あたろーの日記
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2006年05月02日(火) 明日から連休。

旧暦4月5日。
 会社で、よその部署の部長さんに、「『OUT OF PLACE』って知ってる?」と聞かれる。5月に公開される予定の、エドワード・サイードに関係する映画なのを知っていたので、「サイードですね」と答える。驚いたことに、その方は、去る4月29日に九段会館で行われたその映画の完成記念上映会&大江健三郎講演会に足を運んだとのこと。うわー、そうでしたか。その頃私は、不忍通りの往来堂書店でくだんの『OUT OF PLACE』と同名の本、つまりは映画のシナリオやサイードの未公開インタビューなどを収録した本を手に取り、この連休はサイードをもっと徹底して読もう、などと考えていたのでした。面白いシンクロニシティだ。と、廊下でひとしきり、サイードの話で盛り上がる。「同じ会社にサイードの話が出来る人がいたとは」と、その方も驚いていたが、私も同じく。映画の公開が楽しみです。
 日本人はもっとサイードを読むべきではないかと思う。パレスチナの歴史を知らない日本人が多すぎる。イスラエルはイスラム教だなどという大間違いを平気で口にする大人もいるくらいだから呆れる。日本人は平和すぎる。自分の故国が確実に存在しているということのありがたさ。もちろん、サイードの言わんとしていることは、それだけれはないけれども。
 
 夜は近所の居酒屋で過ごす。店の戸を開けたとたん、奥のテーブル席から、「あっ、きたぁっ!!!」とでかい声が飛ぶ。・・・それはこっちの台詞です(またいた・・・)。近くの建設会社の社員のおじさんお兄さん達が、週末になると作業服で呑んでいる。6,7人くらい。まあ賑やか。怒号、けんか腰、笑い声。要するに、おじお兄さん達も、私もそれぞれ常連さんなので、何度か店で顔を合わせている。けれどせいぜい、どちらかが店を出るときにちらっと挨拶する程度で、別に一緒に呑むわけでもなく、ただ、ああいつもの顔か、って感じだ。だから、私が店に入ると「あっ、きた!」とつい大声が出たらしい。へんなの。でも、笑ってしまう。
 みんな声がでかすぎてウルサイのだけど、自分に関係ない話でもりあがっているので、雑音は不思議とBGMになり、こちらも呑みながらじっくり本のページをめくる。
 おじさん達が帰って、店がしーんとなると、お店のおばさんと人生談義。人間関係について、いろいろアドバイスを受ける。話がはずんで、気がついたら夜中近くだったので、慌てて帰ってきました。
 さあ、明日から連休だ。。。


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