を残して散った花よ。
「大丈夫・・・忘れないよ・・・」
 例えそれがこの永い刻の中でどんなに短いものだとしても、ずっと覚えているから。
 人は忘れてしまう生き物だけど、僕は覚えているから。
 そう呟いて、フェイは微笑んだ。
 固く左手を握り締めたまま。

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炎の英雄と4主。
どうやら私は4主との組み合わせはWリーダーよりこっちの方が書きやすいらしいです。
セツナという名前は幻水3発売直前に決めたのですが、まさかこんな形で使うとは思いませんでしたよ・・・。本当に短い人生の人だったなんて・・・。
それにしても幻水4発売してから炎の英雄書いてるなんて、見事に世間とずれてますね(原因が4主であることは判り切ってますけど)
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