のん、2学期初日。 決して早すぎず、遅すぎずのちょうどいい感じの時間に、とても機嫌良く起床。 「今日から幼稚園に行くの?」
緊張と興奮とが、プラスの方向に行っている。 「行きたい」と思っている雰囲気。 それはそれは、とてもありがたくて、とてもいいことなのだけど、 笑ってしまうくらい、今までの手順を忘れている。 朝食後もむつと遊びだした。普通に、当たり前のことのように遊んでいる。 「こりゃ。用意しなさい」と言っても、「?」。 わはははは、子どもって、すごいなあ。
4月から繰り返していたことだから、言えば、わかるようだけれど。 制服を着る順序も、迷う。「これ着てから、これ?」 私から見れば迷いようがないものなのだけれど。
忘れ物はないかチェックして、バス停へ。 実は、ちょっと気になっていたことが。 毎日ハンコを押して、月末には先生がヒトコトくださる、 いわゆる「連絡ノート」が、入っていない。 間違いなく終業式の日には持ち帰ったのだが、夏期保育終了後に 私がカバンを見たら、入っていなかった……記憶がある。 長い休みだから、預かるのか…?とも思ったが、まあ、持っていないモノは しかたない、と思っていた。
ふとお友達のママに聞く。「園に置いているのかな?」 「えっ!うち、カバンに入ってるよ!」 うわぁ。家で、なくした? イヤ、それはないはず。カバンからは、洗濯物以外出していない。はず。 そして、私がカバンを見た時点では、なかった…気がする。
のんの顔が曇る。 「先生に、聞いておくから。そして、お母ちゃんもおうちで探すから」 うん、と頷く、のん。 しまった。もう数日早く、お友達に聞いてみたらよかった。
家に帰って、園に電話。担任の先生は違うバスに乗っているので電話に出られない。 「H先生(担任)に伝えます」と言われ、電話を置く。 一通り探す。ない。 子どもが持っていきそうなところ。ない。本棚を全部出す。…ない。
とりあえず、のんの帰宅待ちだ。初日なので、早い。11時30分には、お迎え。
のん、ニコニコ元気にバスを降りてくる。 「あのねー、○ちゃんがねぇーー…」 それどころではない。 「ゴメン、それより連絡ノートは?」 「ああ!先生が『お預かり』」
・・・。母の心、子不知。なーんだ、そんなこと!と言わんばかりの、のん。 私は一気に気が抜ける。 ちなみに「お預かり」とは、夕方まで預かり保育をする子どもを差す、 のんの幼稚園用語。 とにかく、良かった。小心者の母は、新しいノートを買うことまで考えていた。 ほっ。
帰宅したのん。楽しかったらしい。 始業式だったので、特に友達と遊ぶ時間はなかったらしいが、 「先生がね、『みんなお兄さんとお姉さんになったみたい』って言ってたよ」 「園長先生が、3つのお約束守れましたね、って。」 (終業式に「駐車場で遊ばない」などの3つの約束をしたと言っていた)
怒濤のようにしゃべりながら、夕食も勢いよく食べる。 夜の寝付きも早かった。ああー、理想的じゃないですか。
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