ねろえび日記
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| 2004年04月17日(土) |
ホームドラマ! 初回 |
録画できた番宣(というより単なる予告スポットがほとんど)が合計して7分に満たないまま本編オンエアに突入した情けない地方の住人です。 それでも、当日夜は期待でドッキドキ(純情) TV誌のあらすじだけで涙ぐんでいたくらいだから泣く気満々だったのだが全然泣けなかった。 つまり、誰にも感情移入できなかったということだ。 ま、泣けないことは別にいいのだが。 自分、期待しすぎてた。 2時間弱は長いワ、やっぱり。 単発ドラマや映画なら時間内に起伏もあるし完結もするけど、この初回2時間は正直しんどかった。 公式サイトなどで制作の苦労を知らされているだけに物凄く感動しなくて申し訳ない気持ちにさせられるのだが(それもおかしい話だが)
どういう風に感想をまとめていいのやら困ってしまうのでぼちぼち順を追って感じたことをメモします。
冒頭の家族の食事シーンはドキュメンタリーフィルムのようで目を引く。水槽越しのショットも交えて非現実的な雰囲気もありーの。仲良さげに見えるのだけど、一筋縄では行かないような。でも、その後の展開を見ているとあんま意味ないのかな、とも思う。
将吾は役名で書けるけど、他の人は役名に馴染みもないし気持ち的に無理なので役者名で書きます。
タイのシーン。 バスに乗る時の将吾の「愛してるぞ」がよかった。朝、欠伸まじりでというのが何ともリアルっぽくも微笑ましい新郎さんで。奥さんがテキトーにあしたらっているのもこれまたお似合いで。 いしださんの「お誕生日会」が素敵、可愛い。 彼女をはじめ、酒井若菜嬢も井上真央ちゃんもいい感じ。 ユースケ(ユースケは敬称も略、そんな感じなのだ)は無難にこなしているように思う←ごめん、こんな言い方でも好意的に見ているのよ。
タイのシーンはテンポがよかった。 おそらく予備知識として基本的な役柄設定や人物関係を知ってしまっているからそう思えるのかもしれないけど。
映像も綺麗だった。遺跡の上で将吾と妻が座って話をしている場面でロングに引いていったシーンとか儚げで好き。
妊娠を告げられた時、一瞬いぶかし気に間を置いて、照れが少し入ったうれしそうな表情がとてもよかった。 新妻、耳打ちしてるけど、耳からズレてるしキャップのつばが邪魔だし、些細なことだが気になったぞ。
田村さんは、とてもいい。冒頭の朝食シーンの「7時……42分」に始まり、「2年、2年に1度くらいならな」の間と言い方。 レストランで番組名を尋ねるシーンもよかったけど、これはちょっと狙いすぎな気もしなくはない。ま、いいけど。 それを導く将吾のバラエティ番組を見て笑ってしまった云々の話も実感がこもっててよかった。いくら最愛の妻が亡くなっても自分は生きてるし笑ったりするし、食事も喉を通らない状態は一時のことでやっぱりごはんも食べるし。 周囲の人間とのギャップはツライ(ツライけど周囲の人間が戸惑うのも傍観者として自分にはわかる) それはそうなんだけど、それで気持ちをわかってくれるのはここにいる人だけなんじゃないかという発想は唐突に感じる。ま、将吾のおめでたさ自分勝手さはここだけのことではないけど。
あ、5年3組の委員長。
ひえ〜、衝突したバスは一旦こらえて止まるんだ。余計恐いな、乗客が何が起こったか次の瞬間何が起こるか思い知らされるだけに恐怖と不安が増殖する。このあたり上手いなと思った。映画のスペクタクルシーン並みに頑張りました。
病院のシーンもド迫力、ドキュメンタリーみたい。 将吾の痛々しい包帯姿。でも、ふうんって見てしまった。 ベッドの上に座るいしださんのほうが凄かったんだもん。
日本、自宅。慰霊式のお知らせを読んで、突然しゃっくりあげて泣き出したのは、それってどーよ?とちと引いたが、その後「はあ、はあ」と懸命にこらえて押さえて嗚咽を納めた展開は、なかなかやるなと感心。 ただ泣きじゃくってるだけだったらたぶん私怒ってました。それは、リアリティというよりもドラマの中の演技としての好みの問題ですが。 最後の手の甲で涙をぬぐう仕種にはヤられてしまった。ふー、可愛すぎる、けなげすぎる。
タイの慰霊式で石碑に手をあわせた時の横顔、すっげーまつげ。また大きな蠅が飛んできたのかと思った。これも彼の持つ一つの大きな力なのね。
夜のレストランで、昼間のわけ目あり耳出しから分け目なしオールバックちょこっと結びに変わり、ネクタイ緩めてシャツを腕まくりして一人でビールを飲んでいる姿に発狂しました。
ユースケの会社を訪ねたシーン、ストレートで耳出しの髪型でやけに綺麗、ユースケに会うからおめかしして行ったのか? ま、言ってることはただのバカみたいなことをホザいていましたが。 横顔がとてつもなく綺麗。 なのだが、1話の中でかくのごとくのビジュアルの浮き沈みはいかがなものかとも思う。いや綺麗なのに越したことはないのだが。
将吾の手紙の文体はまともだった←当たり前。 字はちんまるこいけど。
いしださんは可愛い人だなと思っていたが、将吾系か。田村さんの家に上がり込む(言葉悪いな、もとい、いきなり訪ねる)分もっと重症。 結果、自殺(なのか?、本気にではなく気の迷いでついフラ〜とした感じ?)を止めることができたから、いいのか。
おぉ、エイ!(単に好きだから反応しました) お魚のTシャツ。 もし、単に堂本剛が魚が好きだから井坂将吾が魚を飼っている設定になったとしたら私はちょっとへにょける。私的な趣味まで知ってしまっているからそう思うだけであまり気にしなくてもとも思うのだが、東次も釣り好きだったからな。 ま、映像的に水槽と魚の使い方が効果的なのでそんなカタイこと言わなくてもとも思うのだが。
主題歌はビミョー、楽曲そのものも歌い方も。ごめんよ。 ドラマの回を重ねるに連れてそのうち好きになれるかな。 よろよろした頼りなげな口笛は好き。
ラストシーンはよかった。 庭に出た将吾の表情だけで「コイツかよ、デブ」と思っているのがよく伝わってきたし、手ぶり身ぶりでチョコバーをもらうシーンはとてもいい。 最後に予想通り「お前かよ」のセリフが出た。 将吾と他者との絡みで今回一番好きなシーンはここでした。最後がこれでホント、ホッとした。チョコバーの彼もいい味出してました、笑顔もチャーミング。 タイのシーンも凄かったけど、こういう類いの演出を丁寧に重ねていってほしいと期待する。
全体を通して。 やっぱりメルヘンだった。 それを言っては元も子もないのだろうが。 あり得ない設定というのは面白そうと興味をそそられるが、反面バカバカしさだけが浮き上がってしまうと話に入っていけない危険性もある。 第1回は、何とも言えんかな。自分としては、会社に訪ねてきた将吾に対してユースケ改め智彦の言ったことが尤もで一番近い心情。
将吾の人物像はちとウザイ部分もあるけど、ま、剛さんが演じているからどうしても好意的に見てしまう面はある。 それよりも、それぞれの人たちがどんな風に気持ちが変化していって行動に表わすのかそちらが気になる。剛さんだけが気にかかるよりそのほうがドラマらしくてイイです。 ストーリーの展開やテンポのよさは2回目以降に期待。
剛さんは演技とビジュアル両面で楽しめそうな予感。衣装もジャージの色合いとかがおシャレで結構好きです。 将吾の家も立地(川辺なのね)といい、外観、部屋の作り、庭など、いい雰囲気で楽しめる。 「元カレ」のようにドラマとして見るのは捨てて堂本剛のPVとして鑑賞する事態に陥ることはおそらくないと思えて、それがうれしい。
この文を書く間にパソコンが何度固まったことか。意地だけでアップしましたが、これからどうなるのか、パソコンも文章も私もボロボロ。
以上、パソコンが復調したので4/20に加筆訂正しました。
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また追記。 確かにいいドラマだと思う。 だが、物凄くもやもやしたものが私の頭を去らない。 う〜ん、例えば。 亜由美をはじめ亡くなったおおむね幸せそうだった大勢の家族たちは、死ぬためだけにそこにいたのだな、と思うとその扱いがひっかかる。役者さんが少ししか出なくてカワイソウとかモッタイナイとかそういうことではなくて。 ドラマの作りとしてあざとく感じる。 設定の問題なのか演出の問題なのかは、私にはわからないのだが、タイのバス事故のシーンにしても病院のシーンにしても「何、張り切ってんだか」という醒めた気持ちがなきにしもあらず、なのだ。力を入れるべきところを勘違いしているんじゃないかと思えてしまう。 TVの連続ドラマというメディアの性格上派手さも必要だろうし、確かにタイの部分はよくできた映像だとは思うのだが。 かといって、事の顛末をナレーションだけで説明すればいいものでもないというのはわかっている。 実際、この主要な登場人物の多い込み入った事情を抱える状況を最小限のナレーションでよく表現できたなと感心しているくらいだから。
ドラマの設定なんだからとその辺はスルーしなくては前に進まないか。 でも、どんな風に設定してもいいはずのフィクションだからこそ「傍流の死」を単なる道具としているのがミエミエではなくもっと上手(というと言葉が悪いか)な扱い方は他になかったのかと思ってしまう。
これが私が泣けなかった理由のひとつかもしれない。
この勢いだと、第2話オンエアまで、さんざん考え込んでここに書き散らしそうだな、やれやれ。
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