春の日記
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2008年04月15日(火) ミュージカル・ロマンス「DRACULA―ドラキュラ伝説」、中日劇場 ※ネタバレ

あ、私は主演の人のファンではありません。…これと言って興味がないだけで、特に悪意があってツッコミしてる訳じゃないんで(笑)…TVやチラシで目にするたびに「どんな事になってるのやら…」とは思っていたものの、チケットを取ってまで行こうとは思ってなかったこの作品。N原さんから招待券でお誘いをいただいたので、「モーツァルト!」以来?かと思われる(自信ない…)久々の中日劇場での観劇と相成りました〜。良い席でございました、ありがたやありがたや。行くとなってからサイトなどちょろっと見てみると、キャストに元劇団四季の顔を発見。…歌がちょっと楽しみとか思ったり。ドラキュラを白のイメージでってのは確かにあんまりなかったかもしれないけど愛を強調するってのが格別目新しいって訳でもないかと思いますがね…。コッポラ監督の映画はそんな感じだったし、Studio Lifeのドラキュラも…まあ、そんな感じだった気がするし。はてさて。プログラムを買ったら主演の人のポストカードがついてきましたが………せめて、衣装を着たこの舞台での姿にしときましょうよ…。まあ、よく見たらプログラムには「オフィシャルフォトブック」ともあって最後の方は主演の人のプチ写真集でしたけどね!
さて、幕開けはトランシルヴァニアの森にたつ、二つの墓。ドラキュラの墓の隣は誰の墓かという孫娘の問いにヴァン・ヘルシング教授は「ミーナ・マリー」の墓だと答えますが…。ん、旧姓…?ミーナ・ハーカーじゃないってことは…?とか思ってると昔ロンドンで何が起きたかを教えよう、という感じで舞台は当時のロンドンへ。ルーシーの婚約発表パーティーの日、ミーナの婚約者ジョナサン・ハーカーは契約のためトランシルヴァニアへ旅立つ、と。その道のりがばっさりカットされてるのは時間の都合と今回はホラー的描写がメインではないからでしょうね…。その全く化け物としての描写がされてないドラキュラですが、ミーナがよく見る夢の話というかドラキュラが転寝に見た過去の夢というか、そんなシーンで登場。ぱっとライトが当たって登場、しただけで拍手がわいたのが何か面白い…。ドラキュラをつい「坊ちゃま」とか呼んだりしちゃう執事は、幽霊。でもドアも開けるし物も持てる、言われなきゃそれと分からない感じの可愛いおじいちゃんです…(笑)血を飲む飲まないの遣り取りが笑えました。しかし一応吸血鬼だけど別に血を飲まなくたって生きていける(?)ってどういうことでしょうね〜。昔、流行り病で亡くした妻を蘇らせるため「この世の終わりまで開いてはならぬ」とされていた書物を開き、そこに封印されていた悪魔に願いを叶えさせようとした…悪魔に言われるまま妻の血を飲み吸血鬼と化したのに悪魔は「妻はいつかどこかで蘇る」と言って去る、という経緯での吸血鬼化だそうで…妻の生まれ変わりを捜して待ち続けた400年以上のヒキコモリ!て訳ですね…。ヘ、ヘタレだなドラキュラ…。純愛メインテーマじゃ居ないかしらんと思ってた吸血鬼三人娘はジョナサン誘惑シーン(エロさというかセクシーさを余り感じなかったな…)だけじゃなくてロンドンまでついて来ちゃってますけど…こいつらを吸血鬼化したのはドラキュラなんだろうか…一人だけ突出して伯爵ラヴー!な子が居ましたね…。ロンドンに来てからは(勿論来るまでの経緯はカット)野放しだったぽい三人娘が好きにディナーをとりまくってたようで…倍々ゲームで人間なんぞすぐ絶滅して共倒れだぞ…とか「HELLSING」の台詞を思い出してみたり。ヴァン・ヘルシング教授もこの辺りで登場。ルーシーん家の庭で狼に襲われそうになったのを追っ払う感じで邂逅したドラキュラとミーナ…犬笛、て。このドラキュラはきっと狼はおろか霧にも蝙蝠にも姿を変えられないに違いない…。ミーナがジョナサンとまだ結婚してないと知ってあからさまに安心するのも笑えます。ルーシーが庭で吸血鬼三人娘に襲われた辺りで一幕終わり。休憩は30分…この劇場って席で食事も可だったのか…。ラストはミーナがドラキュラを殺すか、心中的な何かか、とか色々予想しようとしてました。
二幕からはルーシーの死→吸血鬼化(とはいえ特に邪悪なことはまだしてなかったな)→ドラキュラの居場所へ殴りこみ、という流れ。アマンダ(妻)としての記憶を蘇らせつつあるミーナに大喜びのドラキュラは舞い上がってました。舞い上がって…て。 そ こ で フ ラ イ ン グ とは流石に予想がつかなかった…何の必然性もないフライングでの喜びのお歌シーン、結構長く感じました…。ミーナのルーシーを死に追いやったドラキュラを憎む発言に窓から覗いてたドラキュラ大ショック!は何だか笑えました(そんなんばっか…)ジョナサンとミーナの婚約発表のパーティーで、死の床のルーシーと結婚とかアーサーは馬鹿だ、的なことを言ったジョナサンの頭の上にぴこっとフラグが立ったのが見えた気がした…(笑)何か読めたよ、その先の流れが!ミーナに憎まれてもうがっかりのドラキュラは別に死んだって良いけど400年の吸血鬼生活で生じさせてしまった罪(吸血鬼三人娘とかそれが発生させた諸々の罪悪ってとこ?)を清めたい、ということで再び禁断の書を開いて悪魔を…って懲りてないー!(笑)持ってきてたんだ…本。悪魔はミーナの心臓から噴き出す血を飲めば穢れは消える、と言って去る。何でコイツをあてにするかね…。本人真剣で悲壮なところがもう…。で、「執事から話は聞いたわ!」とやってきたミーナ…これ、ミーナなんだろうかアマンダとして覚醒してるんだろうか…何だかその辺微妙な感じ。この辺りはどうせならヘルシング教授ご一行の目の前で展開して欲しかった気がします。その方が「邪悪な化け物と戦ってるつもりで追い詰めたのに、実はドラキュラは」という事によりヘルシング教授はショックを受ける感じにならないかなぁ…。全て終わってから執事に聞かされるなんて、肩透かしというか不完全燃焼な…。で、愛のため自ら胸をついてドラキュラに救いを投げかけた…というのは分かりますが、ね…。これって自殺ですが、神に赦されちゃっていいんだろうか…。執事によるドラキュラ消失イリュージョン!て図みたいだなぁ…とか思ってた私の近くでは、泣いてた方が居たそうで。うーん、私はこの作品では泣けませんな、ちょっと。そういえば私の右隣は二席、二幕から空席になってたんだけど何ででしょうね。ストーリー的にはそんな感じで、何かこう終始もやもやさせられました…もう少し違う演出できないかなぁ…←生意気。あ、あと生オケでした。カーテンコールのヘルシング教授が軽く踊っていたりして可愛かったです。執事もね。
人物について。まずはドラキュラ…愛の物語にしたいというのは分かりますが、もう少しモンスターな面があっても良かったのではないでしょうか。ヘルシング教授と戦う感じじゃ全然なかったし。邪悪な存在であることから逃れらない、そういう面を描いてこそ純愛に生きるというギャップが面白く描けるのではないですかね…。あまりカリスマ性を感じず、何だか普通の人っぽかったのが残念。役者自体にどうこうという感想は持ちませんが…こういうデザインのドラキュラなら、もう少し若い人がやった方が映えたかも…この人がやらなければならない役!という感じではないような気がしますが、どうでしょうね。ヴァン・ヘルシング教授…髪型や髭の感じはこっちの方が余程「ヴラド・ツェペシュ」に似てました(笑)「妹が吸血鬼に殺されている」という設定のようで、闘る気満々なのに闘う前から負けを認めてるドラキュラに盛大な肩透かしを食らってるような…。コインの表と裏、という程の好対照ではなかったですよ。損してるなぁ。役者としてはさすが劇団四季出身者、良い声♪「エリザベート」の時と違って歌がいっぱいあったので楽しませていただきました。久し振りに聴いたけどやっぱり上手いな〜と思いました。ルーシーとアーサー…他の求婚者二人がカットされてるお陰でルーシーの奔放さがちょっと中途半端な印象。死の床や墓場でのアーサーへの誘惑とか、死後の吸血鬼としての描写もカットされてたからな…心臓への杭打ちも一回だけとは。役者に関しては特に感想なし。ミーナ…婚約者のある身でありながらドラキュラん家に行っていたことに関してもう少し葛藤とか…。蘇る記憶に関して、恐怖はなかったのかね…ミーナとして生まれてきたのにアマンダとして死ぬのに何の躊躇いもないってのもな…。ドラキュラがずっとアマンダと呼んでいたのだったら墓に刻む名もアマンダで良かったんじゃないかなとか。役者に関しては特になし。ジョナサン…ドラキャラの純愛に特化した物語のせいで一番損をしたのはジョナサンのキャラかな…不動産を選ぶように妻を選ぶとか。まあ何か軽い感じになってたような…ミーナの写真を飾ってるとことか。吸血鬼三人娘に誘惑されてたシーンは下着姿にまでされてたのに全然色気を感じなかったよ…。このキャラならミーナのことはさっさと忘れて他の女と結婚して普通に幸せになってそう。役者に関しては特になし。執事バベル…オリジナルキャラですね。ちょっとドラキュラに過保護かもよ…可愛いおじいちゃんなんだけど。歌のソロとかもありましたね。この人も元劇団四季…ていうか辞めてたんだ、知らなかった。もうこの人のアレとかアレとかアレとか観られないとか思うと残念なり。悪魔…メフィストとなってるけど別にメフィストじゃなくてもね…。というか、何か林檎が好きそうなデザインですね(笑)二回目の登場シーンがあるとは思わなかったんですけど。一度本が開かれたらもう解放されるのかと思ったらずっと本の中に居るのかな?トランシルヴァニアに送り返されちゃった荷物の中でひっそりと暮らしてるんだろうか…?プロフィールを見たらこの人も四季に出てた人かと。脇は力のある人で固めてるのかな…。吸血鬼三人娘…便宜上名前がつけてありましたねぇ。セクシー担当の方々…。新米吸血鬼に振り(?)を教えてるとこが笑えました。ドラキュラは監督不行き届だと思います。あ、三人娘は全員ヅカ出の人たちですか…なるほど。そして演出がヅカの人で脚本が四季の人…キャストにはあと東宝系の作品に出てる人たちって感じですか。良くも悪くもミュージカルロマンス、てタイトル通りなのかも。