KENの日記
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2007年11月11日(日) ワレリー・ゲルギエフとキーロフオーケストラ

所沢の「MUSE」でゲルギエフとキーロフオーケストラの演奏会を聴いてきました。生憎小雨がぱらつき寒い一日でしたが、素晴らしいコンサートが聞けてとても幸せな気分です。曲目はストラビンスキー「春の祭典」とチャイコフスキーの交響曲第五番。鳴り止まない拍手に応えて、アンコールとして「くるみ割り人形」から、花のワルツとトレバックが演奏されました。

本当に稀な素晴らしい演奏会だったのですが、会場のMUSE大ホールの後ろの方はかたまって空席がありました。当日売りはS席とA席しか残りがないといっていたので、どこかの企業でも買い占めていたのでしょうか。本当に勿体ないと思いました。

演奏会が素晴らしいものになりそうな予感は始まりからありました。キーロフオケが舞台の袖から出てくるときに非常に和やかにリラックスして楽しそうに出てきたからです。特にコンサートマスタとビオラトップは何やら話していました。ゲルギエフが舞台の右袖から出てきたので少しびっくりしました。今日の私達の席はS席で舞台の左側のバルコニー。ファーストバイオリンの後ろの人の音がギンギン聞こえる席です。ゲルギエフの「息」の音もしばしば聞き取ることが出来ました。

春の祭典は非常に丁寧な演奏でした。非常に荒々しい曲ですがゲルギエフは丁寧に上品に仕上げたと思います。もちろん金管・打楽器の音量、弦楽器の鋭いボーイングは鋭角的なのですが全体の印象は上品なのです。「春祭」ってこんなに短かったのかしらと思う演奏でした。二部に入ってから身体を乗り出して聞いていたので後で横の妻から「見えなかった」と大分文句を言われました。ゲルギエフの踊るような指揮に引き込まれていたのでした。

ゲルギエフは指揮台を使いませんでした。指揮台がないので随分動き回っていました。道があれば木管の前まで行きそうな雰囲気でした。「春祭」では譜面を用意して比較的長い「指揮棒」を使っていました。それでも左手は何時も細かい動きで支持を与えます。そして大きな「息の音」。冒頭のファゴットと一緒に変な音がすると思ったら「息」でした。

チャイコフスキーは何という自由な演奏でしょう。これまでのチャイコフスキーの印象から大きく踏み出しました。1990年のソビエト崩壊以降、ロシア芸術のエースとして世界に飛び出し、そして今や「世界一」忙しく活発に活動する「ゲルギエフ」の自信作と言っていいでしょう。ゲルギエフの指揮に絶妙に反応する「キーロフ」も凄いです。弦楽器の合奏能力は世界トップクラス。管楽器打楽器も勿論凄い。ファーストバイオリンの最後尾の女性演奏者がものすごい音で弾いていました。華奢な腕なのですが「弓」を長く使って、平気な顔をして凄い速さで腕を動かします。体力が違うのかなと思いました。

演奏終了後は長い拍手が続きました。ゲルギエフも満足そうでした。楽屋裏でファンのために疲れているはずなのにサインに応じてくれました。私達も並んでサインを頂いてきました。下記がそれです。




サインに応ずるマエストロ。疲れが見えます。ありがとうございました。



2007年11月04日(日) St.マグダレーナーのワイン



やまいち酒店で購入した「St. Magdarenaer Huck Am Bach」です。1000円代のワインではお得なワインでした。

醸造元のホームページ

イタリア北部チロル地方のワイナリーです。イタリアの品種のスキアーヴァ 90%とラグレイン種10%で作られています。フルーティで美味しいワインでした。



2007年11月03日(土) スリランカ政府の報復空爆

先週のスリランカ反政組織LTTEによるアヌラダプーラ空軍基地攻撃(政府側14人死亡、8軍用機破壊)に対する政府郡の報復爆撃が2日(金曜日)に行われたようです。今回はLTTEの中枢部のキリノッチを直接攻撃した模様です。これまでは軍事基地や軍用設備への攻撃でしたが、LTTEの幹部に対して攻撃が行われました。LTTEの報告では政治面のトップである「タミールセルヴァン氏」を含む5人のリーダが死亡したとのことです。めったに姿を見せない「プラバーカラン氏」が姿を見せ弔意を示したとのこと。「タミールセルバン氏」に代わって「プラバーカラン氏」が再び政治・軍事を統括することになりそうです。

LTTE側は3日間の喪に服すと宣言しました。そしてその後に政府軍への報復攻撃が一気に激しくなることが予想できます。首都コロンボ近辺の警戒は既に最高度のものに変わっているそうです。来週からのスリランカ情勢は非常に心配です。



2007年10月27日(土) 目黒区合唱祭

妻が参加している目黒区の合唱団「いずみコーラス」が「目黒区合唱祭」に出演したので聞きに行って来ました。会場は東急都立大学前の「目黒パーシモンホール」。季節外れの台風の影響で激しい雨の降る中、パーシモンホールは駅から少し歩くのでびしょ濡れになりました。

目黒パーシモンホールは都立大学があった場所に建てれた公共施設です。私にとってはこのホールは初めてです。大昔の学生時代にまだ都立大学があるときに一回来たことがあります。東急都立大学駅の西側の柿木坂を少し上ったところでごちゃごちゃしていたことを思い出します。都立大学は京王線の南大沢に移転してしまいました。今は首都大学東京です。南大沢のキャンパスも知っています。

パーシモンホールはしっかりした良いホールです。遠くから出かけるような公演が行われるホールにはなっていないようですが、近所に音楽愛好家が沢山住んでいるのでしょうからそれなりに価値がありそうです。合唱祭はその「大ホール」で行われました。「いずみコーラス」の出番は前半なのでそれに間にあうように出かけ前半を聞いて帰ってきました。妻は最後のセレモニーまで参加して夜遅くなって帰ってきました。

参加した合唱団を一言でいうと、「団塊の世代」を中心にした元気の良い中高年の合唱団ということができるでしょう。事実「いずみコーラス」においては妻が最年少の団員です。ステージの上の演奏者は殆どが子育てを終え、孫の居る方たちも少なくない年齢ですが、歌が好きで上手・下手関係なく、それぞれに合唱を楽しんでいることが分かり聞いていて、非常に心地よいものでした。「いずみコーラス」は伝統があり、毎週水曜日にしっかり練習しているので「安心して」聞けるし、「歳」の割りに声も出ているので「合唱」としても立派だったと思います。地域のコーラスは、親睦が中心であったり、メンバーに音大での人が多く居れば「音楽をしっかり追求したり」と団の運営方針がばらばらなことが当たり前ですが、それはそれで面白いと思います。

合唱祭を聞いた帰りに久しぶりに渋谷の街にいってみました。渋谷の街も大変久しぶりです。池袋・新宿あたりまでは北から来ることがあるし、南から五反田、日比谷線で恵比寿にくることがありましたが、渋谷は埼京線乗り換えに使うだけで駅を出てみるのは本当に久しぶりでした。目的は「大盛堂書店」。

渋谷駅から少し歩くのですが専門書を揃えている大型書店です(でした)。しかし行ってみるとその書店がないのです。本屋が入っているビルはシャッターが降りていました。渋谷東急の案内の人に聞いたら「随分前に閉店しました」ということを教えてくれました。ネットの影響でしょうかね。池袋の「リブロ」「ジュンク堂」の大型書店が人を集めているのと全く逆の状況なのですね。仕方がないので池袋で降りてその「二つの書店」を見てきました。でも目指す本は結局ありませんでした。



2007年10月25日(木) スリランカ内戦でまた衝突

今週の月曜日22日、スリランカの反政府組織LTTEがアヌラダプーラの空軍基地を襲い、戦闘機を含む8機の飛行機を破壊した模様です。アヌラダプーラはスリランカ北部の古都ですが、LTTE支配地域とは目と鼻の先なので、政府軍は陸軍・空軍の基地を構えているのです。私がスリランカに住んでいた頃も、アヌラダプーラの町は非常に緊張した街でした。

ちょっと詳しいですが破壊された飛行機などは以下のとおりのようです。

two MI-24 helicopters,
three PT-6 aircraft,
one K-8 aircraft,
one MI-17 helicopter
one Bell-212 helicopter

この被害をリカヴァーするためにスリランカ政府は緊急に軍用機補充を計画しているようです。早速幾つかの国(企業?)からオファーがあったようです。そして政府に対して500億円の緊急融資(HSBCを幹事とするコンソーシアム)が組まれるようです。このようにして国の借金が増えて行き、インフレが進行していくのでしょうね。



2007年10月19日(金) 大亞堂書店

小石川の会社の近くに「大亞堂書店」という古本屋さんがあります。「蒟蒻閻魔」の隣のとなりです。両側をマンションに挟まれていて、建物は北側に少し傾いています。店舗の中は、手が届かないところに本があったり、本を何重にも積み重ねているので、下に何の本があるのか分からなくなっています。

昼休みに覗いてみたら「オペラ」の本が何冊かあったので購入してきました。オペラ全曲のピアノ伴奏譜で歌詞は原語と日本語が付されています。我が家には同じシリーズで「椿姫」だけがあります。4000円以上する本なのでそう易々とは買えないのです。大亞堂さんには「椿姫」のほかに「フィガロの結婚」と「こうもり」が共に1500円で売っていたので直ぐに買い求めました。あまり使う機会がなかったみたいで中身は殆ど新品でした。

大亞堂書店には看板猫の「鈴」がいます。まだそれほど歳をとっているわけではないようですが寝ていることが多いです。今日はデジカメをもっていって「鈴」を撮ってきました。人見知りをする猫のようで面倒くさそうに振り向きました。以下大亞堂書店の看板猫の「鈴」です。

 



2007年10月17日(水) 東京国際フォーラムでのコンサート

東京国際フォーラムで展示会があって見に行ったのですが、午後6時からロビーでコンサートがあるというので聞いてきました。

「After−Hours’Classocs」と銘打ったコンサートで東京国際フォーラムのB1のロビーに仮説のステージを設え、100程度の椅子を用意した簡易のコンサートです。今日で3回目だそうで、「たえなる弦楽の調べとともに」と題して以下の曲が演奏されました。

1.愛の挨拶  カノン弦楽四重奏団
2.涙の流れるままに メゾソプラノ:三津山和代、伴奏:上記クアルテット
3.ラルゴ(ヘンデル)演奏:同上
4.弦楽四重奏曲第4番第一楽章(ベートーベン) カノン弦楽四重奏団
5.「オルフェオとエウリディーチェ」(グルック)
  精霊の踊り(Sax:直井亮)
  エウリディーチェを失って メゾ:三津山和代
6.チェルダーシュ
7.恋とはどんなものかしら(モーツアルト)
8.アンコール:見上げてごらん

このコンサートは「東京都福利厚生事業団」が主催しているものです。昔の都庁跡の国際フォーラムを活用した東京都の活動です。演奏はかなり水準の高いものでした。弦楽四重奏団の腕前は大したものです。ファーストバイオリンの「小林将」さんの非常に柔らかな音色と安定したテクニックは聞いていて非常に心地良かったです。

メゾソプラノの三津山和代さんの歌は良く通る明るい声で非常に安定していました。歌そのものは良かったのですが、エルガー、ヘンデル、モーツアルトを時代区分で解説されたのは少し無理があったと思います。はっきり言って今日のプログラムはそのように考えて作られたものではないでしょう。この一連の音楽会は奥村多絵子さん(フルーティスト)が企画しているようですが、今日の表題の「たえなる弦楽の調べとともに」とか前回の「木のエネルギー」(木管五重奏団の出演らしい)とか、表題に少し無理があるように思えました。

いずれにしても東京都(外郭団体ですが)の豊かなこと。こういう演奏会を唯で開催できるのですね。東京都民と東京に働く者は非常に恵まれていると思います。都会から地方への財源移転の話が出てくるのも納得しました。



2007年10月15日(月) リパッティの本




非常に興味深い本を見つけて読みました。ルーマニアのピアニストで若くして亡くなった「ディヌ・リパッティ」に伝記です。著者は「畠山陸雄」さん。音楽・著作に関してアマチュアの方のようですが、素晴らしい作品であり、非常に意義深い仕事だと思います。本全体にリパッティに対する敬愛と愛情が溢れていてとても読み心地の良い本でした。

この本を書くきっかけとなったのは、以下のようなな偶然が重なったことのようです。念ずれば通ずるですか・・・。非常に羨ましい限りです。

○畠山さんはリパッティ最後のブザンソンリサイタルの演奏を始め、リパッティの演奏に惹かれていた。
○畠山さんはヨーロッパ遊学中にイギリスの本屋で「リパッティ」の伝記を見つけた。しかしそれはルーマニア語原本からの抄訳であった。
○その後、畠山さんは武蔵野市派遣職員としてルーマニアに滞在する機会を得て、リパッティに関する書物・リパッティの住んだ町、リパッティに関係する人々に会うことが出来た。

私はこの本を更に読み込んでいこうと思っていますが、まず注目したのが「リパッティ」と親友であった「ハスキル」に関する記述でした。ハスキルとリパッティの交友については全編通じて記載がありますが、特にハスキルとリパッティの手紙のやり取りが詳しく書かれていて非常に面白かったです。

二人の出会いはハスキル41歳、リパッティ19歳の時でした。二人の間に、少なくともハスキルには相手に対する愛情があったようです。但しハスキルの「愛情」が普通の男女の間の恋愛感情か、それとは別の天才同士のある種に惹かれあう感情なのか、はたまた母性愛なのか分かりません。またリパッティ亡き後年下のバイオリニストの「グルミョー」との関係も考え合わせてみる必要もありそうです。

この本の最後の章は1950年9月16日の「ブザンソンでの最後のリサイタル」にあてられています。このリサイタルの模様はモノラル録音で残っていますが本当に悲しくて崇高な演奏です。ショパンのワルツに関しては今後もこれ以上の演奏は不可能だと思います。畠山さんの記述を読みながら色々想像することができました。

最近1957年のザルツブルグ音楽祭の録音で、ハスキルとアンダの演奏しているモーツアルトの2台のピアノのための協奏曲(変ホ長調)を聴きました。この曲はハスキルとリパッティが仲良く弾いた曲であったそうです。アンダも悪くはないですが、もしリパッティとハスキルの演奏が残っていたらどんなに素晴らしいだろうかと想像しています。



2007年10月12日(金) 結婚記念日

昨日は結婚記念日と妻の誕生日でした。今日は金曜日なので仕事を早く切り上げて池袋と妻と待ち合わせて晩御飯を食べました。金曜日に妻は新橋に行っています。昔の職場は日比谷だったので合流するには便利だったのですが、今の私の職場は後楽園なので、便利な待ち合わせ場所は「池袋」になります。しかし今日は仕事で「ミッドタウン」に行っていたので「大江戸線」で新宿に出てJRで池袋に行きました。

待ち合わせ場所はメトロポリタン6階の「HMV」。JRで行くと池袋の一番南の出口から直接メトロポリタンビルに入れるのでとても便利なのです。メトロポリタンビルのレストラン街のステーキハウスで晩御飯を食べることにしました。行った店「レストランモア」というステーキハウス。この店のシャンパンとハウスワインは安い割りにとても美味しかったです。久しぶりに妻とゆったり夕食を食べることが出来ました。池袋からだと埼京線一本で帰ることが出来るの安心して夕食を食べることが出来ました。

「レストランモア」はインターネットで割引券をダウンロードしていくと「2500円引き」になるそうです。



2007年10月07日(日) Panarroz Red Wine




モナストレル(ムールヴェ−ドル)、グルナッシュ、シラーのブレンドワインです。それなりにバランスの良い、コストパフォーマンスの良いワインでした。スペインのJumilla地方の葡萄酒を買い付けて、Bodegas Olivares社でボトルに入れているようです。

関連サイト:製造元

全米の販売網を有するワイン事業者の「Hand Picked Selections」のブランドだそうです。




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