日記雑記
ソンナモノハ妄想ダ 表紙|以前|以後
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| 2006年05月12日(金) |
「村田エフェンディ滞土録」 |
「村田エフェンディ滞土録」 梨木香歩 19世紀末に、土耳古に滞在している主人公が下宿で色々な国の人と交流したり、たまに神様の足音を聞いたりする話。 下宿の人は皆魅力的で、中でも鸚鵡は非常にいい味だしています。
ひとつひとつのエピソードがゆるく繋がって時間が経っていくのは「家守綺譚」と似ています。何だか取り留めがないのでやや物足りない気になったりもしましたが、最後がすごく良かったです。全部思い出として収束してしまうのです。
お稲荷さんと他の神様が駆け回ってる足音だけが聞こえてくる場面がとても好き。 梨木さんが書く話はモノに魂が宿ったり、或いは人が亡くなったあともモノだけが昔をしのばせたりするはなしが多いですよね。 家守と繋がってるのですが、肝心のアイテムの事が思い出せなくてちょっと歯痒い思いをしました。「成程、と、そこで分からんなりに分かった気がした」(205頁)。私も分からないけど、まあ良いのかな。
それと、こういうことを考えるのはあまり好きではないものの、今の政治状況と重ね合わされているんだなあと思いました。
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