日記雑記
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「阿修羅ガール」舞城王太郎
受験生だった時に予備校の短期講習で取り上げられてた作品。「小学校のクラスに二崎貢司って奴がいて、こいつは凄い頭良くて勉強できたくせにサドで苛めっ子で何考えてるか判んないところがあって、」の部分からの引用が滅茶苦茶気になってました(笑)。 因みに二崎は本筋には関係なく、サドで苛めっ子な二崎が隣のクラスの奴にボコボコにされて泣き出して、それに女の子二人が唐突に萌えて、でも誰も助けようとしないところで気軽に入ってきて止めて、泣いてる二崎に手を差し伸べたのが、主人公アイコの初恋の人、金田陽治です。おちゃらけですがいい人です。
アイコが一人で凄い勢いで勝手な推理を繰り広げたり、舞い上がったり絶望したり暴れたりする話で、口調が可能な限り砕けていたり萌えるという単語が普通にでてきたりする(しかしこの単語は本当に便利です)わけですが、意外に正統派でした。 森の章で、顔がたくさんある怪物と対峙したときの「私が怖いのは、しかしその怪物の、異様な姿などではなくて、その怪物が子供達の体でできていると知って、(略)じゃあ私もその仲間に入ってもいいかな、と思ったことでした。」という描写が良いですね。この怪物は個人としても集団としても意味があるのですが、作中の<天の声>という名の巨大掲示板の姿とも重なるんですよ。怪物なんだけど中には友達だった人もいて、手を差し伸べてくれるのです。
グルグル魔人の章は何だかよく分からなかったしアイコの話に比べて不快でした。…どうも最終章でののアイコの解釈が納得いかないです。明らかにやばいのに、でもそれはいい事への第一歩だった、みたいなノリになるのか…文学は常識を超えます、と言う事か。その点今ひとつでした。 最後の章でのアイコの説明は無くてもいいような気がします。っていうか一人で納得して終わってしまうのってどうよ。でも最初から一人で突っ走ってたからなあ…。一体化したから共感も生まれると言われればそれまでです。
オタッキー桜月淡雪がちょっとおいしいキャラクターです(笑)。この人関連の続編があったら見てみたいなあと思う。是非ともアイコと一緒に。 淡雪の水饅頭もおいしそうだったし、アイコの兄のスパゲッティ作りも過程を延々と書いてるだけなのに食欲をそそられました。
さらさら読めて結構楽しかったです。
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