あたろーの日記
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2005年04月29日(金) 新宿御苑と末廣亭


 旧暦3月21日。
 友人と新宿へ。まずデパ地下。伊勢丹の地下食品売り場を徘徊して、お昼のお弁当とおやつと夜のおにぎりを買う。それから新宿御苑。連休初日で好天に恵まれたせいもあり、大勢の来園客。で、みどりの日ということで、入園料が無料だった。つつじを見ながらお弁当食べて、のんびりおしゃべりして、園内散策。新宿御苑に入るのは初めて。いやー、でかい。新宿のビル群を間近に控えて、どどんとそこだけ一帯緑にあふれている。まるでセントラルパークみたいだ(NYには行ったことありません)。つつじと花水木が満開。藤の花も咲き始めている。カメラをぶら下げた人達、イーゼルを立てて絵を描く人達、家族連れ、カップル、サークルの仲間達・・・等々、いろんな人達がたっくさん。新宿御苑、これからちょくちょく行きたい、と思いました。
 御苑を午後2時半前に後にして、次は近くの末廣亭へ。先日招待券が当たったので、今日はタダ♪着いたらちょうど昼の部お仲入りでした。さすがに混んでいてほとんど空いている席はなかったのですが、幸い、桟敷席の前方端っこが2つ空いていたのでラッキーでした。ここに座って、3時から9時まで、落語を堪能。
 3時を目指して行ったのは、三遊亭歌武蔵がお目当てだったのですが、あいにくお休みで代演は三遊亭吉窓。でも着ぐるみでライオンを演じることになった主人公のとほほぶりが笑える創作落語は面白かった。すず風にゃんこ金魚の身体を張った漫才に爆笑。柳家権太楼の「代書屋」、桂文生「人形買い」はふだん途中までしか演らない噺を最後まで。夜の部は柳亭小燕枝「小言念仏」、三遊亭円丈の創作落語、柳家三太楼「初天神」、柳家喬太郎の創作落語、紙切りの林家正楽、などなど。残念ながら夜の部主任のさん喬師匠はお休みだったけど、喬太郎さんで大満足した。落語を聴き始めた頃は、古典落語のほうが断然面白い、と偏見を持っていたのですが、喬太郎師の創作落語は滅法面白い。ネットやラジオで、音声のみで喬太郎師の落語を最近集中して聴いていたのですが、やっぱり高座を間近に見ると、身体全体で演じる爆笑創作落語は最高に充実のひとときです。あの表情(私の視力がもっと良ければ〜残念)としぐさ。突然バタッと倒れ込んだり、足をくずしたり、首を振ったりと忙しい。マクラからくだらない話題でどんどん笑わせてくれる。街で見かけるカップルの生態とか。あー、いるいる、そういう人!とこちらは思わずゲラゲラ。いやー、ほんと、笑わせてもらいましたです。喬太郎師は、切り取った場面のアングルが絶妙だ。前の場面からいきなりズバッと別の場面へ移るのだけど、客席もその新しい場面展開に違和感なくついていき、噺家の意図した所にすんなり陥って爆笑する。噺の中の何人もの登場人物の中で、この場面には誰にどういう台詞を言わせるか仕草をさせると一番笑えるかが計算され尽くしている。それと場面展開と演じ分けの巧さが、喬太郎師の創作落語に客席を飽きさせずにぐいぐい引っ張り込んでいく。時々、古典新作にかかわらず、登場人物のどちらの台詞かまったく分からなくなってしまう、子供が喋っているのかご隠居さんの台詞なのかさえ区別がつかなくなってしまう噺家さんがいるのだけど、喬太郎師の場合、オーバーなまでに上手に登場人物の性格を表現していて、なおかつツボをわきまえて演じているので、高座を見ていて場面を容易に想像できる。ほんとに巧い噺家さんだなーと思う。
 途中、昼の部だったか、どの噺家さんだったか忘れたけど、噺の途中で、高座の上あたりの2階で、パイプ椅子?がバターン!と凄い音を立てて倒れる音が。しーんとなる客席。「・・・今の、大丈夫ですかね」と噺を中断して言う噺家さん。それからみんなで大笑い。どうやら2階の事務所で席亭さんかどなたか椅子ごとひっくりかえったらしい。木造ですからねー。それから気温28度を記録した東京、満席の末廣亭はさすがに暑かった。あまりの蒸し暑さにノースリーブに。しかし、それでも汗ばむ。最初エアコンが効いてなかったのですが、夜はなんとか涼しく効いてきました。でも、まだ4月なのに暑すぎますよね、今年は。
 寄席の後は新宿で少し呑んで、ほろ酔いで心地よく疲労した頭と身体で帰宅しました。連休初日でかなり充実した1日でした。


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