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空想妄想いろいろ日記
青木カナ
MAIL

2004年01月23日(金)
なくよウグイス

「・・・・・・クラピカ、」
 オットマンに足をあずけて楽な体勢にしていたはずの男が、いつのまにか居住まいをただしていた。そこから急に立ちあがり、大股に四歩で部屋を横切る。
 くらぴか。
 濡れた髪とからだ、タオルごとそっと腕に抱きこまれた。
 くらぴか。
 抱擁に力がこもる。
「どうした」
 一応、聞いてやった。
「あのね、王女さまと龍がいたんだ」わずかに背中にあたる固い感触、ポケットサイズの本のことだろう。「とても仲良しでね、いつもいっしょでね、食事してないみたいだけど、王女さまは”この子はなんでもたべる”って。お城では壁紙の柄が消えたり家臣のヒゲが消えたりして、そういうときひとびとは龍が食べたんだなあって言ってたんだ。でも王女さまは病気になって死んでしまうんだ。王さまは龍をなぐさめるためにたくさんたくさん王女さまの肖像画を描かせたんだけど、どんどん龍はちいさくなってって・・・・・・なにも食べなくなって。消えたんだ」
 そこでことばを切る。腕はきつくクラピカを抱きしめたまま、濡れた髪にうずめていた顔だけすこし離して、目線をあわせてきた。その目もとにわずかに水滴がふくれていた。
「王女さまじゃなくて王子さまだったら・・・・・・きみとオレみたいだと思ったら・・・・・・」
 そこでことばに詰まるな。
「風邪をひく、本が濡れる。わたしは死なない。離せ」
  

 クロロンの読んでいた本は『博士の魚たち+薫さんの帰郷』ばーいTONO@うぐいす姉妹。です。ソノラマ文庫です。
 TONOさんの作品はちょろちょろ読んでいたんですが商業誌のものを買うのはたぶんはじめて。すごくおもしろかった、これからちょっと集めよう。
 クロロンはすっかりひげきのひろいんみたいな気分になってメロウをとめですが、そういうお話だけじゃありません。なんたって、表題作のひとつ「博士の魚たち」は、画期的新食料として食用人魚(見てくれはあの伝説の人魚イメージ、髪をなびかせた優雅な娘)の養殖に成功した博士の話だし。帯についてる宣伝文句は「ブラック・ビター27作品★」です。そう、この本はショートストーリー(連作あり)がてんこもりなのです。おすすめしますのたい。

 今日は他に星野之宣『宗像教授伝奇考』文庫第一巻(星野さんの画力だったら今までのA5サイズでも文句はなかったんだけど大きいのはなるべく買いたくなかったので)、山下和美『天才 柳沢教授の生活』22巻(戦後編続く)、総領冬実『ES』5巻。粒揃いでした。

 朝、通勤時に歩きながらお茶&レオクラ話を考える。
 うん、核になる”気持ち”はできた。ここをていねいに書けばいいな、ただ考えを述べるみたいじゃなく行動とか雰囲気で感じていただけるように書ければいいな。明日すこしやってみます。
 今日はひさしぶりに長時間たちっぱなしで、ちょっと気分的にもハードだったりしたので帰宅して夕食をとってすぐ寝てしまいました。二時間くらい。また寝ます。

 mしゃんの絵日記が復活して嬉しいです。お忙しいのに来週ちょっとうちに手伝いに来てくださります。もうすこしで今日の日記の書き出しは「諸君 わたしはmしゃんが好きだ」になるところでした。よろしくーよろしーくー。

 三月の大阪方面行きは友人がダメになったのでたぶん、なし。
 五月も危ない・・・・・・というメールが来ました。うーん、ほかのひとに手伝ってもらえるなら五月イベントついでのほうは真剣に検討してみようかな?