遺書

2005年08月14日(日) 楽園への誘い #030814

手に入らない夢ならばと
あきらめ切れない少女は

ただひたすらに

短くて白いその幼い手を伸ばし、
まだ夢をつかもうとする


つかもうとするその手を
握り返したのは楽園


つかもうとしていた物を忘れ
ようやくつかめたそれに思いを寄せて

少女は

啓示された楽園への道を歩みだす


楽園の中には、少女の望むものがありながら
楽園の中では、少女は何も望むことをしない

夢こそ彼女のすべてであった
届かぬはずの夢へ、ひたすら頑張り続けて
生きるのが少女の運命であり、目標でもあった

しかし、つかむはずのない夢をつかんでしまったその手は
たとえ偽りの夢だろうと、つかめば同じ

少女は今、壊れた夢の中
楽園にとらわれて、動けはしない


少女の足跡は
はかなく、くずれさり

少女の奇跡は
しょうじょを、くずれさった

days858/work905:5min42sec
coment:一片の割れたグラスに合うものは、
もう一片の割れたグラスのみであるが、
楽園はそれになりすませる唯一の存在

楽園に魅入られれば、それで、おしまい


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