KENの日記
 < 過去  INDEX  未来 >

2013年12月19日(木) ローソンのザッハトルテ




冬限定でローソンで売られる「ザッハトルテ」です。ザッハトルテファンとしては見逃せません。価格は300円。今年はホイップクリームが別容器にはいっていて自分でケーキに添えるようになっています。

味はやはり毛ケーキ屋さんのような複雑な味とは行きません。ザッハトルテはドライフルーツの濃厚な味わい・洋酒のハイカラさ・チョコレートの深い味が上品にミックスされているところに美味しさがあります。その雰囲気は出ていないのですが、簡単に手に入らないケーキなので、コンビニで買えるというだけで嬉しくなります。町の普通のケーキ屋さんでも作って欲しいと思います。



2013年12月18日(水) ネトレプコ・ホロストフスキー赤の広場コンサート

2013年6月19日モスクワの赤の広場で行われた「ネトレプコ・ホロストフスキー」のコンサートのDVDを買い早速全編通して見てしまいました。赤の広場の南側に臨時舞台が設営されていてステージの後ろにはカラフルで特徴的な尖塔をもつセント・ワシリー教会が映し出されています。コンサートの始めでは綺麗に澄んだ青空を見ることができますが、映像の中の時計は8時30分を示しています。夏至に近いモスクワの夜はこういう感じなのですね。7500人の聴衆が詰め掛け、最前列席は1100ドルだということでロシアでの二人の人気を示す数字です。

当日の演奏曲目は以下の通りでした。オケ演奏の「運命の力」序曲はじまりました。ヴェルディ生誕200年記念年なのでプログラムにもヴェルディが並びました。最初の序曲は「運命の力」が選ばれました。ロシアで初演されただけにロシア音楽家にとっては非常に親近感のあるオペラのようです。タクトを持たず愛嬌のあるおじさん風指揮者の「コンスタンティン・オルベリアン」はなかなか引き締まった音楽を聞かせてくれます。多少のオケ乱れは指揮者とオーケストラの気合が消してしまいます。

・『運命の力』序曲
・『シチリア島の夕べの祈り』〜ありがとう、愛する友よ
・『ドン・カルロ』〜O Carlo, ascolta
・『トロヴァトーレ』〜見ろよ、夜の暗い衣を/静かな夜・・・私のこの気持ちは/君の微笑み/聞いたか? 朝ともなれば
・『トスカ』〜行け、トスカ(テ・デウム)
・『アンドレア・シェニエ』〜母は亡くなり
・『ナブッコ』〜行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って
・『リゴレット』〜悪魔め、鬼め
・『エフゲニ・オネーギン』〜あなたは私に手紙をくれました/ポロネーズ/O! Kak mne tiazhelo
・『チャールダーシュの女王』〜ハイヤー、ハイヤー、山こそわが故郷
・黒い瞳
・モスクワ郊外の夕べ

ソプラノ:アンナ・ネトレプコ
バリトン・ドミトリー・ホロストフスキー
指揮:コンスタンティン・オルベリアン
演奏:ロシア国立交響楽団「エフゲニー・スヴェトラノフ」
合唱:ロシア国立合唱団
収録場所:モスクワ「赤の広場」


この演奏を聞いたあとで我が家にある10年前の同じ「ネトレプコ・ホロストフスキーの競演」を聞いてみました。それは2003年収録のサンクトペテルブルク建都300周年のガラコンサートでの演奏です。2013年現在ネトレプコ41歳、ホロストフスキー51歳だということですが10年の時を経た二人はどのように変わっているのか対比してみました。

ネトレプコはその容姿が示すように、この10年で結婚・出産を経験した結果でかなり「太め」になっています。声も容姿同様に身体の響きが豊かになった結果「メゾソプラノ」といっても不思議ではないような分厚い周波数成分が混じっています。10年前すでの抜群に上手いのですが、どこかギスギスしていた感じの声が「マロヤカ」になって安定感が増し安心して聞いていられます。

「太った」とはいうものの昨年のザルツブルクでの「ラ・ボーエム」の時よりは身体を絞ったように思えました。10年前のスリムな身体にに戻せとはいいませんが、この調子でダイエットしてくれれば、レハール喜歌劇「ジュディッタ」の踊りが踊れそうです。この赤の広場コンサートのアンコール『チャールダーシュの女王』で踊りの片鱗を見せていました。

ホロストフスキーは正直言って10前と殆ど変わっていないという印象です。相変わらずの物凄い上手さ。ロドリゴのアリアでも驚異的な息の長さは健在でした。10年経っても体力を維持してスリムな体型を保っているのは大したものだと思いました。カメラが女性の観客達がうっとりした表情で聞いている姿を何回も捉えていますが本当に歌が上手くて二枚目です。今日のプログラムではトスカの歌はホロストフスキーの器用な一面を示していたと思います。

アンコールの「黒い瞳」「モスクワ郊外の夜」は歌手・観客ともノリノリでした。スリーテナーの時代は終わりましたが、現在大勢の観客を集めて、その観客を感動させることが出来るのはこの二人ですね。



2013年12月12日(木) 最近の注目

安倍昭恵首相夫人の発言・行動は注目に値すると思います。今年9月に韓国フェアに参加したり、最近は世界無形遺産に登録された「キムチ」作り(韓国大使館主催)に参加したりと、韓国テレビドラマファンファン首相夫人は日韓親善イベントの様々な機会を捉えて韓国と日本の交流に頑張っているようです。

歴史問題・領土問題で非常に冷え込んでしまった日韓関係ですが「お隣さんどうし」の関係は今後も決して変わることはありません。首相夫人のこのような行為を批判する声も一部にありますが、草の根的な交流は大いに奨励すべきだと思います。また原発問題においてもご主人とは一線を画す発言しているところは大変立派だと思います。このような婦人を見初めた安倍首相も立派だし、フランクな夫婦関係を形成している珍しいカップルだと思います。

11月に着任された「キャロライン・ケネディ駐日大使」のことも気になります。とにかく「名声・金」を求める必要の全くない人格がこれほど「清らかで純粋」なのかと改めて「血筋の効果」を考えてしまいます。最も立派だと思うのは大使自身が自分のことを良く理解していて、決して無理なことはせずに自分の役割を見事に果たしていることです。

着任以来、東日本大震災災害地、被爆地長崎を真摯な態度で訪れたことは今後も益々大使の人気を高めることと期待されます。ケネディ大使の存在感の大きさはその人格だけではなく、「女性」であることからくるある種の「やさしさ」がもたらしていることも否定できないと思います。こう考えると「女性大使の役割」は大変重要だと思います。

この二人に対してちょっと苦労しているのが、韓国の朴大統領と中国の習近平夫人の「彭麗媛」の二人です。朴大統領は非常に無理している印象が強いです。親日派だった父「朴正煕」の印象を払拭するために無理に対日強硬姿勢を採ったり、女性大統領として義務のごとく慰安婦問題に声高に採り上げたりと、非常に難しい問題を取り組んで苦しんでいるように見えます。また中国のファーストレディでありオペラ歌手の彭麗媛(ホウレイエン)さんは、最近共産党威信回復に苦労している習主席の後ろで影が薄くなっています。民主化問題は大きな課題ですが、大気汚染問題・貧困の問題など人々の暮らしと直結する問題に女性として自ら発言して欲しいところです。

さしあたってはキャロライン大使を中心にして「昭恵夫人」「朴槿惠大統領」「彭麗媛夫人」が集まってキムチ鍋でも食べたらどうでしょうか。



2013年12月10日(火) 北朝鮮政権で側近が失脚

北朝鮮「金正恩」体制のNo.2として考えられていた正恩氏の伯父にあたる「張成沢(チャンソンテク)氏」が失脚したという情報が確認されました。金正日から若い正恩氏への政権移行にあたり、正日氏の義理の弟(妹の夫)にあたる張成沢氏の存在は欠くことが出来ず、政権基盤確立課程では大きな役割を果たすと考えられてきました。その「叔父」を切り捨てたということから「金正恩」氏は予想外に早く政権基盤を固めたとする見方が出ています。

しかし「金正恩」氏の政権基盤は何かということを考えてみるとそれは「血筋」だけで非常に脆弱な感じがします。人間的に成熟するにはまだまだ経験を積まなければならないし、指導者として行政能力は未知数です。正恩氏は「取り巻き」に利用されているだけかもしれません。「取り巻き」が正恩氏一族を利用しているだけなら、正恩氏の指導下で何か拙いこと生じたら今度は正恩氏を失脚させるかもしれません。

正恩氏はまだ外交デビューしていません。頼りの中国主脳とも会っていないし、ましてや西側の要人との接触は全く無し。これからオリンピックやサッカーで外国との繋がりを太くしなければならないし、何より国際社会において北朝鮮は自分の存在を示さないわけには行きません。まずは中国との関係をどのように構築していくのかが焦点になります。

6カ国協議参加を無視して核開発・ミサイル開発に走ることは国際的に孤立化するだけです。国際的な包囲網を厳しく敷かれた場合に北朝鮮が頼れるのは中国だけで、食料支援やら重要な輸入品は中国に頼っていますから、中国は北朝鮮の生命線を握っていることとなります。そして中国はマカオで指導者の世襲方式に批判的な発言をしている金正日の長男「金正男」を保護しています。中国の対応に注目する必要があります。



2013年12月09日(月) 日中韓「防衛識別領域」

中国が一方的に宣言した「防衛識別領域」ですが、米国の容認の動きに合わせたように「防衛識別領域」を韓国の拡大したことによって、東シナ海における「防衛識別領域」は日本・中国、中国・韓国、韓国・日本で重複する部分を抱えることとなりました。中国は遠からずに米国に要請に従って自らの「防衛識別領域」の運用を国際基準に統一することになるでしょうから、この問題は何となく解決していきそうです。

米国は「領有権問題」には一切タッチしないで、実際の領海・領空に関する運用において「不測の事態を避ける措置」を講ずるという現実的な対策を取りました。結局日本も尖閣諸島の領有権に言及することは避けて、日本・中国の「防衛識別領域」の運用に関して中国と交渉していくこととなるでしょう。これは実質的には「領土問題を棚上げ」して、現実の運用手続きを確立していくことに他なりません。日本政府としても一応面目は立ちます。アメリカの上手な外交処理であったと思います。

韓国の「防衛識別小域拡大」を日・米が認めたことで、韓国に対しても一歩譲った形になっていることは注目に値します。これで韓国が「慰安婦問題」のトーンを弱めて日本政府との対話を再開する方向に向かうという現実的な展開が見えてきました。一方でバイデン副大統領は韓国朴大統領に「betting against the U.S. is a bad bet」と発言したという報道がなされました。この発言は通訳の誤訳だとして翌日には撤回されましたがこの発言は意味深長だと思います。この発言に対して韓国マスコミが直ぐに反応したように、韓国内では朴大統領の中国寄りの外交姿勢を疑問視する勢力が結構多いのではないかと想像されます。

バイデン氏の日中韓3カ国主脳への説得とアドバイスによって、現在の東アジアの緊張がとけるのであればバイデン氏の評価はかなり上がることとなるでしょう。次期民主党大統領候補として脚光を浴びることになりそうです。



2013年12月05日(木) アメリカ副大統領訪中

4日に行われたバイデン米副大統領と中国習国家主席とのトップ会談は、相当長時間行われたようですが、結果的には大国同士お互いの言い分を尊重する形で激しい対立トーンとならない紳士的なものであったようです。訪中に先立って日米トップ会談が行われたのですが、日本の安倍政権をはじめ尖閣国有化した民主党の政治家さんも含めて、バイデン副大統領から「威勢の良い」中国への主張を聞きたかったのでしょうが、その期待は完全に裏切られました。

やはり中国とアメリカは経済力・軍事力を背景に全世界に大きな影響力を行使できる実力を持った大国であり、世界全体の情勢を自分と関係する問題として長期的・戦略的視野で捉え、相手の実力を冷静に認識して上で冷徹に渡り合ったのだということが分かります。残念ながら日米安保条約の傘に下で、テロとの戦いにおいても核兵器拡散問題においても自主的な立場を取れない日本とは大違いであると感じました。

今回の一連の動きを見ても日本と米国は(特に日本は)お互いを良く理解しているのだろうかという疑問を感じてしまいます。古くは日露戦争後のポーツマス条約・鉄道王ハリマンの南満州鉄道の買収問題における日米の思惑の違い、第二次世界大戦の引き金となったアメリカの対日締め付け、近くはニクソンの電撃的な米中関係改善など、日本とアメリカのお互いへの理解が違っていたケースがあってそれは非常に大きな問題に発展したのでした。

日本はアメリカが送ってくるシグナルを読み解くことができないことが多く、アメリカは日本が柔軟かつ理性的に対応できる西欧並みの成熟した国だと考えていると思います。過去からの日本の指導者全てがそうだとは思いませんが、マスコミ・世論も含めて日本が米国の対応を誤解してとんでもない方向に突っ走る危険性を持っていることは自戒すべきだと思います。

今回も日本はアメリカの対中戦略をもう少し冷静に評価する必要があったと思います。アメリカのシグナルの出し方も下手だったと思いますが「回答無し、態度をはっきり表明しない」ということは賛成ではないということです。日本の尖閣列島領有権を認めていないアメリカは中国の領有権主張に基づく防空識別領域設定に関して「No」とは言えません。言えることといえば日本・中国両国主張で防空識別領域の重なりが発生してしまったならば、平和的な運用ルールを確立するよう両国に働きかけること程度が精一杯でした。

こうなった以上は過去の「苦い経験」を思い出して、力と力の対決ではなく、日本の存在理由でもある「平和的手段」によって自ら率先して国際紛争を解決したいものです。(以下憲法前文後段を引用)

We desire to occupy an honored place in an international society designed and dedicated to the preservation of peace, and the banishment of tyranny and slavery, oppression and intolerance, for all time from the earth.



2013年12月03日(火) 「尖閣列島領有権」の行方

「安倍首相のスタンス」
中国の「防空識別区域設定」は断固無視。中国が対立的姿勢を高めている状況は念願の憲法改正には追い風である。アメリカのアジア政策の一旦を担う観点からもアメリカは文句を言わないはずなので、集団的自衛権の解釈変更から国防のための組織・法律整備の必要性を国民に知らしめる絶好のチャンスと認識すべし。韓国の反日的姿勢もこの意味で利用価値は十分。中国とは妥協する余地は無し。

「中国習政権のスタンス」
アメリカと中国は地理的に遠く将来的にはアメリカとのパワーバランスにおいて2大超大国として共存していきたい。今でこそ日本はアメリカの同盟国となっているが第二次世界大戦敗戦国の日本に対して、アメリカはとことん肩入れするはずはない。アメリカは現実的に米中関係を重視するはずで、インド・チベットとの関係と同じで日本との紛争については黙っていて欲しい。一方で安倍政権が強硬に領土問題で妥協しない姿勢は、中国にとってはプラス。内政(貧富の格差・政治腐敗問題)問題への国民の不満を紛らわす格好のネタとなっている。

「アメリカオバマ政権のスタンス」
中国の軍事力拡大は脅威であるものの、その人口と強大な経済力は侮ることはできずいずれアメリカと並ぶスーパーパワーになる可能性がある。しかし共産党一党独裁体制の脆さと危うさに対する疑念は大きく、スーパーパワーとして共存できるかどうか未知数。日本は安全保障条約で結ばれた同盟国ではあるが、この国と戦った記憶は薄れてはいないし、日本の意地っ張りは気に障る。今のところ民主主義国として中国よりは安心して付き合える国であることは間違いないが、かといって無闇に中国を刺激して欲しくない。内政問題は難しいし、テロとの戦いは継続しているのでアジアの問題はアジアで解決して欲しい気持ちが大きい。

今日売電副大統領が来日し、明日から中国・韓国との対話を始めることとなりますが、日本は冷静にその発言を聞いておく必要があります。多分アメリカは「防空識別権設定」そのものに反対はしないでしょう。今日の報道に依ると「民間航空通過の事前通知処理撤回」に留まる感触です。やはり尖閣の「施政権」と「領有権」は峻別しているようです。アメリカのこうした外交姿勢を受け止めて欲しいものです。太平洋戦争の時にあそこままで互いに不審に陥った二国ですから。



2013年11月28日(木) 中国との関係

中国の「領空識別区域」設定によって東アジアの緊張の度合いが高まっています。元々は「日本の尖閣列島国有化」が発端であったと理解しています。中国側としては日中国交回復交渉の中で「小異を残して大同に就く」選択をしたもので、尖閣列島の問題は将来の両国民の知恵に託す(棚上げ)というものであったのでした。しかし日本側の議事録には中国のそうした提案を受け入れた証跡は残されませんでした。日本政府は「尖閣列島は日本固有の領土であり領有権問題は存在しない」とする態度を取り続けています。今回の中国の措置は「領有権問題の存在」を認めようとしない日本政府に対する中国側の新たな措置と位置づけられます。

日本政府は何時まで「領有権問題は存在しない」と言い続けるのでしょうか。日本が「領有権問題が存在しない」と主張しても「隣国には違う意見を持っている」という認識を持つことはできないのでしょうか。アメリカは「領有権には感知しないが、施政権は日本にある」という立場を取っています。言葉には出しませんが日本と中国の間で平和的な話し合いによって領有権を解決して欲しいと考えています。

アメリカは間違っても尖閣列島を日本の領土だとは決して言わないでしょう。そうすると日本が「領有権問題」の存在を認めるまで中国は次第に強硬な措置に出てくる可能性があり、何時かの時点でアメリカは日本政府に対して中国との対話を促す動きがでてくることになります。

現在の安倍政権はこれまでタブー視されていたような懸案に手を付け始めています。「集団的自衛権の範囲」、「普天間基地県内移設」「米減反政策のも直し」などボタンの掛け違いや、昔の政治情勢の結果で「歪」になっていたものを修正することは非常に大切なことだと思います。領土問題で言うと「北方領土(四島一括返還論)」「竹島問題」「尖閣列島問題」があります。

日本としてはアメリカから説得される前に解決に向けた一歩を踏み出すべきだと思います。中国との領土問題については現在の政治家同士で解決できないとしても、「将来の両国民の知恵」に委ねることにすることはできないのでしょうか。(正直言って現在の中国共産党の一党支配体制が今後とも安定的に存続するとはとても思えません)



2013年11月21日(木) 「毛沢東」の話題

最近中国関連の情報の中に「毛沢東」に関するものが増えています。今日もSCMP(South China Morning Post)では、昔から「毛沢東」に似ていると苛められてきた女性が、それを逆手に取って「物真似」を始めて大変受けているという記事が掲載されていました。

汚職などの罪で終身刑を受けた「薄熙来」は大連・重慶など彼がトップを勤めた地で毛沢東を讃える歌を推奨したと言う話もありました。「薄熙来」は失脚はしましたが、その行政手腕と指導力は現中国政府指導部の人達と比べても優れていたようで、彼は近頃の中国社会に潜んでいる人々の不満を敏感に感じ取っていたのだと思います。現政権指導部が恐れるのも分かる気がします。

毛沢東の最大の失敗は「文化大革命」(1966年〜1977年)を起こして中国社会を混乱の極に陥れたことだと思います。毛沢東の権力奪回闘争と位置づけられている「文化大革命」ですが、一方では官僚制打破とか都市に住む富裕者の富を強制的に取り上げるというような暴力的な社会変革の意味を持っていたことは否定できません。共産党一党支配の統治構造の中には官僚制・貧富の差を是正するための有効な仕組みはありませんから、官僚制・貧富の差の発生を危惧する人にとっては「暴力的な永久革命」は必然的な帰結であったと考えるべきでしょう。

昔の中国の社会においては「社会の安定(体制の維持)」のための随分荒っぽい仕組みが組み込まれていたのだと思います。支配層に食い込み不可欠な存在であった「宦官」は、自らの子孫を持つことを拒絶させられるという厳しい制度です。現在の中国高官の中に汚職が蔓延るのも「子孫に財産を残
す」ことがひとつの理由になっていることを考えると「宦官」の存在はひとつの知恵だったのだと思います。中国王朝に付き物のの非常に恐ろしい「刑罰」は悪事に対する牽制作用を最大限にするために考え出されたのだと思います。ノーベル文学賞を貰った莫言の小説「白檀の刑」ではとんでもない刑罰を詳細に記述していました。

文化大革命後に「改革・解放路線」を採った「トウ小平」は経済発展の青写真は書いても、共産党独裁体制に潜む「汚職撲滅・貧困格差拡大」に対する防止装置を準備はしなかったようです。「毛沢東回帰」の風潮やテロ行為の発生は中国の人々が「荒っぽい方法」に頼るほか無いと考えているからだと思います。残念ながら中国社会には「言論の自由」とか「三権分立」とか「選挙制度」とかという「暴力に訴える社会変革」に変わる過去の人々の知恵の産物は組み込まれいません。社会矛盾を暴力で解決するという中国3000年の歴史はこれからも繰り返されるのでしょうか。



2013年11月20日(水) 「安重根」顕彰碑をめぐって

「安重根」を顕彰する石碑を事件現場の中国・ハルビン駅に建設しようという韓国と、韓国及びそれを支持する中国を牽制する日本政府官房長官の論駁が火花を散らせています。日本政府としては「安重根」は伊藤博文を殺害した「犯罪者」であるいう立場をとっているので、その犯罪者を顕彰しようという行為には苦言を呈するのは仕方がないことだと思います。

ただし伊藤博文が生きていたら「韓国併合が無かっただろう」とか「伊藤博文が韓国の理解者であったのに殺害するのは筋違いだ」とか、「日本占領時代の開発で韓国のインフラが整備された」とか言うような訴え方は韓国の人々には受け入れられないだろうと思われます。

「韓国の人々は自らの国の独立を自らの手で勝ち取ろうと努力した」と認識しようという韓国の人々の気持ちは理解するべきでしょう。どこの国においても「その国の成り立ち」には英雄伝説が欲しいものです。初代韓国総監に反旗を翻した「安重根」が数少ない英雄候補であることは間違いことです。

しかし現在の韓国を考えると、清朝からの自立、日本帝国主義からの自立、北朝鮮侵入者撃退・中国北挑戦支援軍撃退によって民主主義国家「大韓民国」が成立したとことをしっかり認識すべきだと思います。その歴史を考えると、第二次世界大戦では日本軍として戦い朝鮮戦争の際には韓国軍人として活躍した人は沢山いるはずです。日本帝国主義の犠牲者の象徴たる「閔妃」と彼女を打倒しようとして日本と手を組んだ「金玉均」のこともあります。

韓国の歴史はこのような不幸な矛盾を抱えたもので、単純に善悪を決め付けることが困難なものであると思います。その矛盾は日本を悪者にするだけでは決して解決するものではありません。韓国の人達が歴史を客観的に冷静に見つめ過去の矛盾を乗り越えて、外国への範となるような将来に向かけた大人の態度を示すこと以外に、過去を乗り越える方法はなのだろうと思われます。

韓国が「独立国家」となることについては昔から戦争の原因となってきました。日本国土防衛のためには「韓国独立確保」が必要だとの認識から日清戦争・日露戦争が戦われました。韓国(北朝鮮も)はその地理的条件から清朝中国とロシアとは友好関係を結んで、新興国家の日本に対してはずっと不信感を抱いてきたのだと思います。韓国の人々の地勢認識は中国・ロシアが強ければ強いほどそれを重視して日本を敵視するものであるようです。

しかし、今や核武装専制国家の北朝鮮があり、大国に変貌したものの民主主義国家と程遠い中国が存在感を増す一方です。これに対する自由主義・民主主義のチャンピオンのアメリカは韓国の後ろ盾であり、そのアメリカは東アジアのキーパートナーとして日本を認めるようになっているのです。韓国が日本の集団的自衛権に反対しても、現在の地政学的現実では西側同盟国は日本を支持することとなっています。

100余前、韓国が中国と接近して日清戦争が、韓国がロシアと接近して日露戦争が勃発しました。その頃の日本は様々な理由を抱えていましたが、詰まるところ、他国への傲慢さとか怨念だとか怒りの感情だとか非常に未熟なな国民感情を抑えることができなかったのだと思います。そうした部分は100年経ってもあまり変わっていないような気がして心配です。




Ken [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加