ふと。気づいた。 でーんと鬱陶しいくらいそこにあった壁が、なくなっていた。
壁。 それまでの環境と精神状態が作り出した恐怖心。
特に努力したわけでもなく。 壁がなくなればいなぁ、と思っていたのは、ささやかな願い。 それが、空気に溶けるようにすぅと消えてしまっていたこと。 それがいちばん嬉しい。
営業のAにいさんと、普通に話ができたんだ。
足元の段差を取り払うわけにはいかないけど、 ずいぶんと見通しはよくなった。って感じかな。
居心地のいい場所に未練たらたらでいるよりも。 それをうじうじ悩むよりも。 居心地のいい場所を、作る。ってのが、 あたしがいま、しなければいけないことなんじゃないか、って。 漠然と思ったわけだ、うん。
|