日記ふう雑感 ひとりごと
DiaryINDEXpastwill


2003年01月26日(日) 方言

寒いと言えば、
子供の頃、寒い朝の挨拶は決まってこうであった。
「今朝はしみるねー」
考えてみると、結婚後10年ほど住んでいた大阪はもちろん、
関東圏でもこの言葉にはほとんどお目にかからない。
長野独特の方言なのかどうかは定かではないが、
しみ豆腐(凍り豆腐のこと)をはじめ、
水道が凍りついたら”しみてて水が出ない”、
窓ガラスに氷が張り付いているのを見て”窓がしみてる!”
外に出してあった野沢菜漬けのたるに氷が張っていれば
”野沢菜しみちゃった”。

方言と言えば、長野ではりんごを長く置いておいて瑞々しくなくなった状態を
”ボケてる”という。
毎年冬場にはダンボールいっぱいのりんごを送ってもらうのだが、
さいたまでは1ヶ月くらいするともう瑞々しくなくなってしまう。
(ので、冷蔵庫で保存する)
そういうりんごをうっかり食卓に乗せると、
家族は口をそろえて言う。
「ボケてるよ、かあさん」
「こりゃだめだ、ボケてる」
「うわぁー、ボケボケ」
なんで私の顔を見るかなー。
そりゃ、長野から送ってきたんだしぃ、
私が親切にも皮をむいてあげてるのだしぃ。
だが、りんごを食べてなくても同じ会話を何回か聞いた覚えがあるのは、
気のせいか、ボケのせいか?

もうひとつ長野独特の方言がある。
「ずくがない」というのだが、
これはなんだかだるくてやる気が起こらない、
身体を動かす手間を省きたい気分の時に使う。
(これについてはどこかで書いた気がするが・・)
お使いを頼んだかあさんが、なかなか動こうとしない子どもに向ってこう言うのだ。
「まったく、この子ったら!ずくがないんだから」

「ずくがない」がすぐわかったら、長野県人である。
・・と、思っていたら、この言葉は柳田国男の著書にちゃんと載っていた。
長野以外でも関東の一部で使われているらしい。
案外ポピュラーな言葉なのだ。

ところで明日も凍みるらしい。
ボケたりんごはシナモンで煮ると美味しいが、
そんな手の込んだ事をするずくもないこの頃である。


Hiroko |MAILHomePage