遺書

2007年12月15日(土) 1710 ひみつのそうぞう

まず思い描く
綺麗な肢体を思い描く

銀色の刃物を手に握る
すっと、太腿に切れ目を入れる
皮のそっとした挿入感、
肉の切れる感覚、筋の切れる感覚
すべてを指先で感じて
きっと、僕はそれだけで惚けてしまう

叫び声のイメージは存在しない
煩いし、何より他人を痛めつけることが望みではないからだ

綺麗な肢体に負けないくらいに
慎重に、愛を込めて、ナイフを引いてゆく
綺麗な血の筋と肉の筋が見えたり引けたり
溢れ出す生命、生命に染まる肢体

ぬるぬるとしたゆびさきが
ひんやりとした刃物のつめたさとはまったく逆の
ひとはだのぬくもりをかんじる

触覚―。

美しいものを切り裂いていく静かな、想像

血を見ると吐き気さえ覚えてしまう僕の矛盾した、衝動
きれいなものを見るとそっと壊したくなる、衝動

殺人願望ではないし、破壊願望とはまた違った"何か"
妄想をしていると自覚した時点で、吐き気を催す"何か"


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