Lから始まる天使のように  2009年04月14日(火)
もし私が運命を司る人に出会ったなら言うべきことは決まっている。「私を創造的狂気の豊穣なる暴発に向かわせてくれ!!!」だ。そして私は、魔獣のように伸びてはうねる凶器の稲穂を永遠に育んでは刈り取って、市場に売りに出す。それは麦角に宿ったLから始まる天使のように美しく、ベールの剥ぎ取られた後の世界を約束する福音となるであろう! 私はその、通常の瞳では触れられるはずもなかった世界のむき出しへと向かって、この両手でタイプを始める。滅びゆく寸前のものこそ最も美しい、腐りかけの牛肉が美味であるのと同じように・・・光は闇に飲まれる寸前の明滅こそが美しいのだ。幻覚よりも確かで、現実よりもあやふやな、そんな開花を遂げた脳をこの片手に持ち運んで、私は何かを討伐する勢いで正体不明の言葉を述べ続けることができるであろう! 福音は強力であり、絶対だ。

脱退、死亡、脱水、昏倒、酩酊、錯綜、痙攣、人事不正・・・いくらでも夢の世界に切り込む船はあるのだ。不穏な名前を付けては意識に流れるゆったりとした大河に浮かべては、一滴、二滴と、絶望的破壊力を秘めた光る滴を垂らして、夢の終わりとベールの破綻を待ち受ける。やがて永遠の闇を語り得るだけの、深い漆黒に染まった破滅がやってくる。私はそれに向かって擬人化を込めて言う、「私を創造性へ向かわせてくれ!!!」願いは聞き入れられ、剥き出しになった世界へほうり込まれる、ヘイト・アシュベリーへ伝説の残滓を求めに巡礼に行った後は、かすかに漂う同族の香りを求めて、この世の横道へ逸れながら真っ直ぐ進むほかはなさそうだ。虚無が深淵に至る前に、有機物を高密度で蓄積し、暴発させるのだ。Lから始まる天使のように、いっそ私を高次元へ至らしめてくれるだけで良い。叶わなくば、さて、両目を開きながらも閉ざされた毎日が約束されているだけの、この、体。なんということもない。なんということもない。





My追加
新サイトでアート、珍スポットのレビュー特集中!

★Link『マーでございます』★




writer*マー

★↓729参加・総合リンク↓★

☆テキスト・アート☆

零壱【01】ランキング

☆☆ダークゾーン☆☆

エンピツ