君の胴体ほどはある旧式のラジオカセットの声 ノイズばかり
腐りかけたカセットテープ 再生される 口を開いて飛び出す言葉は 眩しくてよく聞こえない
無くしてしまったのか 捨ててしまったのか 判明は不能なのだけれど 確かにそれは俺の胸に亡く
カセットテープ誰かのスピーチ 俺の声、より若い 俺の声
過去の想定から大きく食み出した現実と現状 再認識 ノイズヴォイスは 眩しすぎてよく聞こえない
今の俺には無いものばかり 今の俺はカセットの彼には(いら)ないものばかり
生きている 何か無くした でも 生きている
涙は流れない 心の底から悲しいと思えても 涙は流れない
流れない ように体はできていた
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