| 2004年02月09日(月) |
脱力感いっぱいのCD |
昨年末、クルースタジオでお留守番仕事中に来た、珍妙な来客の話をしよう。
その人は前ぶれもなくやってきた。
どうやらタクシーの運転手さんのようだ。(制服着てるし)
その時、事務所兼ミキシングルームには、私ともう一人女の子がいた。
「あ〜〜いやいや、どうもどうも。 あれ? ○○さんは? いないのかい? お姉ちゃん達だけかい。 私ね、○○っていうんだけど、こ○とタクシーの水○ね、覚えたたかい? わっはっは! このMDね、ヤマハで録音してきたんだよ、次のラジオでかけるからCDに録音してほしいのさ。 おじさんね、ラジオの番組あんのよ。 ほれ、このべシャリ(喋り)がウケてんのよ、わっはっは、ただのタクシーのおっちゃんじゃないんだよ。 わっはっはっは・・・」
というような会話(喋ってるのはおっちゃんだけだが)でまくしたてる。
いや、ほんと、喋る喋る!
私たちは半分おクチあんぐりで、おっちゃんの豪快な話しっぷりと笑いを聞いていた。
「おじさんね、こう見えてもシンガーソングライターなんだよ、乗ってけタクシーって歌知ってるかい? 乗っーてけー 乗ってけー 乗ってけタクシー♪・・・」
私は素直に 「ぜんぜん知らない、それラジオで流してるの? へぇ〜」 と答えておいた。
その後もおじさんは、自分の歌のフレーズを歌いながら同じ話を何度もしてくれた。
私たちは内心 「これ、いつ終わるんだろう?・・・・」 と不安になったきたので、「じゃ、エンジニアには用件と録音の内容は伝えておくけど、なんだかよくわかんないからおじさんからも直接また話しておいてね。」 と話を終わらせる方向にもっていった。
そしたらおじさん、「お姉ちゃんにもこれあげるから聞いてよ、テープだけどな」 と、カセットテープを私にくれた。 そして、ようやくお帰りになった。
おじさんが帰ったあとに残されたカセットテープ。
【A面 乗ってけタクシー文部省編) B面 乗ってけタクシー(すすきの編】
生でおじさんの歌を聞かされた時点で私たちはかなり脱力したので、もらったカセットテープも1度も聞かずに家に置きっぱなしにしていた。
ところが3日前、部屋の掃除をしてたらそのカセットテープがでてきたので、興味本位でおそるおそる聞いてみた。
・・・・・・・・ 脱力 ・・・・・・・・・
えーと、レコーディングする前段階というか、曲作りの段階というのか、「歌」 のみが録音されている。 かなりテンポもずれてるのがご愛嬌かしら。
その時、部屋に一緒にいた娘も聞いてしまった。
そしてひとこと 「なにこのうたっ?」 と呼吸が苦しそうだ。
いきなりダミ声で始まったのでビックリしたのだろう。 私もビックリした。
全て聞くにはあまりにもエネルギーを吸い取られそうだったので、すぐにそのテープを封印した。
そして、そんなおじさんの存在も忘れかけてた今日、CD屋をブラついてインディーズコーナーを見てたら・・・・・
【乗ってけタクシー 末広たけし】
ご丁寧にCDジャケットが 「これでもかっ」 というほど正面を向いてお勧め商品となっていた!
「あわわ、おやじ、マジだったんかい・・・・」
と、私はその場にへたりこみそうになってしまった。
なんとか気力を取り戻し、CDを手にとって見る。
そのおじさんの本業はタクシーなんだけどさ、CDのジャケ写、制服で営業車も写ってる。
いいのか? こ○とタクシー。
そのおやじのラジオ番組もあるらしいので、聞いてる人もいるかもしれないね。
たしか、STVラジオかHBCラジオだと思う。(聞いたけど覚えてないよ、そんなの)
とにかく、よく喋る。 よく笑う。 声もでかい。 何故か異常に元気がいい。
絵に描いたようなおやじである。
このおやじが気になる人は、札幌・大通地下街オーロラタウンにある、玉光堂というCD屋に行ってみてくれ。
インディーズコーナーで不敵に微笑むおやじが見れるぞ。
〔注〕 これはなにげに宣伝になってしまうのだろうか? 不安だ。
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