最後だったから、ってきみはちょっと困った顔をした。ボランティアの帰り、雨が降り出したって。にわか雨だったしすぐに止んだ。パーカを脱ぐと髪にすこしだけ水気が残ってた。大きな茶色の紙袋にぽつぽつしみがついてた。
顔なじみの露天商から買ったって。オレも知ってる東欧系のおばちゃんだ。最後に残ったぶんをざらっと茶色の紙袋にあけて、おまけって言ってぱんぱんに詰めてきみに渡した。きっとそうだ。
きみが玄関ホールにはいってきただけで、赤いちいさなくだものの甘酸っぱいにおいが届く。オレは珍しく早めに帰宅できてほんとうは迎えに行きたかったけど、ケータイメールには時間がわからないからって短い返事が来ただけだった。だから食事の用意をしといた。待たなくてよかったのに、と言われたけどそれは聞いてないふり。
「デザートにしよう」 ざるにあけて手早く洗う、キッチンがイチゴの匂いでいっぱいになる。ガラスのボウルに入れた。半分つぶれたのもあった。わりとね。まあ、そういうもんだ。けっこう食べたけど−熟れきったのから−、それでも四分の一くらいは残った。
今朝はいい天気だ。きのうはたっぷり寝たから、きみのジョギングにもついていこう。さっさとシャワー浴びて、規則正しいきみが起床した気配を耳の隅でちゃんと感じながら台所に立った。
口をくしゃっと閉じた紙袋に残ったぶんを冷蔵庫から取り出す。口を開けるとぱあっと赤い匂いがたつ。大きいスプーンでつぶしていくと、待ってたみたいにくずれてく。どのくらいならしたらいいかな。ミキサーをつかってもいいけど、なんだか作業そのものが楽しい。
準備万端できみが台所にはいってくる。いつもミルクを飲んででかけるんだ。おはようのキス。 ちょっと前にだしといたミルクを、イチゴ果肉を三分の一くらいまで入れたコップに注ぐ。はい、と差しだした。オレも飲む。自然のあまみが気持ちいい。 「いっしょに行くよ」 きみの口のすみについたちいさな果肉を指先で取って、オレはすごく、幸せだと思う。
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mしゃんからイメージバトンというのがまわってきました〜。というわけでくろろぽえむをリクエストされたので、書いてみました。 1 mしゃんから受け取ったキーワード・・・・・・「いちご果汁」 2 わたしがイメージしたキーワード・・・・・・「秋のみのり」 3 バトンを渡してくれたmしゃんへ・・・・・・ぽえむ書いてみた! どうでしか? 4 次にお願いする3人・・・・・・pさん、nやまさん、Chさん
で! なんか、 1○○さんから受け取ったキーワード 2自分がイメージしたキーワード 3バトンを渡してくれた○○さんへ 4次にお願いする3人
を書いていくらしいです〜。お時間あったらよろしく。
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