march forward.
りりかの独り言。

2006年01月23日(月)

栄の元奥さんは。

栄とは高校が一緒で。

高校3年生のときに付き合って、そのまま20歳のときに結婚した。

そして、結婚8年目。

二人は離婚して。

今は、今春1年生になる息子さんと二人暮し。

元奥さんは、栄とお子さんを、ずっと会わせてくれなかったんだけど。

先週の日曜日、10分間だけ「面会」させてくれた。

少しずつ、元奥さんの栄に対する気持ちも。

和らいできたのかな?

そう思っていた。



でも、その10分間で。

元奥さんは栄に。

「再婚するんだってね。よく出来るよね。そのうち養育費も払わなくなるんでしょ?時々会わせようと思っていたけど、再婚するなら、もう子供とは会わせない。お金だけ振り込んで」

と、言ったそうで。



同じ高校だった二人だから、共通の友人もいるわけで。

そう言うところから聞いたんだろう、と栄は言った。




栄は、子供が大好きで。

私にもよく、自分の息子の話をしてくれる。

「あいつは、俺に似ないで、利口なんだよなぁ」

なんて、本当に楽しそうに話す。

会いたいんだろうなぁって思う。

何度か。

「会いたい?」

と聞いたことがある。

「会いたいけど。でも、あいつがもうちょっと大きくなったら、自分で自分の意思で、電車乗って来させるよ。それでも、あいつは頭のいい子だから、ママが悲しむと思って、我慢しちゃうんだろうな」

って。

寂しそうに、でも誇らしそうに、話していたことがあった。



10分間。

お子さんは「パパ、変わってないね!久しぶりだね!」と、はしゃいでいたそうで。

栄は、おもちゃをたくさん買って、渡した。

そして「来月とか、遊びに連れて行きたいんだけど」と、栄が言ったとき。

元奥さんが「再婚するんだってね」と言い出したと。



私は、なんだか。

その話を聞いて、泣けてきて泣けてきて。

自分の子供時代と重ねちゃったのかな。

パパに会いたいけど、会えない状況、と言うのが。




「結婚は、先に延ばそう。元奥さんが、落ち着いてからだっていいじゃない」

と、私は言い。

栄は初めて私を怒った。




私だって、栄と結婚したいし。

ずっと一緒にいる、と言う形じゃないけど。

結婚って、ただの恋人とは違って、そう言う安心感をくれて。

彼の奥さんになる、と言うことは、すごく、すごく大事なことだけど。



やっぱり、今の状況じゃ、出来ないよ。

栄も、元奥さんも、息子さんも。

みんな悲しい思いをすることになる。





それから、毎晩私たちは、子供が寝静まった後、話し合ってる。

喧嘩っぽくなるときもあるし。

二人して泣き出すときもあるし。

外が明るくなるまで話しているときもある。


でも、答えなんかいつも出ないで。

平行線、だ。




私は、結婚しないでも栄とは一緒にいると思っているし。

栄だって同じ思いだと思っている。

栄は元奥さんの言っていることを。

「単なる嫌がらせ。最初から会わせるつもりなんかなかったんだよ」

と言うけど。

私には、真意は分からない。



「今、一緒にいるりりかの子供たちの幸せを一番に考えて何が悪いの?」

と、栄は言うけど。

それじゃ、あなたの息子さんの幸せは、誰が考えるの?と私は言う。

「母親がいる」

「うちの子供たちにも、私がいる」

「俺は、もちろん自分の息子の事だってちゃんと考えてる。りりかの子供だって、大事だって思ったらいけない?」

「ちゃんとって?ちゃんとって、どうするの?お金を振り込むだけ?」

「そうじゃないけど・・・」



こういう感じで、いつだって平行線。


式場探しは、やめた。

予約していたマリッジリングもキャンセルした。

栄は「何勝手なことしてるんだよ」と怒り。

私は「形じゃない」と繰り返すだけ。






そう言えば。

私、今年大厄だったな。


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