灰色のビル群から ちょっとした逃避行 アルミフレームの自転車でたどり着く 眩しい砂浜の奥
青に吸い込まれて 少しだけ沈んだ僕が 透き通る水色の 向こうに見た虹色の風景
日傘を差す 白いワンピースの少女の 麦わら帽子飛ばす風が 彩りみどりの花々を撫ぜた
遠い向こうでキラキラ輝く赤いサイレンが 誰かの危機を伝えた 少し向こうで黒々としたカラスの群れが 夕暮れを告げた
次第に現実味を帯びてくる世界
灰色のビル群から ちょっとした逃避行 モノクロームな世界に欺かれた 僕のちょっとした心の洗濯
含んだ海水の分だけ重くなった 夕焼けに輝くアルミフレームが 静かに軋みながら 僕を帰路に運んだ
色鮮やかな世界の色を 少しずつ消していく黒い夜のように 僕もまた 静かな世界に、戻るのだ
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