Good Godd  2002年08月14日(水)
一度は胃の中へと流れ込んだ食い物が 逆流する。
トイレのドアは案外 薄くて 

戻している時の声が漏れる
「やばいんじゃないの??」 どっかの誰かの声がする、


それは俺に言っているのかい? やばいのは俺なのかい??
白くて冷たい便器の縁を両手で掴む。覗き込み、その姿はまるで、
底に溜まった水を 天国への扉だと 言わんばかりに



お前は今 救いを求めている
お前は今、この白くて冷たい便器の 
水の向こうに
救われた後の自分のことを夢見ているのさ


指をノドに突っ込んでも 出て来るのは 焼け付くような胃液だけ。
お前の恐怖の根源はどうあがいても口からは出せない。
勿論尻からも出すことは出来ない。
「オーバードーズの神頼み」ってか?? ハハ。終わるのさ、ここで。


やばいのは判っているさ。寒気と吐き気が一度に脳の表皮グリア細胞にまで上り詰める。込み上がった異様な感覚は危険信号として理性に認識されて、
最悪な動揺が、全身にビシャァアァッと、油のように張り付いた。
冗談かと思うくらいに 神様、あんたは シビアだ。
全く 去り行く者へは 唯の一言も無い。シビアだ。


俺は今 救いを求めている
俺は今、この便器の奥底に溜まった僅か数cmの
水の向こうに
クスリ全てを吐き出せた後の安堵を期待している。


神様は誰の味方だったろう? 誰の為にそいつはいるのだろう???
God deals Bodys of someone satisfied.
Godd leaves Bodys of someone satisfied.
――神は満たされている奴の実体を扱い
 神は満たされている奴の、実体を放す―――



そして俺は、何処に行けばいいのか??? おおお、吐き気が、感じるというのに、この、拡張され過ぎた 延び過ぎた 意識の 
効き過ぎている 脳では 誰の いつの 吐き気だか あああ、判らない。
便器にしがみついて懺悔していたそいつは一体誰だか、覚えているか?
いいや、こいつが俺自身であるという確信を、俺は、持てない。
外から音がする。今は・・・・  

「Godd」 -Marco V-

"Do you leave me??"
"Do you leave me??"

永遠に遠く思えるそのフロアへの闇と光とが
死に際の 全く 最後の世界に思えるぜ。神様、神様、神様、
 

 





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