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再び昨日と同じ失敗をやらかし(……)、3時半にお風呂を出てきたら、 弟の部屋の電気がつけっぱなしなのが見えた。
床に毛布を敷いて、隣に暖房をつけて寝てたんで起こして、 何とか布団でちゃんと寝るように仕向けた。 まったく、我が家の者どもは……(-_-;)(←もち私を含む)
私は9時過ぎに起きて、食後に入院の準備。 でも大部分は母にやってもらってしまってた(^^ゞ やれる人がいると、途端に怠け者になるらしい。
風邪が(というか鼻の調子が)良くならないんで、 薬局で柔らかいティッシュを一箱買ってった。 母が、レジで会員カードを取り出すのに時間かけすぎてた。
「後ろで人も待ってるんだし、先に出しとけばいいのに」、とか 「レジの人も後ろの人も待たされると迷惑なんだし」、とか ちょっと攻撃的な言い方をしてしまったら、 「途中で思い出すこともあるんだで」と言われた。 ……まぁ、一理はあるか。
12:40の予約で、12時半には病院前に着いた。 入る前にメールを送っといた。
最初に体温と血圧を測った。36.5℃で脈拍は63。 風邪なのか、部屋が温かいからなのか、少し頭がぼーっとする。
それから、13時半過ぎに病棟へ通されることに。 それまでしばらく「家族控室」で待たされた。 おばさんたち3人がにぎやかだったなー(^_^;)
私の部屋は3棟5階、507号室だった。 入る時に、名前のシールを入口に貼っても良いかを尋ねられた。 「あー、個人情報保護?」と思いながら了承。
6人部屋で、全員女性だった。 私は一番奥で窓側だった。
抜歯の前に点滴を始めるそうで、パジャマに着替えることに。 「えっ、もう!?」と焦る。 夜寝る時だけに着るもんだと思ってたのに……。 自分の趣味で選んだものではあるんだけど、何か恥ずかしい。
冬用にあったかいのをと思って、白いタオル地なのはいいんだけど。 細かくピンクの水玉がついてて、赤とピンクの中間の小さな花柄。 襟のところには、赤いリボンが通してある、っていう代物。
……家で着る分にはいいけど、人に見せるには年甲斐がないような気が。 ここまで来たからには仕方ない、と開き直ることにしたけど。
母が指輪のことを気にしてた。 「病院なんかにしてくるもんじゃない」って。いいじゃん別に。 わざわざ、抜歯中にしててもいいのか看護婦さんに確認してたし。
「歯を抜くだけだっていうのに、指輪が差し支えるわけないじゃんか。」 「母さんの目さえなければ、左手につけるんだけどなー。」 ……そんなことを、考えてた。
14時過ぎにいよいよ処置室に。 点滴してるために、車椅子に乗って押されてきた。 別に歩けないこともないのに、変な感じ。
右隣で1歳か1歳半?の男の子?がいて、盛んに泣いてた。 何のためにここにいるのかは知らないけど、 こんな小さい子でも頑張ってるんだなー、と思った。
私の担当医に「騒がしくてごめんね」みたいなことを言われたけど、 それは全然気にならなかった。むしろ励まされた……?
最初に軽く歯を見てから、麻酔をかけた。 右上、左上、右下の順だった(左下には生えてないらしい)。 注射する時がちょっと痛くて、涙目になった。
私の担当医は女性だった。 原始的にペンチっぽいので、力をかけて抜いてった。
「あぁ、これで自分の一部がなくなっちゃうんだなー」。 ちょっとセンチメンタルにそんなことを考えてしまった。 生え変わりの時期に乳歯を抜いたことはあるけど、永久歯は初めて。
麻酔が効いてるのか、痛いという感覚はなかったけど、怖かった。 右手の薬指に力を入れつつ、「がんばれ私」と内心で自分を励ましつつ、 ちょっとした呪文を唱えてた。
呪文と言っても、「マハリクマハリタ……」「テクマクマヤコン×2……」 ではない(何年か前にもこのネタって使ったっけ……?)。
私だけに意味がある、私だけの6文字の言葉。 心境としては「神様仏様……!」に近かったのかもしれない。 抜いてる最中は必死だったけど、終わって冷静になってから 「私って我ながら……」、と赤面したくなったっけ。
もし実際にそれを声に出して言ってみてと誰かに頼まれたら、 きっと有無を言わさず逃亡するだろうな(恥ずかしいから)。 でもその時は必死で、心の中で繰り返してた。
上の歯は何度か力を加えてるうちにふっと抜けた。 ただ、右下の歯は根っこが曲がってるのと、二股になってるそうで、 場合によっては「歯を2つに切らないといけないかも」と言われた。 そ、それはいやだなー、と思ったけど、何とかこれも無事に抜けた。ふぅ。
終わった後、抜かれた歯をしばらくしげしげと見た。 血まみれである意味スプラッタだった。
終わったのが大体14時半。抜歯自体は15〜20分だった。 血を止めるために20分ほどガーゼを噛んでた。 間もなく、再び車椅子に移った。
どうしようかなー、と思いながら、押してくれようとした人に、 「あの、抜いた歯って……」と切り出してみた。 このままならやっぱ捨てられるのかな……?
「欲しい?」「はい〜」「3本とも?」「はい」 「じゃあ待ってて、洗ってくるから」「すいません〜」 改めて見てみたら、あんまり綺麗じゃなかった。これって歯石……? 奥の方の歯は歯磨きもおざなりかもしれない。
病室に戻ってきて、点滴に止血剤を注入。 熱を測ったら、37.1℃。うわ微熱。 抜歯の所為なのか、風邪の所為なのかどっちだろう……?
痛み止めの錠剤を何とか飲んだ。 特に右下が痺れてて、ちょっと飲み込みづらかったけど。
向かい側の斜めの人は私より年上っぽく見えたけど、 20〜30cmくらいのクマのぬいぐるみを枕元に置いてた。 本も何冊か棚に並べてあったし、長期の人っぽかった。
ついでに、彼氏らしき人が来てた。 その光景は、ちょっとだけ羨ましくも思った。 まぁ私はたかだか1泊だし、歯を抜くだけだし、 来てもらうほどのものじゃないのは重々承知だけど。
15時半過ぎに、母さんが昼食をとりに行った。 自分のことで手一杯だったけど、そういや食べてなかったっけ。
母がいなくなった隙に、ちょっとだけ携帯の電源を入れたら お昼の返事が来てたんで返信して、抜歯の終了を報告。
足元に置いといたカバンから昨日受け取ったばかりのクマを 取り出そうとしてみたら、顔が傾いた拍子に喀血。
……じゃなくて、血が混じった唾液がパジャマについてしまった。 舌と唇が痺れてて、口内の感覚ないからなー。 拭き取れる分はティッシュで拭いといた。
しばらく、クマと戯れてた。触り心地もなかなか素敵☆ 母にはまだ見せられないんで、いない時だけこっそり。 会えない本人の身代わり……?
それから本を読んでた。司馬遼太郎の「竜馬がゆく(二)」。 病院で読もうと思って、日曜に借りてきてた。 ハードカバーで、2段組で550ページくらいある分厚い本。
母には服を汚した理由を「電子辞書を出そうと思って」と説明。 本を読んでたらわからない言葉が出てきそうと思って持参しといて正解。 実際、読んでたら知らない言葉に幾つか遭遇もしたし。
18時過ぎから夕食。 お粥・野菜炒め・シューマイ・キュウリと貝柱の酢の物・蜜柑。 まだ痺れは残ってたけど、薬を飲んだ時よりは楽になってた。
18時半に、妹からの着信に気付いた。 母が電源を切りっぱなしだったから、私にかけて来たようだった。 ちょっと体調を崩したんで、駅まで迎えに来て欲しい、 というのは外へ行って電話をかけ直した母から聞いた。
別に半径1m以内に精密機器は接近しないだろうと思って、 私は電源は時々病室で入れてたけど、通話はさすがにマズイ。
まぁとにかく、そんな事情で、母さんは帰ってった。 元から、夕飯の時までと言ってたこともあったし。
ふぅ〜、と思いながら、再びクマを取り出した。 ついでに、電子辞書片手に、名前をつけてみた。 指輪も嵌めかえてみた。
21時半で消灯。 でも何かが起こるわけじゃなかった。 周りに人が電気を消したんで、私も部屋の電気は自分のとこを消して、 枕元の灯りでしばらく本を読む。
22時を過ぎて、一旦寝ようとした。 でも、熱で熱いのもあってなかなか寝付けない……。 20時半に体温を測った時も37.1℃だったし。
23:10になって、そっと廊下に出た。 外で食べてから帰って来るにしても、そろそろ帰宅してる頃かな、と。 寝過ごして真夜中になったりしないように、でも音は鳴らせないんで、 バイブでアラームセットして、携帯を抱きかかえて寝てた。
最初、4回のコールの後に機械の留守電のメッセージ。 メッセージ残しとくかどうしようかなー、と思ってたら不意に、 「もしもし、Iです」って本人の声が聞こえてきた。 これも留守電のメッセージの一環なのかと思ったら生の声だった。
私は携帯本体じゃなくて留守番サービスセンターの方だけど、 応答には途中から自分の声を使ってるから、これもそうなのかな、と最初思った。 名乗り方が名前じゃなくて苗字だったから、ってのもあったけど。 名前の方で名乗られたら、さすがに勘違いはしなかったと思う。
留守電だと勘違いしたために、しばらく無言で「……」と考えてしまい、 「もしもーし?」と問い返された(^_^;)
オレオレ詐欺対策、ってわけじゃないけど、家族や親戚に電話する時は 私は下の名前で名乗ってるかな。 携帯同士なら名乗らないけど、相手が家の電話だった場合は、 「もしもし、ルゥですけど」って感じで。
でも一人称はどこでも今は基本形は「私」、かなぁ。 「あたし」だった時期もあったように思うけど、いつの間にか使わなくなった。 家族間でのみ、たまに違う言い方もすることはあるけど。 まかり間違っても(?)、自分の名前を一人称にはしない、かな。
話してる途中で看護婦さんたちが何人か通ってった。 夜勤で交替とかそんな感じなのかな……? こんな時間に携帯で話してる姿を見られたけど、何も言われなかった。
15分ばかり話した後で、思いつきで写真を撮った。 http://messouvenir.seesaa.net/article/10691551.html クマの名前も、↑で発表してます(笑)
この後は、大人しく病室に戻って寝ようとしたけど、 残念ながらなかなか寝付けなかったのでした……。
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