スカビオサ。
いつか消える私から私へ。
私が恐れながら愛していた全ての色へ。
嘘と私を込めて。

2006年01月16日(月) ピアノの鍵盤にもなれない。

あたしは、ピアノの鍵盤みたいにはなりたくないし、
だけど狂人にもなれない。

厭世主義が何だ、ハッピーエンドが好きなくせにホームドラマに唾を吐くのか、
お前は何て卑怯な、恩知らずな、無知な、ふざけた奴だ、
それは知ってるんだよ、だけどあたしはまだ理性に陶酔できないんだ、
じゃぁ何だ、正義を振りかざして銃弾の前に立ちふさがるのか、
できないんだろう、まったくふざけた奴だ、
そうだけど、でも、そうじゃなくて、
きちんと理論もたてれないくせに何を言おうとするのか、愚鈍な奴だ、
ええ、そうです、あたしは愚鈍です。だけど、まだ鍵盤にはなれません。
お前は私に嫌味を言ってるのか、鍵盤である私を皮肉っているのか、
いいえ違います、あたしはあなたに一種の羨望さえ抱いているのです。
やはり馬鹿にしている。鍵盤を馬鹿にしている。
違うんです、あたしもいずれそうなるのは分かっているし、
そうなるのなら誇りを探したいとも思っています。
ただ今はまだ違うんです。
今はまだ、
そうか、ならお前の結論はなんだ?ないんだろう?
まったく愚かな奴め。
狂うこともできなかった、惨めな。
その惨めさにも快感を得ているのだろう。
まったく最低だ。
お前は最低だ。






という風に、これはほんの一例だけど、
あたしは私に言いくるめられてしまいます。
ネガティブでもポジティブでも同じことです。
あたしは一度も私に勝った試しがないんです。




そうやってきっとまた明日も過ごすんです。


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遠莉。 [MAIL]

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