KENの日記
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2014年08月19日(火) ヴァルトビューネコンサート2014

NHKBSプレミアムの放送を録画しておいた「ベルリンフィル・ヴァルトビューネコンサート」を聞きました。指揮は久しぶりの「グスタフ・ドゥダメル」です。曲目を確認せずに録画していたのでコンサートの最初から少し緊張感を持って聞きました。

演奏曲目:
チャイコフスキー: 幻想序曲『テンペスト』
チャイコフスキー: 幻想序曲『ロメオとジュリエット』
ブラームス: 交響曲第1番

「テンペスト」と「ロメ・ジュリ」が並んだので、メインは「チャイコフスキー」かなと想像しながら聞きましたが、ブラームスの一番でした。テンペスト、ロメ・ジュリともドゥダメルらしくロマンチックな表現が前面に出て、非常に水準の高い演奏だったので、正直言ってどのようなブラームスになるのか期待と不安を併せ持ちながらメインを聞き始めました。

結論から言うと「ブラームスの一番の交響曲」は「期待はずれ」でした。ドゥダメルはブラームスを流麗に聞かせようとしたのかもしれませんが、非常に中途半端で個性に乏しい演奏となりました。ドゥダメルは得意・不得意があるように思えます。このような状況では一流楽団の常任は難しいのではないかと思わせました。想像ですが今回のコンサートのためのリハーサルの時間はチャイコフスキーの2曲が方に多く割り当てられたのではないかしら。ブラームスはベルリンフィルなら指揮者無しでも演奏できるレパートリーでしょうから、最初から一定レベルの演奏でやり過そうという作戦があったのかもしれません。

ベルリンフィルの演奏者達もチャイコフスキーでは「生き生き」と「嬉しそうに」演奏表現していたのが、ブラームスでは音符を再現するだけに留まって、「ドゥダメル」からインスピレーションを受け取っているという雰囲気は殆どありませんでした。更にカメラワークについてもチャイコフスキーでは女性奏者をアップにする時間が多かったのに、ブラームスでは無意味な映像が多かった気がします。

このような状況だとドイツ音楽界では、「個性」だけは並外れて激しい「ティーレマン」が台頭しそうです。ラトルの後のベルリンフィル常任争いは混沌としてきました。



2014年08月18日(月) チャンドラ・ボースの70回忌法要

今日8月18日「ネタジ・スバッシュ・チャンドラボース」の70回忌法要が行われました。杉並区東高円寺の「蓮光寺」には縁ある人達が集まって例年と同じで厳粛な法要が営まれました。今年は18日が「月曜日」にあたったため、参会者は昨年よりも少なかったようです。それでも数人インド人の方も出席されていました。

蓮光寺住職が3代にわたって守る続けている「チャンドラ・ボース」の遺骨ですが、今年インドで政権交代があって「国民会議派」が下野したとは言え「遺骨」がインドに帰る日はまだまだ遠いようです。「国民会議派」が政権の座にあったこれまでの10年間は当然ながら「ガンジー・ネルー」のライバルであった「チャンドラ・ボース」をインドに迎えることは考えられませんでした。

更に「国民会議派」を破った「BJP(インド人民党)」の「モディ首相」はインド西部のグジャラート出身で、ベンガル出身の「チャンドラ・ボース」を復活させる必要は全くありませんし、そもそも「国民会議派」そのものが「後継者の役不足」で自壊してしまった感があります。ネルー家では一人娘「インディラ・ガンジー」以来今日まで「国民会議派」を強力に指導できる「男性後継者」は出現していません。インディラの長男「ラジブ」とラジブの長男「ラウル」は共に線が細く政治家には向いていません。そういう「国民会議派」相手だと、嘗ての有力なライバルの「チャンドラ・ボース」を担ぎ出す必要は全くないでしょう。

「モディ」新政権は「経済成長持続」と「貧困対策」を前面に打ち出しています。現在のインドに必要なのは宗教ではなく、着実な国民の生活改善です。イデオロギーは少し横においてまず「国民生活の改善」をしっかり実現して欲しいと思います。そしてインドが「祖国独立のアイデンティティ」を希求し、「チャンドラ・ボース」をしっかり認識することが必要となった時期にボースの遺骨はインドに帰ることになるのだと思います。それまで大分時間がかかると思いますし、ひょっとしてその時期は来ないかもしれません。



2014年08月17日(日) 久しぶりに一家集合

新潟で勤務している長男が帰省し、近くに住む娘も「盆休み」をとったため、久しぶりに一家四人が集合しました。さすがに食料の消費量とアルコール飲料の消費量は凄くて、缶ビール空き缶・ワイン空瓶が大分溜まりました。

個人的には一週間余り前「9日」の同窓会の日に食べ過ぎ、体重が約1kg増加したことに加えて、この盆休みでの「食べ過ぎ・飲み過ぎ」でそのまま体重管理ができていません。15日に「献血」をした結果の「血糖値状況」が今週通知されてきますが、たぶん相当悪い数値となっているはずです。これから食欲の秋を迎えますが、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意し、運動量を増やしていかないと「まずい」と思っています。



2014年08月16日(土) 同じCD二枚発見

IPOD音源整理をしていますが、IPODアルバム収録曲を確認するために「原本CD」と退避する必要があってCD棚からCDを探す作業が必要となります。音楽CDは多分500枚以上あるのですが、昔は作曲家・演奏者別に概ね位置を決めていました。ところが最近は一度聞いたCDを元の場所に返さないでいるうちに、特定のCDの在り処が分からなくなってしまいました。

今日もCD棚を順番に探していたのですが何と全く同じCDが二枚ある事を発見しました。所有しているCDと同じCDを買わないように大分気をつけていた積りでしたが失敗していました。そのCDは「シューベルト交響曲8番・9番(DECCA)」で演奏はケルテス・ウィンフィルです。まあ演奏は非常に魅力的なので二枚買う可能性は否定できませんが、やはり買ってからじっくり聞いておけば印象に残りますから同じものを二枚買うことにはならないはずです。自分の「そそっかしさ」を今頃になって知ることとなりました。



2014年08月15日(金) 別所沼のバン(クイナ)



別所沼の南側の草地で「バン」(クイナ)が子育てをしています。「バン」の親鳥は「雛」を過保護なほど面倒をみますし、「雛」は大きくなっても親鳥の言う事を素直に聞くので「雛」は殆どが大人に育つようです。同じ別所沼に住む「カルガモ親子」も親子の愛情は深いのだと思うのですが、なかなか「雛」全部が無事に大人に育つことはありません。カルガモも「バン」のように爪が強そうな足があれば少しは攻撃力が増すと思うのですが、カルガモは敵の前では殆ど無力なようです。



2014年08月14日(木) 福島第一原発汚染水処理

東京電力福島第1原発海側の地下道に滞留する汚染水を遮断するための「氷の壁」が3カ月以上たっても凍らないとのことです。7月末から大量の氷やドライアイスを投入して凍結させようとしているものの効果がないのだそうです。ここで使われている凍結管の中に冷媒を通して水分を凍らせるという技術は、1〜4号機周囲の土中に「凍土遮水壁」を作る技術と同じものだということで、今後の本格的な汚染地下水対策として「凍土壁による遮蔽」の実現可否が懸念されるところです。

この本格的な凍土壁は、地下30メートルまで凍結管を打ち込んで地下水を凍らせて地下水をブロックしようというもので、全長は1.5キロメートルに及び、総額300億円以上の国費が投入されるのだそうです。冬になって気温・地下水温度が下がればこの「凍土壁」は機能し始めるかも知れませんが、夏場太陽がガンガンと照らす地面では凍結は難しく、冬・春に凍結したとしても夏場の凍結維持には物凄いコストがかかるのではないのかしら。

そもそもこの非現実的な「凍土壁による遮蔽の取組」は実は重要な課題の最初の一歩でしかないことを確認しておく必要があります。

地下を通る汚染水が「海」に流れ出すことを差し当たり食い止めても、現在原子炉を冷やし続けていて処分できない冷却水はどんどん溜まる一方であるのです。この汚染水貯蔵のためのコストは今後どんどん増え続けることになります。問題になっている「トリチウム(三重水素)」は水素との分別が困難なことから現実には汚染水を浄化処理することはできないから貯めておくしか方法はないのです。

原子炉廃炉に向けた「原子炉・燃料プール」からの燃料棒取り出し作業が最も重要なのですが、現在震災当時点検中で運転していなかった「4号機の燃料棒取り出し」が昨年11月から始まっていて、今年年末くらいには全燃料の取り出しが終了する予定のようです。その後、震災当時運転中であった1号機から3号機までの原子炉の「原子炉内と燃料プール」に残された燃料棒(原子炉内の燃料棒は溶けて固まっている模様)の取り出し作業に取り掛かることになります。

1号機から3号機の燃料棒については燃料棒合計数では4号機一機分と同程度の量ですが、こちらは一部が原子炉内に溶解した状態で残っているため、取り出し方法を含めて今後の検討課題が山積しているのです。そして、この燃料棒の処理が終わらない限り、原子炉の冷却作業を継続しなければならず、そのための汚染水(汚染度合が今後どのように推移するかは不明)はどんどん増え続けると言うわけです。福島第一原発の4つに原子炉には以下の燃料棒が残されていて、これから順次取り出しが進められます。冷却水貯蔵対策は大丈夫でしょうか。


1号機 392体 燃料プール:平成29年度〜 原子炉内:平成32年度上半期〜

2号機 615体  燃料プール:平成29年度〜    原子炉内:平成32年度上半期〜

3号機 566体 燃料プール:平成27年上半期〜 原子炉内:平成33年度下半期〜

4号機 1,533体  燃料プール:平成25年11月18日〜 原子炉内:無し



2014年08月13日(水) カザルスのベートーベン交響曲

ちまちまと「IPOD」音源整理を進めていますが、カザルスの指揮したベートーベンの交響曲を聴き直してみて大変感動しています。現在所有しているCDの中にはベートーベンの交響曲の1番、4番、6番、7番の4曲があります。どれもマールボロ音楽祭のライブ録音です。

「チェリスト」としてのカザルスの演奏は残念ながらステレオ録音は数える程しかないようですが、幸いにもオーケストラを振った演奏がかなり残されました。これらの演奏は「ブルーノ・ワルター」が「コロンビア交響楽団」と録音した一連の記録と並んで、後世に音楽ファンに残された過去の大音楽家からの贈り物だと言えます。モノラル録音だと音が悪いですがステレオ録音だと演奏の素晴らしさを堪能できます。フルトヴェングラー・トスカニーニがもう少し長生きしてくれていたなら、後世の音楽愛好家はもっと豊富な宝物を持つことができたのですが。

「ワルター」のステレオ録音が「スタジオ録音」であることに対し、「カザルス」の場合はライブであることが更に名演に拍車をかけていると思います。「カザルス」のベートーベンの音楽に対する敬虔な態度と、オーケストラ楽員が「カザルス」の指揮で演奏できることに感動している様子が見えるような気がしてきます。カザルスの練習は非常に厳しかったと聞いていますが、オーケストラのメンバーは「カザルス」の指示をひとつ漏らさずに確実に表現しようと必死に喰らい着いている感じがします。

私のコレクションのベートーベンの交響曲(1,4,6,7番)においては、最初に序奏が置かれている曲の面白さを再認識しました。1、4、7番は印象的な序奏があります。曲を知っていると何と言うことはないでしょうが、初演の時とか、初めて聞く聴衆が多い場合にはこの序奏は非常に重要な役割を果たすのだと思います。

この3曲で共通しているのは第一主題と大分雰囲気の違う序奏部が付けられていることです。それは4番で最も顕著であり、第一主題以降は長調で推移するにも拘わらず序奏部は短調で書かれていて、非常に不安定なムードを漂わせます。1番でも7番でも第一主題がリズムを刻む快速テンポであることに対し序奏は静的で和音主体です。序奏を聞かせておいて、次に一楽章第一主題に繫がっていくのですが、この3曲ともそこの経過が非常に工夫しているのです。カザルスはベートーベンの意図を深く読み取って、非常に思い入れを込めて第一主題に飛び込んでいくのです。そして第一主題提示は晴れやかで悦びに満ちたものとなっています。聞きなれてしまえば単なる序奏ですが、カザルスで聞くと第一主題の登場が待ち遠しい気持ちにさせられます。

6番(田園)は1・4・7とは違って序奏を持たずいきなり第一主題が提示されます。これはちょうど5番と同じように最初の第一主題の提示部最後に「フェルマータ」を置いて主題を聴衆に印象付けます。6番でははあくまでも「平和で悦びに満ちて」、そして5番ではあくまでも「挑戦的で活動的」です。ここでは聴衆を驚かす必要など全くない。最初から曲全体の雰囲気が提示されることになります。

ベートーベンはどのようにこれらの交響曲をかき分けたのでしょうか。最初に一楽章から4楽章までの「本文」を書いてから「序奏」を付けたのか。それとも一楽章をの主題を決め、その性格から序奏の必要性を吟味したのか。それとも「序奏」が最初に思い浮かんだのか。多分「カザルス」は相当悩んだのだと思われます。



2014年08月12日(火) エボラ出血熱のワクチン

西アフリカ(リベリア、ギニア、シィエラレオネ、ナイジェリア)ではエボラ出血熱による死亡者が1000人を超えたとのことです(今年2月の最初の確認から)。これら国々では感染者の隔離治療が十分に行われていないようなので感染はまだまだ拡大しそうです。そんな中で日本も含めて各地からエボラ出血熱対抗のワクチンの開発の情報が出てきました。今のところ以下のような状況です。

日本の富士フィルムのインフルエンザ薬「ファビピラビル」はエボラ出血熱のウイルスに効果があるとのこと。(アメリカの会社と組んでアメリカ疾病予防センタの試験に入っているとのこと)

アメリカのマップ・バオオファーマシューティカルの「ZMapp」という薬が患者に投与された。
(二人のアメリカ人医師に効果があった模様。しかし薬を投与されたスペイン人宣教師は亡くなった)

カナダのテクミラ・ファーマシューティカルは抗エボラ出血熱ウイルス「TKMエボラ」を開発中とのこと。

アメリカのプロフェクタス・バイオサイエンスもエボラ出血熱ウイルスワクチンを開発中とのこと。

イギリスのGSK(グラクソ・スミスクライン)はエボラ出血熱ワクチンの動物実験を終了とのこと。

中国はエボラ出血熱ウイルスの研究を以前から続けていて、抗体DNAの解析を終了し検査キット作成間近。
(ワクチン開発にも急いで取り組む模様)

今こそ世界の英知を結集してワクチンの開発に当たって欲しいと思います。そして次には世界中の支援の輪を広げて感染者が拡大している西アフリカへの援助に当たって欲しいと思います。特に日本は東日本大震災で世界中から支援を受けた経験から今回は先頭を走ってほしいと思います。



2014年08月11日(月) イラク情勢

イラクの混乱はますます酷くなっているようです。

イスラム教シーア派「ISIS」はイスラム教国家建設を宣言してシリア・イラク北部を勢力下に治めました。「ISIS」は原理主義的な国家建設を目指しているだけに、イスラム教女性・非イスラム住民の人権のことが気にかかります。アメリカは「ISIS」がイラク北部住民(シーア派、非イスラム教徒)の生存を脅かしているとして空爆による攻撃に踏み切りました。

北部の少数派クルド人勢力は有力の油田地帯を確保して、イスラム教シーア派とスンニー派のイラク政権の行方を冷静に見定めようとしています。アメリカの支援の下に大統領に就任した「マスーム大統領」はクルド人系の政治家ですが、イスラム教内の対立に手を焼いているようです。

バグダットのイラク政府内では挙国一致政権樹立を目指すマスーム大統領派は、強硬派イスラム教シーア派のマリキ首相を更迭できないでいます。軍を掌握しているマリキ首相は逆にバグダット市内に軍隊を終結させ「クーデター」の動きを見せています。

アメリカの作戦としては、空爆によって「ISIS」の南部進出を牽制する一方、「ISIS」も受け入れ可能な挙国一致政権を早期に樹立してイラク国内の対立を収束させることにありますが、これには幾つかの前提条件が付いています。まず「ISIS」がアメリカの空爆に対して大規模な反撃に出ないこと。そして強硬的なシーア派マリキ首相がおとなしく第一線から引きさがって挙国一致内閣を樹立できる「穏健」な政治指導者を早期に探し出すことです。

二番目の条件が早期に達成されないと「ISIS」はアメリカの空爆への反撃を開始することになります。もしそうなってしまったらオバマ大統領は夏休みを取っている場合ではなくなります。「ISIS」を主導しているイスラム教スンニー派の原理主義組織の実態は掴み難い存在です。アメリカの攻撃に対し「オサマ・ビン・ラーディン」並みの反撃をする可能性もあるし、アメリカの真意を読み取って自重を続けるかもしれません。差し当たりアメリカの空爆が継続されるとすれば、今年の「9月11日」はアメリカに限らず西側諸国では厳戒態勢が必要になると思われます。



2014年08月10日(日) 台風日本列島を縦断

台風11号が四国。近畿地方を縦断し日本列島に抜けました。その影響で関東でも朝から強い雨、トップが吹き荒れて非常に荒れた天気となりました。今年は台風の「当たり年」となりそうです。朝の散歩も短めに切り上げました。カンカン照りの日に比べるとやや涼しいので家に中にいる限りでは過ごし易かったです。しかし台風の通過した地域では大きな被害が出た模様です。




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