大学の同級生では珈琲を飲む子が多いけれど
胃が辛くなるし、苦い思い出があったりして
どうにも積極的に飲む気になれない。
というわけで、ジュースを買うときはいつも紅茶。
昔は苦手だったレモンティも今は大好物の一つ。
週末、名古屋の三越まで連れていってもらって
ハロッズの紅茶を買ってきた。
ENGLISH BREAKFAST No.14
これがわたしのイチオシ!
やさしくて、まろっとしていて、それでいてさっぱりした後味。
勉強の合間の楽しみになりそう。
授業前に友達がこれを聴きなよ、とCDをくれた。
イヤフォンから注ぎ込まれるバンプの音でマイクの声も掻き消され、
力学の講義は遠い彼方の出来事のようだった。
徹夜明けで眠い体にみんなが優しいので
うれしくて、困る。
授業が終わって教室からみんながすーっと出て行く。
ああ、すぐ帰っちゃうんだな、と少し寂しくなったら
校舎を出たところでアイス食べよう!って待っていてくれて
もうそれだけでわたしの胸はきゅーっとなる。
スタジアムの階段に腰掛けて遠くの山を見ながら
スプーンでさくさく氷をかき混ぜる。
夏は遠いようで、もうすぐで、
ただとにかく沢山のところにみんなで行きたい。
またもや友達の家に集まっておしゃべり。
ふわふわした頭で一晩中だらだらとしていた。
早朝、家に帰る道で空がとてもきれいな水色で
そこに雲が夏の始まりにふさわしい輝く白さで舞っていた。
昨日まで友達に愚痴っていたわたしが
今日は別の友の悩みを聞き
そしてきっと明日にはまた悩むのだろう。
こんなにこんなに苦しい思いをして勉強して
一体何になるのだろうと、
もう単位のことなんて忘れて眠ればいいじゃないかと、
幾度も思いながらもまたペンをとるのだ。
みんな、もう、触っただけで溢れ出しそうだ。
休日出勤で大学で勉強。
救いようがなく理解力が低いうえに、
普段予習も復習もせずだらだら生きているので
課題が出るとほんとうに困る。
キレる人らが教科書も見ずスラスラ解いているのをみると
パニックになりそうになる。
友達がこれを聴け聴けと大量に音楽を貸してくれたので
それを聴きながら苛々レポート用紙を埋めては破りしている。
カラオケに行った帰りに、
ちょっとお酒を飲もうよ、という話になって、
色んな種類のお酒をたんまり買い込んで
わたしの部屋でごろごろぐだぐだしていた。
ハイなペースでコップをあけて、
みるみるうちに足はよろよろ体はふらふら、
まっすぐ座ってられないほどのありさまで、
気付けば空が明るく、わたしの初☆徹夜はこのようにして達成された。
同じ話何度もしてたよー、とからかわれて
穴があったら入りたいとはまさにこのこと…。
親指がやたら痛くて青黒くなっていたので友達に訊いてみると
誤って扉で指を詰めたんだよ、覚えてない?とのこと。
さいあくだ、記憶に無い…。
休むわけにいかなかったのでなんとか授業に行って、
ぐうぐうと屍のように爆睡していた。
時々目が覚めて顔を上げると
しょーがねーなー、という表情で別の友人がこちらを向いて苦笑していて
目が覚めたとき誰かがいるのはいいなあと
関係ないことを思いながらまた暗い眠りのなかに落ちていった。
天気のよい日が続いていてうれしい。
朝見るなら、空と雲の境界がはっきりしている空がいい。
好きな音楽を聴きながら洗濯物を干して
いつも教室に一番乗りの友達に会うために早めに家を出る。
夏が近付いて日暮れの速度がゆるやかになってきた。
完全に暮れたと思っていた夜空に緑青の色が残っているのを見つけたとき、
胸がきゅ、と軋む音がする。
あっと言う間に5月が終わりそうになっていて、ショックだ。
もうちょっと時間にはゆっくり過ぎて欲しい。
まだ何もしていない。
焦がれる気持ちばかりつのってゆく。
腕に力が入らない。
呆然としている間に、零れてゆく。
溢れてゆく。
こんなに欲しいのに。