| 2004年10月26日(火) |
やがて。雪が隠してしまう。 |
連日。新潟中越地震によります被害の心配や、両親の安否を気遣う電話やらメールやら書き込みやらいただいています。ありがとうございます。両親、無事です。家もたぶん大丈夫です(がたがたなのは古いせいだわ)。
テレビや新聞で映し出される風景をみるたび、心のどこかを抉り取られたような気分になります。場所は違っても緑豊かな山々は、生まれ育った郷里の風景そのもので。聞こえる言葉は、耳慣れた懐かしい響きです。
メディアの目は、被害の中心に、被害の大きかったところに向きがちですが、長野との県境の町、安塚町の被害が気になります。かねてからの地滑り地帯だそうで。同郡隣村に住みながら、「すぐ隣の被災者になにもしてあげることができない」という、両親の心痛が綴られたメールを読み、でもなにも返してあげることのできない自分が悔しい。
被災者とそうじゃないひとの違いなんて...。
家屋が崩れ、怪我をして、病院に運ばれて。その病院で働くひとたちだって被災者なんだ。救援物資の輸送に奔走するひとたちだって、被災者なんだ、って。やるせない。
冷え込みは厳しく。今夜から雪が混じるかもしれないといいます。 やがてくる本格的な冬に。 雪は、静かに静かに。世界を白く、真っ白く覆い隠してしまうのでしょう。 まるでなにごともなかったみたいにすべてが綺麗に覆われてしまう前に。 どうか、たくさんの記録と、たくさんの記憶を...。
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