| 2018年05月01日(火) |
レスピーギのローマ三部作 |
図書館からレスピーギの「ローマ3部作」のCDを借りてきて聞いています。演奏はアンドレア・バティストーニ指揮の東京フィルハーモニー管弦楽団。2013年に行われたコンサートの実況録音盤です。指揮者のバティストーニは1983年イタリアヴェローナ生まれの俊英です。大変な名演奏だと思いました。イタリア生まれの指揮者だからと思うのですが、イタリアローマの「空気」が感じられる演奏だと思いました。久し振りに「ローマ旅行」のことを思い出しました。
「ローマ3部作」をジックリ聞くために便利なように作曲者「レスピーギ」が残してくれた各曲の解説書きを記録してきます。
「ローマの祭り」
第1曲「チルチェンセス(古代円形競技場)」 チルコ・マッシモ(競技場)の上に威嚇するように空がかかっている。しかし今日は民衆の休日、「アヴェ・ネローネ(ネロ皇帝万歳)」だ。鉄の扉が開かれ、聖歌の歌唱と野獣の咆哮が大気に漂う。群集は激昂している。乱れずに、殉教者たちの歌が広がり、制し、そして騒ぎの中に消えてゆく。
第2曲「五十年祭」 巡礼者達が祈りながら、街道沿いにゆっくりやってくる。ついに、モンテ・マリオの頂上から渇望する目と切望する魂にとって永遠の都、「ローマ、ローマ」が現れる。歓喜の讃歌が突然起こり、教会はそれに答えて鐘を鳴り響かせる。
第3曲「十月祭」 カステリ・ロマーニでの十月祭は、葡萄で覆われ、狩りの響き、鐘の音、愛の歌にあふれている。その内に柔らかい夕日の中にロマンティックなセレナードが起ってくる。
第4曲「主顕祭」 ナヴォナ広場での主顕祭の前夜。特徴あるトランペットのリズムが狂乱の喧騒を支配している。増加してくる騒音の上に、次から次へと田舎風の動機、サルタレロのカデンツァ、小屋の手回しオルガンの節、物売りの呼び声、酩酊した人達の耳障りな歌声や「ローマ人だ、通りを行こう!」と親しみのある感情で表現している活気のある歌などが流れている。
「ローマの噴水」
第1曲「夜明けのジュリア谷の噴水」 まだ薄暗いジュリア谷。夜はいま明けようとしている。静かに夜が明けてゆく牧歌的な情景を木管楽器が情緒的に歌い交わす。牛の群れが乳白色の朝もやの中をゆっくりと通り過ぎて行く。あたりは次第に明るさを増し、もやがだんだん晴れてくる。いつもと変わらないローマの一日が、こうして静かに始まる。
第2曲「朝のトリトンの噴水」 澄み切った朝の空気の中、突然響きわたるホラ貝の音。急に目が覚めたように曲は始まる。トリトンは海神ポセイドン(ネプチューン)の息子で、下半身が魚、上半身が人という半人半魚。「海のラッパ手」という異名を持ち、嵐で難破しそうな船を見つけると、ホラ貝で嵐を鎮めてくれる、なんとも親切な神である。
第3曲「昼のトレヴィの噴水」 海馬に引かせた馬車に乗り、トリトンや女神たちを従えたポセイドンの凱旋。木管楽器により提示される荘重なテーマは金管楽器へ受け継がれ、雄壮さを増し、ポセイドンたちが近づいて来るさまを表す。雲が起こり、海はまばゆいばかりに輝く。目がくらむような黄金の光の中、勝ち誇ったポセイドンの行列が目の前を通り過ぎて行く。そして遠くから響くトランペットの音とともに彼方へ消えていく。
第4曲「黄昏のメディチ荘の噴水」 噴水から、あかね色に染まった街が見える。夜明け、朝、昼と過ぎていったローマの一日も、そろそろ終わりを迎えようとしている。鳥のさえずり、木々のざわめきが聞こえる。あかね色の空は次第に暗さを増し、群青色に変わっていく。遠くで教会の鐘が鳴り、フルートが奏でるひばりが夜の訪れを知らせ、空には星が瞬きだす。やがて、ひばりもいなくなり、鐘の音だけが残る。そして、静かに明けたローマの一日は、感謝と共に静かに夜のとばりに包まれる。
「ローマの松」
第1曲「ボルゲーゼ庭園の松」 ボルゲーゼ庭園の松林の間で子供たちが遊んでいる。輪になって踊ったり、兵隊ごっこをして行進したり戦ったり。自分たちの叫び声に興奮して、夕暮れのツバメの様に群れを成し、来ては去っていく。突然、場面は変わり...。
第2曲「カタコンベの傍らの松」 松の木の影が、カタコンベ(初期キリスト教徒の地下墓地)への入り口を象っている。地下の深みから悲痛に満ちた詩篇の調べが聞こえてくる。それは厳粛な賛歌のように辺りを漂い、次第にそして神秘的に消えていく。
第3曲「ジャニコロの丘の松」 大気が揺らぐ。ジャニコロの丘の松は満月の明るい光に照らされ、くっきりと姿を浮かび上がらせて立ち、ナイチンゲール(夜鶯)が啼く。
第4曲「アッピア街道の松」 アッピア街道の霧深い夜明け。孤高の松は不思議な光景を見守る。静かに絶え間なく、尽きることのない足音のリズムが聞こえる。詩人は過ぎ去りし栄光の幻影を見る。トランペットが鳴り響き、新たに昇る太陽の輝きの中、執政官の軍隊は神聖街道を勢いよく進み、勝ちてカンピドリオの丘に登る。
追記
「祭り」2曲目の「モンテ・マリオ」は「ヴィア・フランチジェナ Via Francigena」と呼ばれるイングランドのカンタベリーからフランス、スイスのアルプス山脈を越えてローマを結ぶ約2000Kmにも及ぶ巡礼路の終点だそうです。バチカン北方にあるモンテマリオの丘からはバチカンのサンピエトロ寺院の大きなキューポラを見ることができるのだそうです。
「祭り」3曲目の「カステリ・ロマーニ」はローマ南東にある広陵地帯で白ワインの名産地だそうです。毎年10月には収穫を感謝する「オットブラテ(収穫祭)」が行われるのだそうです。
「噴水」の舞台はローマ中心部に集中しています。一曲目「ジュリア谷の噴水」はボルゲーゼ公園内にあるようですが場所は特定できないとのこと。公園北西にヴィラ・ジュリア博物館辺りの噴水ではないでしょうか。二曲目「トリトンの噴水」はボルゲーゼ公園の南のベルベリーニ広場にあります。3曲目の「トレビの噴水」はトリトン噴水の直ぐ近くです。そして4曲目の「メディチ荘」はボルゲーゼ公園の南端です。4か所の「噴水」の舞台はレスピーギが校長を務めたサンタ・チェチーリア音楽院の直ぐ近くです。「噴水」は「夜明け」「朝」「昼」「黄昏」と場所に加えて一日の印象的な時間帯の変化を表現しています。レスピーギは何度も「噴水」を訪れて時間帯別の雰囲気を感じ取ったのだと思います。
「松」では各地の「松」が証人として立ち会ってきた各地の歴史・雰囲気が表現されています。「カタコンベ」はアッピア街道の最終ゲートにある「サン・セバスティアーノ聖堂」のカタコンブからイメージされたようです。第3曲「ジャニコロ」はローマ西部のジャニコロの丘から見える満月だと思います。東に広がるローマ市街にくっきり浮かぶ「満月」は素晴らしい眺めだと思います。「夜泣き鶯」の声は夜の平安を感じ取ることができます。
友人が参加している「俊友会オーケストラ」の演奏会のチケットを頂いたので錦糸町の「スミダトリフォニーホール」へ聞きに行ってきました。演奏曲目などは以下の通りでした。
リヒャルト・シュトラウス 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 ラベル 組曲「マ・メール・ロワ」 ストラビンスキー ペトルーシュカ(1947年版)
ピアノ: 長尾洋史 ハープ: 井上麗 指 揮: 中田延亮 管弦楽: 俊友会管弦楽団 振 付: 石井竜一 バレエ: 井上バレエ団
管楽器に高度な表現力が求められるロマン派以降の優雅な曲ばかりを揃えた意欲的なプログラムでした。「ペトルーシュカ」では舞台前方に設けられた追加ステージで井上バレエ団のバレエが演じられました。
「俊友会オケ演奏会」は昨年の「イタリアのハロルド」以来ですが、今回の演奏会は大変水準の高い・見事な演奏会だったと思います。特に管楽器軍核パートに「凄腕」が揃っているので、演奏にメリハリがあったと思います。バレエ出演者関係者も詰め掛けたようなので、トリフォニーホールはほぼ満員の入りでした。連休前半日曜日の錦糸町は大変な人手でした。駅近くの「錦糸公園」には多数の行楽客が繰り出していました。
平昌オリンピック参加以来急激に変化してきた「韓国ー北朝鮮関係(南北関係)」ですが、今日はついに南北首脳会談が実現しました。北朝鮮の金正恩委員長が徒歩で板門店の軍事境界線を越え、境界線の韓国側では韓国の「文在寅」大統領が迎えました。首脳会談・レセプション・報道発表は板門店の韓国側施設で行われました。
北朝鮮の金正恩委員長が大変丁寧で威厳を持って西側に外交デビューしたことがとても印象的でした。昨年3月にマレーシアで金正男氏を暗殺し、その後核実験・ミサイル発射実験を行うという「対決姿勢」を見せた人物と同じ人物だとはとても思えません。しかし良く考えれば、現金正恩体制を揺るがしかねない「金正男氏」を消し去り、核兵器と長距離射程ミサイルの開発に成功したという裏付けが、金正恩氏の自信に繋がっているのだと考えるほうが素直でしょう。韓国を訪れた北朝鮮代表団の誰かが「核発射ボタン」を携行していたに違いありません。
「北と南がこれから統一に向けて歩き出す」ことが確認されたことは日本にとって大変影響が大きいと思います。世界の警察のアメリカにとっては自分で蒔いた紛争が終結することを意味します。また中国にとっても陸続きの朝鮮半島の安定は好都合です。しかし日本にとっては、「慰安婦問題」・「徴用工問題」で南北が連帯して訴えてくることになりそうだし、改めて大東亜戦争(朝鮮併合)の賠償問題が提起される可能性があります。核兵器廃棄の見返り・遅れた北の社会復興支援などで日本にとって積極的関与を迫られることになりそうです。
昨日24日が一応楽器引き取り日だったので恵比寿の楽器店にお伺いして、弦交換・駒取り換えの作業が一応終了した楽器を試奏してみました。弦を取り換えた効果は十分感じるのですが、修理中お借りした代替器と比べてハイポジションの抜けが劣ることを職人さんに相談した結果、もう一日調整してもらうことにしました。そして今日の夕方楽器を引き取りに行ってきました。試奏した後で更に魂柱の微調整をしていただいて、ハイポジションの抜けが大分改善したと思います。暫くの間楽器を良く鳴らす練習をしたいと思います。感想した期間が少し続きそうなのでラッキーです。
今日午前は高野医院に健診に伺う予定でしたが、体調が悪いために一週間先に延期してもらいました。暖かかったり・寒かったりしたので身体の調整バランスが取れなくなったのではないかと考えています。午前中「おとなしく」していたところ午後になって大分良く鳴りました。午前中の雨が止んで暖気が張り出してきて気温が上がったことが良かったのだと思います。
午後からヒルトン系会社のプロモーションを聞くために有楽町に出かけました。妻と有楽町で待ち合わせて日比谷マリンビルの会場に向かいました。夫婦でプロモに参加するとヒルトンホテルのポイントをもらえるというので妻の仕事終了ごに付き合ってもらったのでした。すぐ横の日比谷の三井ビルにはミッドタウンがオープンしていました。日比谷の様子は随分変わっています。その後に地下鉄日比谷線の日比谷駅から恵比寿に向かったのでした。武蔵浦和→有楽町→恵比寿→武蔵浦和は地下鉄・埼京線を乗り継ぐと比較的効率的に移動できました。
今日「ストーブ」を片づけました。例年はゴールデンウィークの休日のどこかで片づけるのですが、今年は例年になく暖かな気候が続いたため、ゴールデンウィークを待たずに片づけました。2代のストーブから灯油を灯油缶に戻した結果、予備も入れて石油は3個のポリタンクが余りました。これをベランダの日の当たらない場所に片づけて終了です。
居間は石油ストーブが片づけたので部屋が少し広々としましたが、後しばらくすると同じ場所に「センプーキ」が鎮座することになります。
昨年3月まで自宅を不在にしていたため楽器(チェロ)に触れる機会が1年間半ほどありませんでした。弦の交換は随分していませんし、「駒」も長年の調弦の力で歪んできていました。昨年弓の「毛」を張り替えたので今年は思い切って「弦」の張り替えをすることにしました。多分「駒」の再利用も難しいと思われるので楽器全体を見てもらうことにしました。それならば購入した楽器店が良いだろうと考えて恵比寿にある「ゴーシュ弦楽器」にお願いすることに決め今日楽器を預けてきました。
折角なので昔の納品書・請求書などを取り出して楽器のこれまでの歴史を記録しておきます。 購入 1993年 9月17日(恵比寿ゴーシュ弦楽器) 調整 2005年11月21日(インドムンバイ、ハイク・ジョルゲンスさん) 調整 2018年 4月18日(恵比寿ゴーシュ楽器店)
こう見てみると12年程で本格的な調整を行っていることになります。第一回目の調整は楽器が「スリランカ往復」と「ムンバイ赴任」を経験して日本に帰国する直前に行いました。気候条件が日本と大分違う「南インド」での生活は楽器にとってもストレスがあったと思われます。またその後の日本の「寒さ」「湿度」も大変だったと思います。退職後に少し本腰を入れて楽器に触れる機会ができました。調整した楽器でより楽しく楽器に親しめればと思っています。楽器の引き取りは4月24日になります。
「森友問題」「加計学園問題」では最初から「真実」を語っていればどうという問題でもなかった話題が、最初否定モードで対応してしまったので、次々の「綻び」が出てしまって問題があらぬ方向で「大事」になってしまうという「お粗末」な事態になっています。今からでも「思い出した」「嘘をついていました」と正直に言って欲しいと思います。
更に「財務省次官」と「新潟県知事」が女性問題(詳しくはセクハラ問題と女性交際問題)で辞任の瀬戸際にあります。財務次官は次官ポストでも最高峰でここに上り詰める人は天下の秀才だと誰もが認めます。現新潟県知事の米山氏はこれまた「医師」「弁護士」資格を有するとんでもない秀才です。こうした典型的な秀才が「女性関連」で「非常に恥知らずな問題」を起こして世間を騒がせています。
これらの話題では、社会で高い地位にあり、世間から「優秀」だと評価されている方達の中に「脇が甘い」方がいることに驚かされます。指導的立場にあったり、組織を代表する(その組織の顔として)役割を担っているので自ずから責任は重いはずです。もしその責任に背くような行為があった場合には、責任に見合った謝罪をして自ら罰を引き受けるべきだと思います。更に自らの進退は周囲の雰囲気からではなく自らの価値基準で決するべきだと思うのですが。
大リーグ「エンジェルス」に移籍した大谷翔平選手が大活躍しています。投手として完全試合になりそうな勝利を挙げるとともに、打者としてはホームラン3本・3割後半の打率を維持しています。大谷選手の活躍で「エンジェルス」はまだ序盤ですが首位に立っています。
大谷選手とかヤンキースの田中投手をみて思うのは「立派な身体」をしているということです。大リーグの選手に引けを採らないパワーを発揮していることです。これまで日本人が外国人の中でスポーツをする場合には「敵わないパワーを技で補う」という戦い方が主流だったと思いますが、大谷翔平世代は身体能力で外国人を凌駕しているように思えます。
「体力面」で互角の域に達している場合、戦い方は当然違ってくことが想定されます。「奇襲とか変則」ではなく、入念な準備とか身体のバランス維持などパワーを最大限に引き出す練習が必要になってくると思います。それは「精神論」ではなく「合理的準備体操」とか「冷静さを維持できるような心理コントロール術」などでしょう。日本人の若者にそうした戦い方をする選手が目立つようになったと思います。偶然にもフィギュアスケートの「羽生結弦選手」は大谷選手と同じ1994年生まれです。
昨日で「船員健康保険」の資格が終了しました。昨年3月末退職しましたが健康保険は「船員健康保険」を任意継続してきました。健康保険の掛け金は前年の所得によって計算・決定されるので少し安かった「船員健康保険」をそのまま使ってきました。
前月確定申告した2017年の所得によると「国民健康保険」の方が随分安くなることが分かったので保険を切り替えることにしたのです。船員保険事務局から郵送していただいた「資格喪失証明書」を提示すると区役所の窓口では即「国民健康保険被保険者証」を発行していただけました。務めていた会社との関係はどんどん希薄になっていきます。
ネットで注文していたボックスワイン(6箱)が配達されました。今回もリカーマンのボックスワイン6箱セットを購入しました。前回は昨年12月1日に購入しています。4か月で6箱(750ミリリットル瓶換算24本、18リットル)を飲み切った事になります。一週間当たり1.5本となります。体重コントロールしている割にはアルコール消費量が多いのは困ったことです。購入したボックスは以下の通りです。
バルデモンテ レッド(スペイン)テンプラニーリョ
グラモロッソ レッド(イタリア)サンジョベーゼ
ボンス・ベントス レッド(ポルトガル)カステラン,カマラテ,ティンタミウダ,トゥリガ・ナシオナル
ペナソル ホワイト (スペイン)ヴェルデホ
サンタ・ビジャリカ(チリ)カベルネ・ソーヴィニヨン
インドミタコスタヴェラ(チリ)ソーヴィニヨンブラン
今回のセットでは初めてのむワインは「ペナソル白」だけ。他のワインは既に飲んでいます。バルでモンテはもう何箱も飲みました。スペインとチリが二箱ずつ。残りはイタリアとポルトガルです。個人的にはイタリアのワインを増やして欲しいです。特にモンテプルチアーノ種のボックスワインを探してくれると有難いです。
|