KENの日記
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2003年11月28日(金) 再度インドのビザ取得

8月に取得していたインド入国ビザが既に期限が切れているので再度取って来ました。コロンボのゴールロードあるインディアンハイコミッショナー事務所です。


ビジネスビザなら招聘状を取得すれば旅行会社が取ってくれるのですが、観光ビザは自分で取らなければまりません。半日休暇をいただき、前回同様に自分で来ました。これは我慢の記録です。


今回は全くスリランカの人と同じルールで取って来ました。前回は警備員に聞いたところ外国人は並ばなくてもいいと言うので「ズル」をして列の先頭に割り込んだのでした。今回は午前8時行って長い行列の後ろに並んで、9時半の開始を待ちました。1時間30分以上も交通量の多いゴールロードに沿った歩道に並んでいるのは非常に苦痛でした。でも周りの人は皆我慢していました。


事務所の玄関では、空港並みに持ち物検査が行われます。携帯電話やその他の持ち物(財布以外)はすべて取り上げられて玄関で保管されます。その後金属検知機をくぐって内部に入ります。ビザ発給の部屋には3つくらいの窓口があって、そこで最初に支払いを済ませます。


持参するのは、申請書、パスポートの写し、スリランカ滞在ビザ、写真二枚です。今回3ヶ月の複数ビザをとったので750ルピーかかりました。


この窓口で結構運命が分かれます。それは自分より前に並んでいる人が、どれくらいの量のビザを申請するのかということです。つまり、ひとりで家族全員の何人分ものビザ申請するのか、自分ひとり分なのかで大きく時間が違うのです。また係員がてきぱきと捌いているのも問題になります。私の直前のスリランカ人が家族5人分申請したので大分時間がかかりました。


料金の支払いを済ませて、領収書を持って別の部屋にいき申請手続きを済ませます。ここでもいくつかの窓口が開いていて、待つことになります。ここでは領収書の振られた番号を電光掲示板に表示するので、列に並んで待つ必要はありません。ここでは椅子に座って順番待ち。この申請が終了すると午後4時30分以降の同じ場所で交付されることになります。


この申請は11時30分に終わりました。全部で3時間30分。こんなものかなと思いました。私は退屈したけれど、スリランカの人達は気持ちはすでにインドに行っていて、「旅」に期待を膨らませている感じです。


仕事を中断して、午後5時にできたビザを取って来ました。当たり前なのですが、間違いなくできていたので感動してしまいました。さてこれをどう使うかこれから思案します。



2003年11月27日(木) いつ始まる和平交渉?

和平交渉が一向に開始されません。これまでの経緯を少し振り返って見ます。

11月1日
LTTE(反政府組織)の暫定統治案が公表されて、各方面がこの案をベースの和平交渉が開催されるだろうとの楽観的な見方を表明。政府も基本的に前向きで、いよいよ本格的な和平交渉がはじまるという期待感が広まった。

11月4日
首相がアメリカでブッシュ大統領と会談しているさなか、クマラトゥンガ大統領が陸軍、内務、マスコミの三大臣を解任するとともに、国会を中断して政府の和平に向けた動きを牽制。

11月19日
国会が再開され2004年の予算が提案される。この間、大統領と首相とは何度か会談をもったものの、事態打開に向けた動きはなし。大統領は、大統領の指導の基に国民連合政権樹立を提案。これに対して政府は冷ややかな対応。

今日の新聞記事でLTTE指導者「プラバカラン」は「もし和平に向けた動きが頓挫することがあるとすれば、それはスリランカ政府内の内輪揉めのせいだ」と批判。残念ながらその通り。

和平交渉の進まない停戦状態は、お互いに戦争の準備をする期間に等しいのです。ちょうどNHK宮本武蔵で「大阪の冬・夏の陣」が進行中ですが、スリランカの状況はまったく同じ状況。LTTEは少年兵の徴兵をどんどん進めているようだし、政府軍がタミール人の「心の故郷」ともいうべきジャフナの占領体制を強化するために兵隊の増強を行いました。いったいこの国はどうなるのかしら。



2003年11月25日(火) ラマダン月終了

スリランカのイスラム関係者は、11月24日の夜に新月が観測されたと発表しました。つまり、10月27日に始まった「ラマダン」月が終了したのです。そして今日は「ラマダン終了」を祝う「Eid Ul Fiti」の日なのです。イスラム教徒の方は今日休みを取って一日中お祝いをしているみたい。

実は朝から外が煩いのでなんだろうと思っていたのです。多分コーランを唱える歌を大きなスピーカーで流しているのです。30階にある部屋で煩いのですからすごい音量なのです。一ヶ月の「断食」の月が終わったのですから良しとしましょう。それに一年に一度だけだし。スリランカ仏教のポヤデー(満月)は毎月あって、その度に大音量のお経を聞かされますから。

(追記)
夜10時ごろ家に帰るためにコロンボの町を通り抜けたのですが、海に面したゴールフェイス緑地(コロンボで有名な海浜公園)は凄い人出でした。宿舎近くの道にも多くの人が散歩していました。宿舎付近にはモスクが二つあり、イスラム教徒の方が多く住んでいるのです。一箇月の断食は結構きつかったみたいです。



2003年11月23日(日) クリスマスコンサートで演奏する曲目

今日のリハーサルで初めて分かったのですが、SOSクリスマスコンサートは二回やりようです。12月12日・13日。13日はファミリーコンサートと銘うっています。一部はダブルもののこの2日間で違う曲をやるみたいです。すこし欲張りです。従って練習している曲がやたら多い。譜面が配られたのは以下のとおり。

1.ロッシーニ作曲「歌劇ウイリアムテル」序曲

2.ベートーベン作曲「合唱幻想曲」(ピアノ+合唱)

3.モーツアルト作曲「Exsultate, Jubilate」終曲のみ。(ソプラノ)

4.ヘンデル作曲「メサイア」より最初の3曲。(テノール独唱)

5.グノー作曲「Jewl Song」より14番アリア

6.メル・トーメ作曲「クリスマスソング(暖炉で栗を焼きながら?)」

7.クリスマスララバイ

8.アドルフェ・アダム作曲「ホーリナイト」

9.カタラーニ作曲「オペラ・ワリーから、さよならふるさとの家よ」

10.ドボルザーク作曲「オペラ・ルサルカから、月に寄せる歌」

11.クリスマス曲集(アーサーハリス編曲)(有名な7曲のメドレー)

12.オルフ作曲「カルミナブラーナ」から。

チェロでいうと「クリスマス曲集」が難しいのです。でも金管楽器の大音響に隠れてしまいそうなので少し安心。練習していて面白いのは、ヘンデル、ロッシーニ、モーツアルトです。



2003年11月22日(土) 出来事

色々なことがあるので簡単に記録しておきます。まず、ラグビーワールドカップの決勝戦をテレビで見ました。決勝はオーストラリア対イングランド。同点延長の大接戦の末イングランドが優勝しました。決勝までに面白い試合を全部ではないですが見ました。イングランド対フランス。オーストラリア対ニュージーランド等。今回の会場はシドニーなのでオーストラリアは相当期待されていました。


丁度木曜日にオーストラリアからのお客様とお会いしたとき、必ず優勝するといっていました。彼らにはちょっと残念でした。試合はイングランドの執念が勝った感じです。絶えず攻め続けていました。それにしても一流の試合は反則が少ないので面白いです。日本のラグビーの試合は、反則だらけで試合が中断して面白くありませんでした。(昔は)


トルコのイスタンブール、そしてイラクでテロが続発しています。アルカイーッダそしてフセイン残存勢力がここに来て非常に過激な行動に出ています。アメリカのイラク戦争の犠牲者は増える一方です。私はテロを肯定するき気はありませんが「テロを根絶する」というより「テロの原因を取り除く」という努力が必要なのだろうと思います。アメリカの「テロを根絶する」行為がテロリストを本当に減少させているのか疑問だからです。


今日の日本は大分寒かったようですが、スリランカのコロンボはそろそろ「乾季」に入るころです。今日会社の警備担当の人たちの懇親会がコロンボ南部のカルタラというところの海浜ホテルで開催され、招待されたので行ってきました。海浜ホテルは砂浜の沿って作られており、海でもプールでも泳げるようになっています。多くの観光客がデッキチェアに横になって日光浴を楽しんでいました。もちろんカンカン照りで泳ぎには絶好の天候でした。



2003年11月19日(水) 合唱幻想曲

今日のSOSのリハーサルは、クリスマスコンサートに向けて「ウイリアムテル序曲」とベートーベン合唱幻想曲でした。


ウイリアムテル序曲は短いですが大変難しい曲です。昔フジテレビの「俺たちひょうきん族」のオープニングテーマで毎週流されていて、1stバイオリンの見事な演奏に関心したものでした。さいたまの家にあるCDはカラヤン・ベルリンフィルのものですが、すばらしさは「ひょうきん族」の方が上でした。


今日コンサートマスターの「アーナンダ」さんが引っ張っていたので「さま」になってきました。課題は「木管」。おいしいソロがたくさんあるのに、今一つ安定感がありません。最初の5人のチェロソロはまだ本格的にさわっていません。今回の指揮者のアジットさん(クラリネット担当)は、師匠デュッシーに任せているみたいです。


後半で弦楽器で合奏する「騎馬隊のテーマ」(だろうと思います)はとてもかっこいいところです。バイオリンの人達は鳴り易い弦なのでとても気持ちよさそうです。しかし今日急にボーイングが変更されて対応できませんでした。


後半は合奏幻想曲。途中からピアノを入れて練習しました。これに合唱が加わるのですが、せまいレディスカレッジの舞台に全員乗るのかしら。アジットさんに大丈夫か聞いたのですが「わからない」と言っていました。中途半端な規模の合唱ではバランスがとれないでしょうから。


この曲は交響曲第9の下敷きになった曲です。曲の構成とか和音とか楽器の組み合わせは結構第9ににています。ピアノが難しい部分を引き受けているので、オーケストラは楽なのです。ベートーベンはひょっとして「あまりうまくないオーケストラ」用にピアノ伴奏付の迫力ある曲をプレゼントしたのかもしれません。合唱が入ってどうなるのか楽しみです。


ピアノは前回コンサートとコンミスを勤めたラーマヤさんです。彼女のピアノは客席で何回も聞いています。安定したテクニックと綺麗な音をもつスリランカを代表するピアニストのひとりです。今日ステージの上のごく近いところで聞きましたが、近くで聞いてもいい音がしています。合唱幻想曲のチェロパートはそれほど大変ではないので、本番はしっかりピアノを聞こうと思っています。



2003年11月18日(火) IBM機のOS入れ直し

職場のIBM機(シンクパッドT21)がずっと調子が悪かったので、思い切ってOS(Win98)のリカバーをしました。


これまでモデムが消えたり、会社のLANが繋がらなくなったりして、何度も会社のLAN担当の人に相談していました。その度にこちらの人には日本語表記が分からないので最終的な原因究明には至らず、結局だまし・だまし使ってきたのでした。


コロンボのIBMの人はとても親切に教えてくれましたが、結局OSを入れ直すところまでは行きませんでした。今回はパソコンに大量の「蟻」が進入したので物理的に危ないと思い「殺虫処理」(といって蟻退治ですが)をし、さらに月曜日にLANが通じなくなってしまったので、遂に決心したものです。


月曜日の夜パソコンを家に持ち帰り、外せる蓋は外して「蟻」の残した「ごみ」をできるだけきれいにしました。そしてファイルの整理もしました。そして、今日18日の同僚(日本人)から外付けハードディスクを借りて、ファイルを退避させ、OSを入れ直しました。OS入れ直しは非常に順調でした。直ぐにLANにつながり、モデムとLANアダプターソフトに問題があったみたいです。ソフトウエアは非常に安定してます。


今回、時間を食ってしまったのは保管して置いた「メール文書」の新システムへのリロードです。友人のハードディスクは長時間借りていては申し訳ないと、一旦旦CDRAMに落としてから、パソコンにリロードしようとしたのですが、これがうまくいかない。フォルダの中の文書をよく見てみると、読み取り専用になっていました。これで3時間くらいロスしました。その他は至って順調。非常に気分がいいです。



2003年11月16日(日) SOSクリスマスコンサートリハーサル

今日はSOSのクリスマスコンサートのリハーサルがありました。今回は短い曲を並べたプログラムなので、正直言ってあまり出席率がよくありません。今日はチェロは二人だけでした。こういう練習はきついです。(管楽器ならもうすこし自信があるのですが)


ところで、セカンドヴァイオリントップに、前回サンサーンスのピアノコンチェルトを弾いたメナーカさんが座っていました。初見の曲をバリバリ弾いていました。すごいです。今回クリスマスコンサートなので歌曲が多いのですが、グノーの「Jewl Song」の練習になったとたん彼女はバイオリンを置いてステージの前の方に出てきました。


そしてオーケストラの練習のために歌ってくれたのです。彼女が歌を歌うことになっているのかどうか知りませんが。ソプラノの声がとても素晴らしいものです。それもレチタティーボも含めて暗譜で歌ってしまいました。


スリランカの音楽家の人たちは非常に器用で、ピアノ・声楽・弦楽器をかなりの程度で演奏してしまいます。前回のチャイコフスキーの交響曲五番の第一バイオリン主席はピアニストのラーマヤさんだったのです。


でもこれって才能が一部の人に集中しすぎなのかなと考えました。でも本当は「お金」が一部の人たちに集中しているというのが本当なのでしょう。この状態が少しずつ変わっていく必要があると思いました。



2003年11月15日(土) 去年と同じような日記

確か去年も今頃おなじようなことを書いた記憶があるのですが、この季節、日本のクラッシック音楽事情はすごいことになっています。


まず、キーロフ歌劇場+ゲルギエフのオペラ。チャイコフスキーの「エウゲニ・オネーギン」。プロコフィエフのの「戦争と平和」。これだけの大作を聞けるのは本当に珍しいでしょう。男性・女性の歌手についても現在世界最高といえるのではないかしら。


そしてウィーンフィル+ティーレマン。サバリッシュが急病で来れなかったそうです。毎年のように来ているウィーンフィルですがやはり本場の実力は凄いです。最近のゲルギエフとの一連の録音は非常に燃えた音楽になっています。サバリッシュが来れずにティーレマンが全部振るそうですが「ゲルギエフ」が急遽代役なんてことにはならなかった。


来年のウイーンフィル日本公演は「ゲルギエフ」で思いっきりロシア音楽みたいです。チャイコフスキー、ムソルグスキーをやるみたいです。これはぜひ日本で聞きたい組み合わせです。それとピアニストのウゴルスキが来日中のようです。彼の「展覧会の絵」のビデオはこちらで何回も見ました。凄い音なのです。


自分で演奏するのも感動しますが、やはりとんでもない天才の名人芸を聞くこととは雲泥の差があります。「凄い演奏会禁断症状」がでています。でも明日もクリスマスコンサートの練習。



2003年11月12日(水) 首相と大統領会談

昨日、大統領の「反乱」以来始めての「首相−大統領」の会談が行われました。でも事態収束への明確な合意は得られなかったみたいです。


首相側からすると、国会を早期に開会すること、大統領が罷免した3人の大臣を復権させること、和平交渉を首相主導ですすめること、等が条件です。


大統領をこれらの条件を受け入れることができないでいます。というのも、国会を解散し、選挙に打って出て勝利を収めるには、選挙を取り締まる警察を管轄する内務大臣、情報を統括するマスコミを管理するマスコミ大臣のポストは不可欠だかです。選挙が公正に行われるなんて誰も信じていません。もちろん大統領が一番わかっているのです。


一方、これは「うわさ」ですが、大統領側が反対勢力の国会議員を「金」で獲得しようとした企みは失敗しているみたいです。これから数日間、表面上は「大統領−首相」の妥協を探る会合が続く一方、水面下では、選挙対策として「金」による多数派工作が激しくなるのでしょう。




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