オレンジの悲劇  2005年07月23日(土)
友人のキッシンジャー長官(注1)から手紙が来ていた。葉書はアンディ・ウォーホル『Orange Disaster ♯5』。


(注1);著者の友人。眼鏡。私との対話はいつも喧嘩腰の議論か、ちんこ爆裂祭りの様相を呈する。爆竹的な仲。


大阪で塾のマネージャーとして、経営管理や入塾生との面談などをしていると聞いたが、元気でやっているだろうかなあ。

手紙によれば、自分の考えやコメントを書き留めるためのノートをつけているという。それは良いことだ。断片的であればあるほど良い。一連の流れを持った思想や哲学を形成しようと躍起になると、文章はどんどん内向的で、陳腐なものになりうる。だからより自由で、隙を持ち、流動的なアイデアの原型として自分の言葉を活かすには、断片のスタイル;無手勝流の暴力?が有効だと思うのだ。

無論、アイデアは生まれたままの姿では、硬くて巨大な岩塩のようなものだから、持ち運びに不便だし、そのままでは料理にすら使えない。ここから加工の作業に入り、取引に使える形に・・・これは言うまでもないこと。


だが交通事故のようにして断片のアイデア、思惑のパーツは強い衝撃と破壊の爪痕をこの世に与えることがある。その可能性は数値化できないが、十分、追求に足るものである。鶴瓶がちんこを生放送で出したときの衝撃値については誰もカウントができない。通常のちんこですら数値でその存在感をカウントすることはできない。ましてや鶴瓶。いわんやテレビの生放送。ああ。うう。ぴかちゅう。すいません、激しく脳が酩酊してしまいました。ふう。ちんこ。


しかし人が己の思想や哲学、感傷に蝕まれて死ぬ光景は極めて無残だ。がんで死ぬ人より生々しい。なぜならがんは医療的な意味づけを社会から与えられることでその個人はホスピスなり何なりと次の存在体へ相転移するのに対し、内向的なアレで悶々と悪化していく人間は誰からも、何の意味も、次の存在性も与えられない。悲劇だ。わああ。その無間地獄から逃れるにはやはり医療的な病名を与えられ、ノイローゼなり○○症候群といった病名を公的に帯びた存在へ移相することが楽なのだ。こうして見ると、ものを考えたり、書いたりするというのは恐ろしいことである。だから昔のひとは山へ芝刈りに行ったり、川で洗濯をしたり、桃を拾う程度で生活、ひいては人生を抑制してきた。ある域を越えて自分で勝手に考えたりすると社会的に、能力的に逸脱が起こってたいへんなことになるからである。並みの農民が脳細胞をフルに使ったところで筒井康隆のようにその脳力をうまく活用できるとは思えない。せいぜい鎌でカマキリのまねをして踊るのが関の山であると思う。ぐはあ。


何を言っているのか既に自分でも分からないが、私はアル・パチーノの演技が好きだからこういう長ったらしい文章になったのだ。私は好きなものや人に触れていると脳が異常をきたして;つまり喜びだして、止まらなくなる。これが加速されると、スーザン・ソンタグに嫉妬したり、飯沢耕太郎に自分の裸の写真を贈りつけたくなる。今、『狼たちの午後』を観ている。開始から終わりまでずっと銀行強盗のことしか描いていないという恐ろしくタイトな映画だ。小便をちびりそうになった。しかも相当に無計画に、思いつきで素人が強盗し、人質をとって立て篭もるので、もうその初々しさ、うろたえ感がたまらない。「はじめての銀行強盗」という副題が脳裏をよぎります。


話が脱線し続けるが、今日はこのキッシンジャー長官に返事を書くのと同時に、最近会っていない人にも手紙をしたためようと思ったのだが、なぜか体がいうことをきかず、図書館で眠り続けたよ。寝たら意味ないやん。


私は誰から読んでもらうでもなく、よくこんなに文章を垂れ流して平気でいるなあと思う。もう相当な回数に及んでいる。これは一体何度目の文章なのだろう。アップして誰にこれを届けたいのだろう。手を焼くぜ。よっちゃんいか。それは駄菓子。わああ。

きっと遠い国に愛するひとがいて、そいつに私は、亡命した子のように、なんか言うて伝えようとしてるんやわ。数年前からずっと。すけとうだらの漁獲量はどうですか。こっちはマクドナルドばかりです。皿洗いの仕事にありつきました。そっちのデパートには肉が並びましたか。ああ。きっと私の胸の中には冷戦時代が渦巻いてるのよ。あたしは誰なのよ。遠い国のあなたにそっと贈る、山本山の のり詰合せ。丸大ボンレスハム。夏だものね。感傷的になるわよ。はあ。これで来週、あたしはとうとう25歳になるのよ。こんな25歳がいてたまるか!組合員の給料は人並みでも私は現状に対して大いに不満と不快感がある。むかつく。わかった。ようしわかった。風呂に入ろう。とりあえず風呂に入る。話はそれからだ。きさまら銃をしまえ。おれは風呂に入るぞ。いいか風呂に入って落ち着いたら話を再開しよう。いいか銃をしまえ。おれは無防備になる。いいか風呂だ。風呂に入るぞ。ああもう。一人で何役も演技する癖が抜けん。日常は永遠の舞台だ。はあ。おれは誰だ。






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