KENの日記
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2014年10月08日(水) 「私戦予備及び陰謀罪」

「私戦予備及び陰謀罪」:外国に対して私的に戦闘行為をする目的でその準備や陰謀をする罪。就職に失敗したという北大生が戦闘員となるために「イスラム国」に渡航しようとして警察の事情聴取を受けているそうです。日本でも「イスラム国戦闘員リクルート活動」行われていたことには驚かされました。件の北大生は「イスラム教への入信」「アラビア語学習」などの準備活動をやっていたとのこと。欧米ではこのようなリクルート活動によって戦闘員となった多くの若者が「イスラム国」のシリア・イラクに渡っているようです。

「イスラム国」がこれまでに前例の無いような「恐ろしい集団」であることが次第に明らかになっていました。彼等は欧米先進国において「社会に馴染めない・あるいは社会から落ちこぼれた」若者が多数存在することに目を付けました。そうした若者を勧誘して戦闘員に仕立て上げ、最新鋭の武器で武装させて残額な領土拡大戦闘を展開しているのです。こうした若者はシリア・イラクで戦闘するばかりで無く、世界各国に散らばって「テロ行為」を実行する役割をになうことが予想されます。

「傭兵」という存在はバチカンを警備する「スイス軍」とか中世イタリアの都市が自分達の存続のために雇った武力集団が有名です。大阪城に立て篭もった秀頼・淀殿が金で武装集団を雇ったのも一種の「傭兵」でしょう。現代の紛争においても「傭兵」は欠かすことにできない存在になっているようです。

アメリカ軍は現地で傭兵会社に警備を委託しているそうですし、アフリカ・中東の油田・製油所警備などのテロと戦いにおいては傭兵会社が活動しているようです。これまの傭兵会社の「傭兵」は世界各国の軍人OBであったり発展途上国からの出稼ぎであったようですが、「イスラム国」は別な集団に目を付けたのでした。欧米先進国の若者がそのターゲットになったのです。「イスラム国」の人質処刑シーンは欧米出身のテロ戦闘員が欧米人人質を殺害するというショッキングなものとなってしまいました。

アメリカはシリア空爆を開始しましたがシリアへの地上戦力投入には躊躇しています。地上部隊を投入するとこれまで地域紛争同様に「泥沼化」の惧れが多いからでしょう。もしアメリカが地上戦を「傭兵」によって行うことににでもなれば、外国人部隊どうしの戦いになる惧れさえあります。

戦争が国家間の軍隊組織によって行われるものです。「戦争」を擁護するものではありませんが、各国の軍隊は歴史的に規律を保持し兵隊は軍律・作戦に従って行動し、間違いがあれば軍法会議で捌かれるというルールはありました。しかし戦争の一部分が傭兵会社に「アウトソーシング」され、当事国の軍とは別の組織によってなされるとすれば戦争のルールはどうなるのでしょうか。発注者(当時国家)はアウトソーシング先の行動に責任をもつことができるでしょうか。逆にアウトソーシング先の社員(傭兵)が死んだ場合は、自国の戦死者としてカウントするのでしょうか。

第二次世界大戦終了から来年は70年ですが、インターネット等の発達によって「戦争」が無くなるどころか現在の戦争の様相は非常に高度化してしまいました。戦争が自分達と離れた所で行われていると考えていた先進国の人々は、思わぬ形で戦争に身近なものになってしまったことに戸惑っているようです。



2014年10月07日(火) 「フィレンツェカード」について



今回のイタリア旅行でお世話になった、フィレンツェ観光に欠かせない「フィレンツェカード」を紹介します。フィレンツェカードは価格が「72ユーロ」、72時間(三日間)の有効期間の間で下記のサービスが受けられるカードです。上が入場管理用のカードとバス乗車カードです。

○フィレンツェの美術館・教会など主要観光スポットに簡単に入場できる(カードリーダでのチェックだけ)。
○観光客で混雑する人気スポットでは優先入場ができる。
○市内のバスは乗り放題
○観光スポットで提供されている「WiFi」がフリーで使える。

今回の中年夫婦の三日間のフィレンツェ滞在で観光したスポットはこちらです。入場料だけ計算してもカードを買った方が安くあがりました。私達の「旅」は中年にしてはかなりアグレッシヴなものだったと思いますが、三日間という短い滞在期間を、自分達の価値観で効率的に、且つ面白く過ごすには非常に役立った「カード」だったと思います。三日間で入場した観光スポットは以下の通りでした。

Cappella Brancacci 6(€)
Santa Maria Novella 5
Santa Maria del Fiore 10
Cappella Medicee 6

Galleria degli Uffizi 6.5
Plazzo Vecchio     10
Museo di San Marco 4
San Lorenzo     4.5

Galleria dell Accademia 6.5
Plazzo Pitti     8.5
Santa Croce     6
Total         73(€)

今回のフィレンツェ旅行では「市内バス」での移動が多かったのですが、そのためには「フィレンツェカード」は必須のものでした。所謂「乗り放題」なので間違って乗ってしまっても、また乗り過ごしてしまっても気楽なのです。循環バスで反対方向行きに乗ってしまったことがありましたが、それも旅の楽しい思い出になりました。

「市内のバス」乗車毎に料金を現金で払う必要がありませんし、美術館・教会の入場料を現金ではらう必要が無いので、現地の小銭を持ち歩く費用が無く財布のことを気にする必要が無いのが有難かったです。終日観光では荷物が多くなりがちですが、できるだけ身軽にかつ「気軽」に観光できたことは大変ありがたいことでした。

また「時間」を「金」で買って効率的な観光ができます。有名な美術館・教会などでは入場券を買うための「列」、更に入場券を買ってから入場を待つ「列」ができることは珍しくありません。入場券を買う事自体不慣れで手間がかかることがあります。フィレンツェカードはその手間を省いてくれます。私達はサンタクローチェ教会、ドーモのクーポラ、アカデミア美術館で長く並んでいる一般観光客には大変申し訳ないような差別的な計らいを教授しました。もし一般客に混じって並んでいたら列の中でかなりの時間過ごしていたはずです。

「バス」を利用することは「時間節約・休憩」にかなり役立ちます。フィレンツェは小さい町なので「歩いて」移動することも十分可能です。しかし三日間の滞在の間歩いて回っていたのでは多くの観光地を回ることはできません(三日間リムジンが雇えるような豪華な旅は別ですが)。そこで少し離れた観光地の移動はできるだけ「バス」を使うことにしました。移動時間短縮に加えて殆ど空いているバス車内で「休憩」ができたことは非常に有難かったです。見学で少し疲れた身体はバス内での数分から10分前後の休憩で元気になります。回りに気を配る必要のないバス内でキャンディとか水を飲めば非常にリラックスできます。車内では次の観光地の予習もできます。

フィレンツェ市内バスを活用するためのポイントは幾つかあります。観光に重宝な「C・Dライン」の主要な通り道を把握しておくと。その延長で主要なバス路線が集まっているターミナルを把握すること(SMN駅、サンマルコ広場)。そうすることで複数のバスを乗り継いて目的地に向かうことができるようになります。特にフィレンツェでは「アルノ川」の南北を移動するバスは少ないです。そのために「SMN駅乗り換え」が役立つことになります。ホテルをSMN駅近くに探しておくと、3日間の観光地巡りをより効率的に回ることが出来ます。

私達は旅行前にネットで購入手続きを済ませていました。フィレンツェ入りがSMN駅だったので、SMN駅正面のサンタ・マリア・ノベッラ教会(SMN)の観光センターでカードを入手しました。情報ですがSMN教会の「フィレンツェカード専用入口」はこの観光センター内にあるのです。SMN正面ファサードを見る為に広場まで行ってしまうと再び戻ってこなくてはなりません。一般入場口とフィレンツェカード入場口が違うのは、SMNとウフィッツ美術館ぐらいだと思いますが注意が必要です。

もし個人でフィレンツェの旅をアレンジするなら、三日間有効のフィレンツェカードは断然おすすめです。下はカードについてくるカードホルダーと観光案内です。



2014年10月06日(月) 台風18号接近の中で通勤

昨日から「台風18号」が日本列島に接近していて、さいたまでも「風」はまだ強くは無いのですが「雨」はかなりの強めに降り始めていました。その状況は今日月曜日の通勤時間帯には更に激しくなっていました。通勤で歩く部分は「自宅−武蔵浦和駅(約800m)」と「神奈川新町−会社間(約1Km)の二箇所です。朝6時20分頃の「さいたまの雨」はそれほど強くはなかったのですが、朝8時頃の横浜の雨は、風も強くなり大粒の雨が横殴りに降り付けました。神奈川新町駅で「雨カッパ」を着たので、カバンとか上半身は助かりましたが、ズボン・靴・靴下はびしょ濡れになりました。

私の会社の強いところは「大型乾燥機」を備えていることなのです。作業服を洗濯・乾燥させる必要があるからです。ズボンと靴下はこの乾燥機に入れておくと数時間で乾きました。更に「台風」の雨・風は午前中には止んで、午後からは青空が見え始め気温も上昇しました。びしょ濡れになった「靴」を外に乾しておいたら帰りには奇麗に乾いていました。



2014年10月05日(日) 俊友会管弦楽団演奏会

今日は昔からの友人が所属する「俊友会管弦楽団」の演奏会に行ってきました。台風18号が接近して強い雨の中でしたが会場の墨田トリフォニーホールは大勢の観客がつめかけました。このオーケストラには固定ファンが付いていることがわかりました。演奏曲目等は以下の通りでした。

俊友会管弦楽団代53回定期演奏会(2014.10.5、於:墨田トリフォニーホール)
指揮:御法川 雄矢
ピアノ:青柳 晋
ブラームス:ピアノ協奏曲第一番 ニ短調 作品15
ベートーベン:交響曲第3番「英雄」 変ホ長調 作品55

ブラームスのピアノ協奏曲第一番は、田園的で大らかな感じの第2番と対照的に、非常に力強く・かつ「片意地張った」ような感じの曲です。私は若い頃は1番の方が好きでしたが、年を経るに従って2番の方に魅力を感じてきました。昔好きだった1番だけに好きな箇所は幾つもあります。第一番の演奏にはまずガッシリした音楽作りが必要になり、強靭な緊張感を保ち続ける必要があります。

ところが1楽章冒頭第一ヴァイオリンによる主題提示が予想に反して「軟弱」でした。最初から「これはまずいな」という印象を受けました。ブラームス演奏ではどの曲でも大事に演奏しなければならない「付点音符」も「甘く」なっています。更に第一番で「緊張感の元」になっているのが「トリル」ですが、ピアノソロの緊張感あるトリルに比べて弦楽器のトリルが全般に音が小さく貧弱になってしまいました。弦楽器による「トリル強奏」が大変難しいのは分かりますが、もう少しなんとかならなかったものかと思いました。

こうしたオケの伴奏を補ったのがピアノソロでした。非常に「見通しの良い」ソロ演奏だったと思います。左手の音が力強くて且つ澄んでいるので全体に非常に安定していて堂々としたものとなっていました。早いパッセージも澄んだ音で演奏され、3楽章冒頭の緊張感も立派だったと思います。知的で整然とした演奏なので第二番、モーツァルトを聞いてみたいと思いました。

休憩後は「俊友会第一会定期」で取り上げたという「英雄」でした。古株の団員にとっては「故堤俊作氏」の思い出を脳裏に浮かべての演奏だったのではないかと思います。「故堤氏」がどのような演奏をしたのか私は知りませんが、今日の「御法川氏」の英雄は「団員達」の共感を得ていたのかどうか少し疑問の演奏だったと思います。まさか「台風接近」状況下で急いだのではないでしょうが、3楽章・4楽章はテンポが速すぎてオーケストラが十分に音を鳴らす状況にはなっていなかったようです。

特にヴァイオリンは「弓の長さ」がどんどん短くなってしまい、大事なところで「しっかしした音」が出ていなかったと思います。そんなハイスピードでも木管族は名手が揃っているらしく見事なアンサンブルと個人芸を聞かせてくれました。特にフルートはハイレベルな演奏だったと思います。

「俊友会」は学生オケOBの集まりです。学生時代には十分に練習を積んで濃厚な演奏ができたのだと思います。25年前の第一回演奏会も若い団員のエネルギーで「英雄」を演奏したのでしょう。そして今回第53回演奏会での「英雄」はどんなものを目指したのか。楽章が進むにつれて判らなくなっていきました。



2014年10月04日(土) インチョンアジア大会閉会

韓国のインチョンで行われていたアジア大会が閉幕しました。水泳・体操などの日本人選手の活躍があってテレビ観戦は結構楽しめたと思います。全体を通して幾つか気になったポイントがありますので記録しておきます。

まずインチョンの競技場での観客の数が極端に少なかったことは競技をする選手にも寂しかったのではないでしょうか。テレビ中継が収入源になっているので、競技場へ入場者を集めることには特段の手立てをしなったのかもしれません。しかし決勝種目が夕方から夜に設定され、各国選手がメダルを競い合った陸上競種目で、パラパラしか観客が入っていない状況は非常に寂しいものがありました。韓国選手向けの声援は確かに大きかったですが、折角外国の選手が韓国を訪れたのですから、激励の声援をもっと欲しかったと思います。

日本でのテレビ放送はNHKとTBSが行いました。NHKは外国選手同士の試合なども放送して公共放送として役割を果たしたと思いますが、今回のTBSの放送には非常に「戸惑う」ものがありました。それは並行して行われている競技、あるいは既に終了している競技を「番組を面白くしようとする小細工」で、あたかもこれから行われるかのように放送したことです。画面の下隅に「LIVE録画」と小さく入れていますが、進行役のアナウンサーは結果がすでに分かっているにも拘わらず、これから競技が始まるかのように場を盛り上げていました。

このような番組編集は、「LIVE]と違ってコマーシャルを自由に挿入することができるし、美味しい場面だけを繋いで提供するので、視聴者を「飽きさせない」で番組に繋ぎとめる効果があることは分かります。しかし「嘘」を言ってはいけません。生放送の番組進行役が既に終わっている競技を「これから行われます」と表現するのは明らかに「嘘」です。

外国で行われるスポーツ番組録画があたかも「LIVE」のように放送される例は確かに増えてはいますが、それは視聴者も納得済みで見ている場合が殆どです。今回のインチョンアジア大会のように時差の小さくて数時間前に行われた競技などでは事実をキチンと知らせるべきだと思いました。競技は「録画」で番組進行が「LIVE」の場合と競技・番組進行ともに「LIVE」であることの区別ははっきりさせるべきだと思います。



2014年10月03日(金) 御嶽山犠牲者の死因

御嶽山噴火の犠牲者は47人に上り、まだ行方が分からなくなっている登山者35人いるのだそうです。標高3000mに達する山頂の天候は非常に変わり易く、また再噴火の危険性もあるため行方不明者の捜索は難航しています。犠牲者の遺体が山頂の被災現場から順次降ろされ検視が進むにつれて犠牲者の「死因」が明らかになってきました。

犠牲者47人の内の殆どの方が「噴石が身体に直撃したことによる多発性外傷(損傷死)」と確認されとのことです。水蒸気爆発の際に地表近くの大小の岩石が吹き飛ばされ、その岩石が直撃したことによって致命傷を受けとものと思われます。山頂付近の写真分析から、火口から北東に向けて約500メートルの範囲に、吹き飛ばされた岩石の落下でできた穴が集中していて、「10cm」以上の大きさの岩石による穴が4メートル四方あたり平均10個以上あったとのことです。

岩石の飛んでいった方向は「北東方面」に偏っていたようです。噴火北東500m範囲内では、10cm以上の岩石が時速300kmのスピードでかなりの数が登山者を襲いました。たまたま噴火口の北東側にいたか、それとも反対側にいたかによって登山者の運命が分かれたようです。

岩石の「飛来」はどのようなものであったのでしょうか。噴火口の北東方面に岩石が落ちたということは、垂直に吹き上げられて西風によって北東方面に流されたのか、そもそも地形の関係で北東方面に噴出したのか興味があるところです。もし岩石が垂直に噴出して放物線を描いて落下してきたのなら、岩石の落下まで「少し」時間があったはずです。一方噴火の勢いで岩石が北東に向かって水平に近い形で飛行したのなら、おそらく一瞬で岩石が襲ってくる状況になっていて登山者には逃げる時間はなかったと思われます。



2014年10月02日(木) 東京株式大幅下落だが。

アメリカの株下落・円安傾向の戻しなどの影響を受けて、今日2日の東京株式市場は「420円」を超える大幅下落となりました。世界的な経済傾向としては、ヨーロッパのデフレ傾向、中東情勢の不安定化、中国経済の失速・香港問題の不透明さ、アメリカ経済の立ち直りの遅れ、など悲観材料は山ほどあります。

この中で政治情勢で言うと、中東の「ISIS」との戦いはこれまでにないような敵味方入り乱れた様相を呈していて、解決の青写真を描くことはできません。更に「香港のパラソル革命」は台湾をも巻き込みそうな勢いで、中国の「習近平」指導部の「腕並み」を試す格好の課題となっています。現中国指導部がこの問題を上手に裁くことができれば、スーパーパワーとして地位を確固とすることができると思います。

ヨーロッパのデフレ問題は基本的には日本と構造は同じだと思います。人口減少・高齢化・移民増加による社会の不安定化など問題は山積です。しかしここでは無理に高度成長などは目指すことなく、安定した成長軌道への軟着陸が必要です。その中で各種の格差是正を図り安定した社会を目指して行くしか解決の道はないと思います。

アジアは世界の成長のエンジンですがここに来て新たな明るい材料が出てきていると思います。中国の腐敗・自由化問題を他所に「インド」の「ナーレンダ・モディ政権」への期待は非常に膨らんでいます。「教会よりトイレを」といった現実的な政策が着実に進むと「インド社会」は大きく変わると思います。確かに宗教・社会制度の問題は根深いですが、貧困対策を着実に進めることで「テイクオフ」は可能だと思います。

更に日本と同経度で同じ島国の「フィリピン」「インドネシア」の発展も世界経済にとって明るい材料だと思います。「フィリピン」の人口は最近「1億人」を超えました。「インドネシア」は「2.5億人」の人口を擁する有力な「イスラム国家」となりました。日本と同じビジネス時間帯で「3.5億人」の社会が活発に活動しているということは凄いことだと思います。日本は「フィリピン」「インドネシア」との絆を太くして「島国(海洋国家)」どうし協調していくことができると思います。



2014年10月01日(水) アジア大会女子サッカー決勝

アジア大会女子サッカーは「日本と北朝鮮」との間で決勝戦が行われましたが、ワールドカップ優勝の日本は北朝鮮に「地力」の差を見せつけられて「3体1」のスコアで完敗しました。日本はヨーロッパで活躍するトップ選手不在ということもありましたがが、今回のチームに数人のトップ選手を混ぜて勝てるかどうか難しい所だと思います。

テレビでは試合後半には北朝鮮選手が体力消耗し日本の得点チャンスが生まれるとか、パス回しでは日本の方が上だとか日本贔屓の解説しかしませんが、試合を見る限り、北朝鮮選手は体格的に優れていて、技術もあり、後半最後まで走る体力を備えていて、かつ驚くほどフェアなサッカーを見せてくれたと思います。正直言って風格ある「勝ちっぷり」という雰囲気でした。

北朝鮮の選手はパス回しもできるのでしょうが、基本的に無駄な「パス回し」はしないようなレベルに達していると思いました。自陣で相手日本ボールを奪ってからの速攻が何回かありました。オフサイドを避けてのセンスの光る飛び出しとか、それに合わせるロングパス、反対サイドではフォロー役選手がしっかり走るといった現在ヨーロッパプロリーグで行われている流れるような速攻を見せてくれました。

守備では日本選手のパスコースを上手に潰すので、打開力の無い日本サイドはボールを保持しようとしてどんどん苦しくなっていきます。そしてボールを奪っての速攻につなげるのです。守備においては驚くほど「フェア」なプレーに徹していたと思います。前後半通じて反則が少なく、「カード」の出番が少ないフェアな試合が実現しました。

嘗て日本代表として活躍した女性解説者の言葉が的を得ていました。「日本は味方選手に向かってパスするが、北朝鮮は味方選手が走り込む場所にパスをしている」。日本は相手ディフェンスに囲まれている味方選手にパスするので、パスを受けた選手は最初から厳しい状況に置かれることになります。一方北朝鮮はパスの出し手も受け手も日本デフェンスの手薄な所を常に探していて、その「空間」を見つけるや否やパスの受け手はそこ向かって走り、パスの出し手はその「空間」に狙ってパスすることになります。

「Jリーグ」でも同じですが、味方選手に向けられたパス回しは殆ど意味がありません。今の日本人選手の殆どは囲まれた状態でボールをもらっても打開する技術はありませんから。北朝鮮女子サッカーは「Jリーグ」の水準を超える領域に達していると思われました。



2014年09月30日(火) 香港で大規模デモ

香港中心部を学生等のデモ隊が占拠しています。「Occupy Central」と称されるこのデモ行為は、香港の行政長官選挙における「普通選挙」実施を要求しているものです。現在の北京政府の方針は北京政府が認める候補者しか立候補できないとする「官製選挙制度」です。これに対して「一国二制度」において自由な選挙の実現を目指す香港の若者たちが抗議の行動に出たのでした。

市内中心部占拠は3日目に入っていて警官隊とデモ隊の睨み合いが続いています。デモ隊も過激な行動に出ないよう注意して行動しているし、警官隊も「催涙ガス」程度で解散を求めるものの、それに抗するデモ隊の動きには対してはそれ以上の過激な措置を採ることはしていません。デモ隊・警官隊ともにギリギリの線で踏みとどまっています。さすがは「香港」という感じです。但し何かの間違いや悪戯で不測の事態が発生すると、激しい衝突に発展しかねないという状況にあることも事実です。

今のところ北京政府は冷静に推移を見守っていて、香港行政府に事態の収拾を任せているようです。明日「国慶節」を迎える中国は「香港」の情勢を横目に見つつ、お祝いムードに浸っています。中国の国民にとっては「一国二制度」の「香港」の情勢は当面自分達の政治環境とは関係ない「外国」の事件なのだと思われます。「天安門」の記憶は薄れ、「香港セントラル」は外国の出来事ということでしょうか。

昨日行われた国慶節を祝うコンサートでは「習近平国家主席」と側近が逮捕されて崖っぷちに立たされている「江沢民元国家主席」が並んで音楽を聴く写真が報道されました。この報道は二人の間で何か「妥協」が成立したのか、それとも「嵐の前」の「和気藹藹」なのか分かりません。香港の占拠に対する北京の指示は「江沢民派」からなされたものという噂もありました。「習近平」政権が「汚職問題」と供に「香港民主化要求」をどのように裁くのか世界が注目しています。



2014年09月29日(月) 御嶽山噴火

一昨日土曜日の午前中「御嶽山」が噴火しました。噴火は水蒸気爆発による噴火のようで溶岩が流れ出すようなものでは無かったようですが、水蒸気爆発が火山灰、岩石を吹き飛ばしたために噴火口近くにいた登山者30数名が犠牲になった模様です。御嶽山は今が「紅葉」の見頃なので、天候が安定する午前中でそれも土曜日の午前中には登山客が集中していたようです。

幸い頂上付近には山小屋が幾つかあり多くの登山者は山小屋に避難して無事だったとのことです。しかし犠牲になった30数名の登山者と助かった人達は何が違っていたのか。どういう行動が生死を分けたのかこれから解明してして欲しいと思います。

報道を見る限り頂上付近の山小屋には災害対策用のヘルメットが常備されていたり、山小屋人達の適切な誘導があったようです。御嶽山の噴火は過去にも水蒸気爆発の噴火があり、その時に情報に基づく対策は一応取られていたとものと考えられます。そうした準備は今回どこまで役立って、不足していたり、守られなかったのはどういうものなのか明らかにして、こういう自然災害を少しでも減らして欲しいと思います。




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