Fly Me To The Moon

Fly Me To The Moon MIDI

Home !ndex B@ck Nex+Mail
あとから知ったこと  2004年04月29日(木)


あとから知ったことだけど
ステージのこちら側からは全く気づかなかったけど


独特のユーモアでコンサートを盛り上げていた
ミュージシャンは指がないという。


素直に驚いた・・・。


音楽が好きで自分に出来る楽器を探して打楽器ならと
パーカッションをはじめたと説明してくれた。


そう、あのコンサートは歌の先生のコンサートだった。
後日、コンサートの練習風景を話してくれた先生。


バンドメンバー全員が親指と中指で指をパチン鳴らして
リズムをとる場面があって、


そこで指のない彼は指を鳴らす格好をするらしい。
鳴らないのに・・・。


他のメンバーたちはこの彼の行動にどうリアクションして
いいかわからない。だからそれは無理にやらなくていいと
言ったそうだ。



「やるなっ。こっちがどうリアクションしていいかわからないから

やるなっ、っていうのにやるんだよねぇ。



『だってぇ・・・。僕・・・。 

僕、みんなと、みんなといっしょにやりたいんだもん』



と無邪気にかわいく応えてくるし。」 と先生。




何かがわたしの胸を刺し貫いた。



ハンディキャップの人を特別扱いするのは嫌いだけど、


ほかの人と同じことをしたいという、ごく自然な感情を
だれも否定できないはずだ。


自分が体験できる以上のものを体験しようとする気持ちを
努力とか才能で芸術という形に表現したとき
やはりそこに特別な何かを感じてしまう。


それは彼らの中に生きていく生命力の強さを
感じたのかもしれないし


自分の内面に存在する感覚的なもので生き残っていく
そんな術をみつけた人に対する羨望なのかもしれない。


残念なことは、メンバーが指を鳴らしながらリズムをとる
そのコンサートのシーンをわたしは覚えていない。







Home !ndex B@ck Nex+Mail


Design by shie*DeliEro