| 2014年05月31日(土) |
美味しい「モンテプルティアーノ・ダブルッツオ」 |

武蔵浦和駅前の「オリンピック」で探していた「テラ・ダリッジ社」の門てプルティアーノ・ダブルッツオ(税抜き950円)です。少し前ワイン置き場棚には「モンテプルティアーノ」が書いてあるのに、棚の在庫は全て「トレビアーノ」だったので店員さんに「モンテプルティアーノ」がないのか伺ったのでした。店員さんは暫く探したのですがないようなので値札を外していきました。その後も何度かチェックしましたが「モンテプルティアーノ」は入荷していませんでした。
ところが先週探したところ「モンテプルティアーノ」が一本だけあったので、即買い求めて今日飲んで見ました。期待に違わず非常に美味しい「モンテプルティアーノ」でした。この葡萄独特の「やさしさ」というか「女性らしさ」というか果実風味が豊かで濁り味がありません。税抜き950円という価格は非常にお得だと思いました。
この「テラ・ダリッジ」というワイナリーはイタリア・アブルッツオ州にあるのですが、他のイタリア南部のワイナリー同様比較的最近日本に進出したのだと思います。イタリアワインというと北部・中部が有名ですが、南部諸州のワイナリーが最近頑張っているように思えます。「テラ・ダリッジ」のホームページには「日本語」ページも準備されていて、日本マーケットへを大切にしていることが分かります。
このワイナリーで非常に好ましいと思ったのは、ペコリーノ、トラッビアーノ、モンテプルティアーノ、サンジョベーゼ等のイタリアの葡萄を使って「イタリアワインの味」に拘っていることです。高級ワインに成長するかどうか分かりませんが、身近なワイン作りに徹しているように思われます。ぜひ美味しいワインを安く生産し続けて欲しいと思いました。
スウェーデンで行われていた日本と北朝鮮との外務省局長級協議が28日終了し、外務省の伊原アジア大洋州局長が29日午前に帰国しました。29日の外務省の報道は、今回の3日間の交渉は3月末の前回協議とは「比較にならない」ほど激しい議論が繰り広げられたが、北朝鮮が「拉致問題を拒否する姿勢ではなく決裂を回避できた」ことは事実上の“成果”であるとしています。比較的納得いくコメントだと思いました。(サンケイ新聞WEBで)
今回の交渉においては「総連中央本部の売却問題が交渉の焦点として浮上した」そうです。表向きの日本政府の発表は「日本の司法判断に関して行政はタッチできない」との立場だとのことですが、総連系の新聞は「双方が懸案を真摯に議論し、近視眼的なアプローチを排して大局的な見地から議論を深めている。具体的な成果を出すまで、交渉経緯を公開しないという合意が成立している。」と報道しました。
そして29日夜になると、一転して安倍晋三首相が記者会見して「北朝鮮が拉致被害者調査を約束し全面解決に向けた前向きな姿勢を見せた。日本政府の北朝鮮に対する独自制裁の解除を検討することとし、日朝双方が大きく歩み寄ることとなった」と交渉の成果を旨を華々しく公表したのでした。28日の交渉を終えて帰国した外務省担当局長が政府首領と相談してから何があったのか。どんな条件を持ち帰っていたのか交渉の裏側はまだ闇の中です。朝鮮総連系のメディアが「大局的な見地から交渉を進めている」とするコメントは「朝鮮総連中央本部問題」が取引条件であったことは明らかです。
「3本の矢施策、集団的自衛権問題、従軍慰安婦問題」等阿倍首相の施策表明については、民主党・自民党の従来の首相の枠を超えた、かなり「アグレッシブ」なものとなっています。こうした難しい問題に積極的に取り組みことは評価できますが、残念ながら局所的で「大きな方向性」が見えないのも事実です。拉致被害者問題に関してはスウェーデンという第3国を選んで慎重に進めてきた結果なのでしょうが、その手法は「河野談話検証」「集団的自衛権に関する私的諮問会議設置」などと同じで「本質的な哲学不在」の印象が強く残ります。小泉さんのように自分で乗り込んで回答を引き出すなら分かりますが、「朝鮮総連本部問題」を取引材料にするのであれば国民の信頼を裏切ることになるでしょう。
| 2014年05月29日(木) |
ワールドカップ日本代表不安 |
サッカーワールドカップ日本代表日本での最後の試合がキプロスを相手に行われました。ヨーロッパで活躍するメンバーも全員合流して、来月始まるワールドカップに向けた最後の練習試合でした。結果は1対0で日本が勝ちましたが内容においてはランクが下のキプロスの方が「イキイキ」とそしてチームワーク良く動いていたと思います。日本代表メンバーには「代表に選抜された悦び・わくわく感」が感じられず、チームとしての「連帯感」も無くこのままでは予選リーグ突破は大変難しいと思いました。そうなってしまった理由を考えてみました。
)榲帖香川・遠藤の「成長がストップ」 この3人は文句なく日本代表の中心選手ですが3人とも自分の限界を打ち破れていません。本田・香川は日本・アジアではエースでもミラン・マンUにおいては出番がないように世界のトップ選手とは見なされていません。本人の能力の限界かもしれませんが、その限界を打ち破るだけの覇気が感じられません。移籍話がでてくるのは時間の問題だと思います。遠藤の「J2」という活動の場ではどう考えても世界トップクラスのサッカーを体験することはできません。この3人がそれぞれ自分の能力を磨く上で都合の良いチームで活躍しどんどん成長していた時代は日本代表にも活力がありました。現在停滞した主力3選手には輝きが無く、各人の「焦り」がそのままチームに現われてしまっています。
◆嵋榲帖香川・遠藤」に遠慮するJリーグ組 Jリーグ組はどうしても「本田・香川・遠藤」に遠慮があります。チャンスではこの人にボールを譲るし、ピンチではこの3人が何とか打開してくれるだろうと期待してボールをどんどん3人に供給します。そしてその結果日本代表が負けても自分の責任を感ずるよりは給料の高い「本田・香川・遠藤」の責任に原因を求めることになります。Jリーグ選手は本田に球を集めて本田がミスをすると「本田が自分達と遜色ないレベルだ」と見て密かに「妬み解消した気分」を味わってはいないでしょうか。本田はあくまでも11人のチームの一人に過ぎません。キャプテンは長谷部です。Jリーグ組みは欧州組みの鼻を明かすようなプレーをするべきです。本田・遠藤・香川を頼らずに、自ら自陣からドリブルで駆け上がって自分で戦況を打開しようとトライするべきです。
この状況を打開するには以下のような取り組みが必要になるでしょう。
.ャプテン長谷部を中心にしたチームワークの再構築 本田に物を言えるのは「長谷部」だけだと思います。現在の日本代表は「中田」が率いた2006年代表のような状態になっています。当時は中田一人⇒今回は「本田・香川・遠藤」。ここは長谷部が長友・岡崎・内田等の信任を取り付けて「本田の鼻をへし折る」ことが必要だと思います。今回選出された代表に「中山」のような「根性丸出し選手」がいないのもマイナス要因ですが、この役を「吉田・川島」が担うべきです。このチームワーク再構築がない限り予選突破は難しいでしょう。
◆崙眦帖Σ崎」の成長は著しいので「上り坂選手」を有効に使うべきだと思います。そして日本代表の得点のチャンスは「カウンターアタック」しかないと全員が認識すべきです。遠藤を起点としたパスサッカーは世界トップクラスのチームを打ち破ることは困難です。そのためにはドリブルで駆け上がる選手とそれをフォローする選手を確保しなければなりません。今のところ「内田・岡崎・長友・伊野波」がその候補です。残難ですが「大久保」は身体がトップクラスのように鍛えられていなくて走り続けることは難しいと思います。清武も身体の鍛え方が足りないと思います。
本田・長友が「優勝」を口にするならそれなりの作戦・闘い方を提示すべきです。世界トップに比べて明らかに戦力的が落ちる「日本代表」がどのように闘うのか。「神風・特攻隊」的な発想ではなくて「宮本武蔵」的な臨機応変・実践的な戦いを期待します。

会社の池で二匹のカルガモの雛が誕生しました。昨日まで暫くの間、池には一羽の親鳥の姿がありました。多分もう一羽がタマゴを抱いているのだと想像していたのですが、想像通り今日は二羽の親鳥とひな鳥の姿を見ることとなりました。通常だと6羽ぐらいは誕生するのですが今年は2羽でした。
実は昨年はゼロだったのです。会社の池にはカルガモのタマゴと雛を狙って、「カラス、猫、ヘビ」がやってきます。昨年はどうもタマゴの段階で襲われたようです。今年は二羽が雛までこぎつけました。しかし今日も池には「カラス」がやって来ていました。親鳥は身体を大きく見せて警戒していました。
カルガモの巣は池の浮島にあり、そこには背の高い草が生えているので、そこに隠れてしまえば差し当たり「猫とカラス」からは逃れることができます。ただし泳ぐことができる「ヘビ」に狙われると危ないのです。せっかく孵化したしたのですからなんとか生き延びて欲しいと思っています。
| 2014年05月27日(火) |
アルゼンチン代表の「アンヘル・ディ・マリア」 |
25日早朝(日本時間)リスボンで行われた「レアル」対「アトレティコ」のヨーロッパチャンピオンズリーグ(CL)決勝試合は、延長戦の末に4−1でレアルが勝ち、レアルは「ラ・デシマ(10度目の欧州制覇)」を果たしました。この試合で「マン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれたのはレアル所属のアルゼンチン代表「アンヘル・ディ・マリア」でした。
ディ・マリアはロナウド、ベンゼマ、ベイル等がアトレティコの強いあたりで苦戦し、アトレティコにリードを許して苦戦する中、ひとりそのプレッシャーを潜り抜けて多くのチャンスを作っていました。「ディ・マリア」はドリブルで駆け上がる速攻ができることに加えて、バルサ流のボールポッゼシッシングの技術も高く、上背(180cm)もあるので空中戦も強いという非常にバランスの取れた選手です。レアルがCLで優勝できた背景にはベイルの新規加入もありますが「ディ・マリア」の才能開花も大きな要因だと思います。
こうなるとワールドカップにおけるアルゼンチン代表の活躍が期待されます。勿論アルゼンチンにはスーパースター「メッシ」とマンチャスターシティのプレミアリーグ優勝に貢献した「セルヒオ・アグエロ」の二枚看板がいますが、その二人に加えて「ディ・マリア」が活躍するのではないかという予感がします。
ディ・マリアは飄々としたキャラが大きな舞台でも動じない強さとなっている思われます。アトレティコの反則に倒されながらも表情は冷静そのもの。やる気が表情に出ないタイプで、味方が苦戦していても最後まで淡々と自分のサッカーを続けるタイプだと思います。今回のCL決勝戦では「ディ・マリア」の苦戦でも動じない確実なプレーがレアルの同点・逆転に繫がったのだと思います。「マン・オブ・ザ・マッチ」は当然だとおもいます。
日経新聞の世論調査によると、
「憲法改正でなく憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使を容認することに「賛成」の回答が28%、「反対」の回答は51%。集団的自衛権行使自体に関しては「使えるようにすべきだ」が37%で「使えるようにすべきではない」は47%」であったそうです。日本国民の多くはまだ十分に冷静にかつ平和を守る立場で考えていることを示すものであり安心するとともに嬉しく感じました。
阿倍首相が良く考え、知恵を出し、すごく努力して政権運営を行っていることは理解しますが、根本のところで「危うい」と考えるのは私だけではなく多くの一般人が感じているようです。「靖国参拝」を強行して「従軍慰安婦問題」を蒸し返した後、「集団的自衛権行使容認へ」それも「憲法改正ではなく内閣の憲法解釈変更によって」というのはあまりにも「嘗て通過した危ない道」を思い起こさせます。
集団的自衛権行使に向けて審議会を立ち上げて世論に訴え、中国・韓国との和解を難しくする一方で、かなり非現実的な具体的発動状況を想定して国民に危機感を抱かせています。更にフィリピン・ベトナムが中国と「領土問題で揉めている」ことを利用して日本の立場の正当性を声高に主張し「中国の武力に拠る領土拡大戦略」を避難しています。
しかし「尖閣列島」についてはアメリカでさえ日本の施政権は認めても領有権は認めていないのです。元々「尖閣列島問題」は「問題所在の問題」でした。日本は正々堂々と国際司法裁判所で争う手順を踏めば、中国の今日の行動は世界中から非難されていたはずです。このような難しい領土問題は日本こそが「平和的解決」に向けた道筋を提示すべきだと思います。それが先の第二次世界大戦での日本の戦争責任を果たす絶好のチャンスではないかと思うのです。終戦時の日本の国家・国民の決意をもう一度しっかり噛みしめるべきだと思います。
自宅のある武蔵浦和には「ロッテ」の大きな工場があります。この工場ではチョコレートを作っているようで風向きによっては美味しそうなチョコレートの匂いが漂います。現在古い工場を取り壊して「7階建て」の大きな工場等を建設中です。最新式設備が導入されると美味しそうな「匂い」は消えてしまうかも知れません。まだ工場見学したことがないので、最新式工場が完成したら見学したいと思っています。(見学制度が継続すればの話ですが)
「ロッテ」工場の南側には「ロッテ浦和球場」があってロッテ2軍の練習やら試合が行われるようです。一軍の球場は幕張にある千葉ロッテ球場ですが二軍球場は武蔵浦和にあるのです。今日(日曜日)少し遅めの朝の散歩で球場を通ったところ、球場入り口付近に選手を待ち受けるファンの集団がかなり大勢集まっていました。日程表で確認すると、今日25日は「ロッテ対日本ハム」の試合が午後1時からあるとのことでした。試合3時間以上前からファンが集まるような人気であるととはついぞ知りませんでした。午後2時ごろ試合の様子をもう一度見に行ったのですが狭い観覧席は満員で結構篤い声援が送られていました。
一軍の試合は当然面白いのでしょうが、将来一軍で活躍しそうな選手を若手の頃から探し出すのも面白いのかもしれません。熱心はファンの方々が選手名鑑を見ながら目当ての選手を捜している様子が随所で見られました。
| 2014年05月24日(土) |
UEFAチャンピオンリーグ決勝 |
UEFAチャンピオンリーグ決勝を見ながらこの日記を書いています。試合はスペインマドリードを拠点にする「レアル」と「アトレティコ」。前半の半分が過ぎましたが「アトレティコの強さ」の理由が分かりました。レアルのようなスター選手こそいませんが、フィールド選手10人の緊密に連携した非常に厳しいプレッシャーと拾いまくる執拗なサッカーは凄いです。
この種のサッカーはJリーグサッカーの対極にあると言えます。レアル選手が少しでもトラップをミスするとボールは取られるし、ドリブルしようとする選手は複数の守備で潰してしまいます。試合前にレアルのアンチェロッティ監督は戦力的にアトレティコに劣ると言っていましたが、アトレティコの執拗なサッカーは今のところレアルを押さえ込んでいます。
31分:レアルのベイルの決定的チャンスですがシュートは左にそれました。身体能力を生かしてタイミングをずらしたシュートでした。このミスが試合を雰囲気を決めてしまいそうです。アトレティコから決定的なチャンスを作るのは容易ではありません。
36分:アトレティコが先制ゴールしました。密集でのヘディングボールが大きなループを描いてレアルゴールキーパー「カシージャス」の頭の上を越えてゴールインしました。非常に幸運なゴールですがアトレティコの豊富な運動量が生んだゴールだと思います。
前半終了です。ロナウド・ベイルを中心とするレアルのスピードサッカーはスピードを上げるためにある程度の「スペース」を必要とするのですが、アトレティコの守備はその「スペース」を消しています。それはスマートなサッカーでは決してなく、抜かれそうになった時に最後に身体をぶつけるとか、相手の靴を踏むとかいうものです。それは他のチームの守備より相手との距離を短くして圧力をかけるサッカーです。そうした接触プレーにレアルがペースを掴めていません。その分イエローカードの枚数も増ええいますが。ここまでは完全にアトレティコのペースで試合は進んでいます。レアルがどのように試合を打開するのか。
それにしてもスペインサッカーの多彩さ・激しさには驚きます。今日行われているサッカーは前回ワールドカップでスペインが見せたパスサッカーではありません。ワールドカップチームはバルセロナ主体といっても良いと思います。今日はまた別なレアルの「スピードサッカー」とアトレティコの「全員アグレッシブサッカー」の激突です。鍛えぬいたしなやかな肉体が広いグランドの上で躍動しています。この試合は6月に行われるワールドカップの行方を占うものと言えると思います。
試合後半です。
これまで何回かドリブル突破を見せたアルゼンチン代表の「デ・マリア」のドリブル切り込みが再び決定的なシーンを作りました。今日はロナウド・ベイル・ベンゼマは活躍できませんが「デ・マリア」のしなやかな動きはアトレティ守備を突破しています。アトレティコは身体で突破を防ぎました。ロナウドのフリーキックは惜しくも長身キーパに弾かれました。その後のコーナーキックからの攻撃でもレアルは徹底的にロナウドに合わせますがゴールならず。今日はベールもロナウドもゴールから嫌われている感じです。
17分:セルヒオ・ラモスのセンタリングにロナウドとベンゼマが合わせるもゴールならず。レアルは玉離れを少し早くしてアトレティコの執拗な接触プレーから逃れる作戦に出たようです。それにしてもアトレチィコの執拗さはすごいです。全員が徹底的にカバーしあっているので運動量はすごいことになっています。しかしまだその運動量は全く落ちていません。一点リードを守り抜こうという執念が感じられます。
28分:ロナウドからのベイルへのパス。ベイルの左足のシュートはゴール右に外れました。29分ロナウドのアクロバティックなシュートはゴールポストの上でした。次第にレアルがシュートまで持ち込むようになりました。アトレティコ選手のスタミナが落ち始めた感じがします。
32分:ベイルのドリブルからの突破。早いです。今日はじめて見せるベイルの突破力シュートはゴール右にそれました。アトレティコは「したたかな」プレーを始めました。倒されるとなかなか起き上がらず、時間稼ぎに入りました。レアル選手には「あせり」が見え始めた感じです。
後半ロスタイム3分過ぎに対にレアルが同点に追いつきました。劇的なロスタイムでの同点シュートです。セルヒオラモスのヘディングがゴール左隅に決まりました。レアルが生き返りました。決勝は延長に入りました。。
延長前半終了。アトレティコはイエローカード6枚もらっています。後一枚で退場と言う選手が6人いることになるので「当たり」が少し弱くなった感じです。しかしアトレティコの執念はすごい。それにしてもアトレティコ監督「シメオネ」は目立ちます。物凄い形相で選手を鼓舞します。サポータに応援を求めます。
延長後半に入りました。今日大活躍の「デ・マリア」の突破から遂にベイルがヘッドでシュートを決めました。ぎりぎりゴール右上に決めました。これまでシュートを外しまくっていたベイルが決めました。やはり今日気を吐いていた「デマリア」の突破からでした。このままレアルが勝てば「デマリア」が最優秀賞でしょう。
延長後半13分にレアルのマルセロが3点目のゴールです。ここでの「デ・マリア」が敵を撹乱する動きを見せました。14分14秒ロナウドのペナルティゴール。4対1レアルが勝利を確実にしました。「シメオリ」監督の場内乱入。試合が終わったのかどうなったのか?混乱しています。まだゲームは終わっていないのに場内混乱です。「シメオネ」退場。そして試合終了。レアルが10度目の優勝を飾りました。
両チームの殆どの選手はこれから祖国に帰ってワールドカップで闘うことになります。しかしウェールズ出身のベイルにとってはワールドカップは全く関係のない他人のお祭りです。歓喜に包まれるレアル選手の中で「ベイル」は少し寂しそうでした。
長崎医科大学の「永井隆教授」が被爆直後の自らの被爆体験を綴った「長崎の鐘」と共に収録されているのが「マニラの悲劇」です。「長崎の鐘」はGHQの検閲によって出版が許可されず、GHQから日本軍によるマニラ大虐殺の記録集である「マニラの悲劇」との合本することとされて1949年に出版されたのでした。ということで今回借りた「人間愛叢書(2009年発行)」でも「マニラの悲劇」との合本となっています。私もそうでしたが日本人読者としては「長崎の鐘」を身近なもので熟読するのですが、「マニラの悲劇」の方は読み飛ばすことが多いのではないでしょうか。
私は会社の仕事の関係で何回かマニラ出張の機会があり、何回目かの出張の折に仕事が早く終わったのでサンチィアゴ要塞を見学したことがありました。サンチィアゴ要塞はマニラ歴史地区「イントラムロス」の北側にあってマニラ観光のポイントにもなっています。そしてそこには日本軍によって多数のフィリピン人が殺害されたことを記した碑が建っていました。この碑のことはこのサンチァゴ要塞にあるリサール記念館の「オセイサン」の肖像画とともに私に引っ掛かっていたのでした。今回「長崎の鐘」を読んだことによってマニラでの「引っ掛かり」が少し解けました。
1941年真珠湾を攻撃した日本(帝国)軍は直ぐにアメリカ植民地フィリピンの攻略に取り掛かりました。当時台湾は日本の領土であり台湾基地からフィリピンルソン島はそれほど遠くはありません。そしてフィリピンを守備していたのがマッカーサーであり、日本軍の侵攻を受けてオーストラリアに逃れたマッカーサーが「I shall return」という言葉で日本軍に対して再起を期したのでした。1945年太平洋の拠点を一つ一つ攻略してきたアメリカ軍はフィリピン奪還作戦に着手しました。マニラに拠点を置く日本軍は徹底抗戦を決めて多数のマニラ市民を戦禍に巻き込んだのでした。そこで発生したのが「マニラ虐殺」でした。敗戦濃厚となった日本軍が野蛮で無慈悲な行動に出たことは十分あり得たことです。アメリカ軍は軍人・マニラ市民・キリスト教関係者からの日本軍の行動に関する証言を聴取し詳細に記録しました。その証言集が「マニラの悲劇」なのです。
日本(帝国)軍は敗戦に際して各所で記録を焼却したり捕虜を殺害したりしました。戦争の記録とか記憶を基に作られた戦記ものでは日本軍が全滅したとか日本軍が英雄的に戦ったとかいう日本側の話は多く残っていても、日本軍が現地で行った蛮行が記録されていることは少ないと思います。この種の記録は抹殺されることが多いことは容易に推測できます。証拠を消してしまうのですからある意味で当たり前だと思います。しかしここでは日本軍首脳部の発した命令が確認されており作戦はその通り実行されました。
1945年2月13日「大隊命令」 「比島人を殺すときは、一箇所に集めて之を行い、弾薬および人力を過度に消耗せざるよう配慮すべし。死体の処置は困難多きにつき、焼くか、若しくは破壊を予定されある建物に彼等を集めるか、あるいは河中に誘導すべし」 1945年2月13日「小林軍団命令」 「日本軍将兵、日本軍一般人、特別建設班を除き、戦場にある者は全て殺すべし・・・」
「永井隆教授」が長崎の記憶を作品に留めたことと同じようにマニラでは現地の証言が残されました。「長崎の鐘」を読んで受ける衝撃と全く同じように、日本人は「マニラの悲劇」をキチンと理解し反省しなければならないと思います。一部に「マニラの悲劇」はアメリカ軍の無差別爆撃が原因の一つであるとするような向きをあるようですが、他人の行為によって自分の罪は軽減されないことは明らかです。自分達の同胞が犯した犯罪を知っておくべきですし、自分にも同じような行動を起こしかねない血が流れていることを自覚すべきだと思いました。
戦後70年が近づいています。平和社会を維持するためには同胞の犯した戦争犯罪に正しく向き合い必要があると思いました。忘れたり、隠したりすると人間は何を始めるかわかりませんから。
5月21日、福井地裁は関西電力「大飯原発3、4号機」の運転差し止めを命ずる判決を言い渡しました。福井地裁判事の判決の内容は以下のようです。
「求められる安全性」 原発の稼働は法的には電気を生み出す一手段である経済活動の自由に属し、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきだ。自然災害や戦争以外で、この根源的な権利が極めて広範に奪われる事態を招く可能性があるのは原発事故以外に想定しにくい。具体的危険性が万が一でもあれば差し止めが認められるのは当然だ。
「原発の特性」 原子力発電技術で発生するエネルギーは極めて膨大で、運転停止後も電気と水で原子炉の冷却を継続しなければならない。その間何時間か電源が失われるだけで事故につながり、事故は時の経過に従って拡大する。これは原子力発電に内在する本質的な危険である。
【大飯原発の欠陥】 地震の際の冷やす機能と閉じ込める構造に欠陥がある。1260ガルを超える地震では冷却システムが崩壊し、メルトダウンに結びつくことは被告も認めている。わが国の地震学会は大規模な地震の発生を一度も予知できていない。頼るべき過去のデータは限られ大飯原発に1260ガルを超える地震が来ないとの科学的な根拠に基づく想定は本来的に不可能だ。
今丁度「長崎の鐘」を読了した時期であり「長崎の鐘」作者の永井隆教授の考え方に心を動かされていたので今回の福井地裁判決に対する私の感想を記載しておきます
永井教授(長崎医科大学放射線科教授)は長崎医科大学で放射線物理を研究し、1930年代には医師として従軍し、帰還後にはキリスト教に入信(浦上天主堂神父により洗礼)し、1945年8月9日長崎原爆爆心地近くで自ら被爆し、自ら重症を負うも被爆直後の緊急救護活動に医師として従事し、戦後は執筆活動を続け1951年に亡くなりました。隠れキリシタンの子孫である奥様の「緑」さんは永井教授が宿泊業務のため8月8日に永井教授を8日に送り出しそのまま9日爆心地近くで被爆し亡くなられました
永井教授は、研究者としてアインシュタインの「相対性理論」を理解し、放射線医学者として「原子力の平和利用」の方法を研究し、戦争の最前線の態様・戦争の悲惨さを十分理解し、執筆活動を通してキリスト教の立場から人間社会を見通してきた人物でした。
「長崎の鐘」においては、「人類が発見した原子力は途方もないものだが、それを制御するのも科学者に課せられた宿題である」との考え方が貫かれています。永井教授は原爆被爆以前から放射線を浴びて身体を壊し始めていましたし、奥様の安否を確認することなく被爆直後から救急医療活動を続けられました。まさしく自分の「身」を削って「原子力」の威力・人間への影響を記録を残されたのでした。
人類祖先が大昔「火」を知って「火」をコントロールできるようになって随分と社会・生活が変わりました。生活が便利になる一方で「火災」で命を亡くしたり、「火薬」を使った武器によって戦争の悲惨さは増しました。原子力の発見・利用に伴い「原子爆弾の被害」「原発事故」で従来では考えられないような被害が発生することも分かりました。しかし科学者として永井教授は「原子力利用」の人類への貢献を「多」としました。
原子力の発見は「火」の発見に披見しうる程のものかもしれません。少なくとも永井教授は多少の犠牲を払っても科学者として平和利用の道を開き将来の人類に大きな貢献できると考えていたと思います。ここは難しいところですが、発見の効果が大きければ大きいほど人類への恩恵は大きいし、悪用されれたり事故が発生すると人類への被害は大きいと思います。
しかし「知力」「探究心」を授かった人類は「発展」を目指して歩むことを止める訳には行かない運営にあると思います。それは能力を備えた人類の宿命だと思います。如何なる困難が待ち受けようともそれにチャレンジすることを運命付けられていると思います。その場合に採るべき手段は発展を止める手段は、発展を止めることではなく、被害を最小に留める手段を講ずることだと思います。
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