(後日書いています)
10月9日(満月で休日)から12日までジャフナに来ています。金曜日は休暇をもらいました。感想は別途記事にする(つもりな)ので、簡単に事実関係のみ記載しておきます。
今回の旅の同行者:ジャフナ出身の法律家のDrシーバラートナムさん(60歳後半)。ドクターの秘書のバンコク出身のスーパさん。ご両人の友達の日本人IMAIさん。それと私。
Drシーバラトナムは国際赤十字(本部ジュネーブ)で働いていた際に、スリランカ・ジャフナ赤十字の活動に大きな貢献をされたので、ジャフナ赤十字のゲストハウスを利用できるのです。実はそのゲストハウス設立にも相当大きな私財を投入したみたいです。
赤十字ゲストハウスにも十分な数の部屋はあるのですが、メンテナンスが良くないので、私とIMAIさんはジャフナ赤十字の隣の別なゲストハウスに厄介になりました。設備は全く同じ感じです。
9日は朝4時30分コロンボを出発。
車はDrが手配してれくました。当初は私のセダンで私とIMAIさんで順番に運転して行こうということでしたが、タミール語を解する運転手をお願いして、大きな「バン」で行くほうが快適ということなので急遽変更。(ほんとうにそうでした)
旅程:コロンボから中部の交通の要衝クルネガラへ。クルネガラからA10道路を通ってアヌラダプラへ(ダンブッラを抜けるA9道路より早いです)。
ヴァウニヤで検問用の車検証のコピーなどを準備。ここで給油。
オマンタイの政府検問所・LTTEの検問所を通過してLTTE支配地域を北上。エレファントパス(スリランカ本土とジャフナ半島を結ぶ細い街道)を通ってジャフナ半島のポーレイのLTTE検問所・政府検問所を通過して、政府管轄のジャフナ地域入り。A9ロード(ジャフナではキャンディロードと言っています)に沿ったジャフナ赤十字に到着は午後4時過ぎ。12時間の行程でした。
政府の検問所の検問作業は相変わらず厳しいです。「厳しい」という言葉に代えて「国民に対するハラスメント」にすればさらに適切です。人は車から降ろされ、手荷物の検査を受けます。車はエンジンの製造番号を調べられます。貨物自動車は積荷をすべて降ろすことが義務付けられ、検査終了後にまた積み込み作業が必要になります。「LTTE」に武器持込をチェックしているのです。
LTTE支配地域への立ち入りに際しての書類(外国人用)は、パスポート・ビザ(写しで可)、申請書を準備しなくてはなりません。これに対して「LTTE」検問所は簡単な手続きで済みました。雰囲気はとても友好的です。
政府側はLTTE地域へおの旅行者を「武器持ち込み者」ではないかという猜疑心でチェックします。これに対して「LTTE側」はそんな心配は一切していません。
途中、ヴァウニヤで朝食。LTTE地域のキリノッチで昼食を取りました。前回2002年9月にキリノッチを通った時には、何もなかったのに、きれいなレストランが二軒もできていました。A9道路も「LTTE」支配地域に関する限り大幅な進歩がありました。
途中の交通安全祈願所(ヒンズー教)で、看護婦さんとしてキリノッチで働いているというKITAGAWAさんという方にお会いしました。看護所に電話がないと困っているようでした。
前回ジャフナに行ったとき(社用)は、コロンボで色々「LTTE」の悪口を聞かされていったのでした。コロンボに本拠を置く会社として「政府側の立場」で行ったといっても過言ではありません。
今回の旅は純粋にプライベートで、同行者のDrシーバラトナムさんは「タミール人」であり、彼の故郷を訪問するという名目なので、政府とは一線を画す立場で旅といえます。
両方の立場から「LTTE」支配地域の状況を観察できて、ジャフナに住む人たちと交流できて非常に感慨深い「旅」となりました。
SOS(シンフォニーオーケストラスリランカ)は日曜日午前中の他に、水曜日の6時半から9時まで練習があります。今日はその練習日でした。
今回の指揮者のアーナンダさんは、指揮者であり、コンサートマスターでもあるので、バイオリンを持ち出して指導していました。ボーイングの指示や、表現の細かいところは実際にバイオリンを弾いてくれます。これが素晴らしい音で、簡単そうに弾くので、つい自分達でもできるかなと錯覚してしまいます。実際に音のイメージやボーイングのイメージをつかむと少しは進歩するのですが、技術の差は簡単に埋められるわけがありません。
でもこの調子で指導してもらえて、各人も頑張って練習すれば、いい線を行くと思います。本格的なチャイコフスキーを聞くことができると思います。
残念なのはホールが「おんぼろ」で小さいこと。折角頑張るのだから、いいホールで大勢の人に聞いてもらいたいです。演奏会場はいつものレディスカレッジの講堂。空調無し、背もたれが垂直の「木の座席」です。
先月日本に注文していた「日本食」がようやく到着しました。すごく丁寧に梱包してあって恐縮してしまいます。もう少し雑でも大丈夫なのに。キチンと登録がなされているのか、開けられた形跡は全くありません。引越の荷物は全部キチンと開けられていました。
ところで今回は「柴漬け・きゅうりの九チャン・はならっきょ」だとかという、そのまま食べられる食材を多く買いました。もちろんレトルトカレー(ボンカレー)とか「フリカケ」などもいっしょに。本格手な日本食を「作る」というのではなく手軽に日本の味を味わえるものに特化した感じです。
食生活がすこし「マンネリ化」しているなと反省しいます。
今日からSOS(シンフォニーオーケストラスリランカ)の練習が始まりました。11月1日のコンサートに向けた練習です。メインはチャイコフスキーの交響曲第五番。サブとしてサンサーンスのピアノ協奏曲、ホルスト「惑星」から「火星」だそうです。「火星大接近」を記念したようです。
さて、今回はコンサートマスターの「アーナンダさん」が指揮します。師匠のペレーラ女史によるとアーナンダさんは指揮も一流とのこと。しかしアーナンダさんが抜けた1stバイオリンは少し心配です。ピアノ奏者で有名な「ラーマヤ」さんがコンサートミストレスを勤めるみたいです。トップサイドはアーナンダさんお弟子の「ツシャンニさん」みたいです。
前々回のブラームスのピアノ協奏曲のときの指揮は主席クラリネット奏者のアジットさんで、管楽器に対して細かい注文を出していました。「アーナンダ」さんは初日からボーイングの指示を細かく出していました。場面・場面の細かいニュアンスを表現するために、それぞれ違った弾き方を要求しています。
今日は弦と管で別々に練習したのですが、ざっと見て外国人が目立ちました。ビオラに白人の女性が入っていて、ガンガン弾いていました。今日は五番の終楽章の練習でした。2ndバイオリンに東洋人(日本人ではないみたい)。チラッと見たトロンボーンに東洋人(日本人かも)。前々回、下手な私が出演して結構話題になったので、コロンボ在住の外国人が自信もってどんどん参加したのかしら。
それより、自分の役割を最低果たすことが先決。前回の演奏会は聞いて楽しんだのですが、今回は弾いて楽しみたいと考えています。チャイコフスキー五番は「#」系で響きが良いし、管楽器ばかりでなく弦楽器も活躍する曲です。頑張って練習しなくては。
同僚のMさん夫妻から日本から送られた豆腐を頂いていたのです。これをどのようにしていただくか、悩んだ挙句「マーボー豆腐」にしました。
とにかくコロンボでは「豆腐」は手に入ります。地元のスーパーでも韓国食材店でも豆腐は売っています。でも美味しくない。硬いし、パサパサしているし、少し酸っぱい味がするのです。とても「やっこ」では食べることができません。マーボー豆腐にしても旨くないのです。
マーボー豆腐といってもインスタントです。昔から使っている「まるみやマーボ豆腐の素(中辛)」。しかし豆腐次第で大違い。今回日本直送の「絹ごし」豆腐ですが、こちらの豆腐で作るものとは全く別な料理になりました。久しぶりに日本の味(中国の味)に堪能しました。
今週は晩御飯を外で食べる機会が多かったです。
火曜日:SAPサミットinコロンボ。興味のテーマだったので、前夜祭のディナーパーティから参加を予定していたのでした。ところが会社の打ち合わせが長引いて夜8時過ぎになってしまったので急遽中止。会議で疲れたことも原因です。
水曜日:子会社のモビテル社の新ロゴ発表会。ホテルの大広間を借り切ってのお披露目でした。でもパーティ開始が45分も遅れたので疲れました。(これくらいの遅れはスリランカでは当たり前ですが)料理はブッフェ形式のスリランカ料理。予算を絞ったのか品数は少なめです。しかし親会社の財務担当としては、これは大歓迎。このパーティは途中で退散しました。(3時間)
木曜日:日本の親会社から来客。当初はせっかくスリランカに来られたので、スリランカのシーフードレストラン「ビーチワディア」に行くことにしていたのですが、急遽宿舎の上司の部屋で夕食をたべることになりました。メイドさんは料理が大変上手で美味しく頂きました。私は日本食は大歓迎なのですが、日本から来られたお客さんはどうなのか・・・。(2時間)
金曜日:インドの通信会社の幹部がコロンボに来られて我社と連携の調印式をしました。せっかくのチャンスなのでディナーをと言うことで、コロンボのインド資本のホテル「タージ」で夕食をしました。インドの客を迎えてインド料理というのもどうかと思うのですが、菜食主義の人が居たり、特定の食材を食べなかったりするので地元のインド料理店が便利なんだそうです。私のテーブル(7人がけ)でも三人の菜食主義の人が居ました。オードブルからかして違うのです。そういえば、日本に何人かのスリランカ人といったとき、ラーメン屋に行ったのですが「豚肉ノー」で全く食べなかった人が居ました。食文化の違いは結構重要な問題なのです。(2時間30分)
実は金曜日は別の夕食会(航空会社)に誘われていたのですが、断ってこちらに来たのでした。
外食の問題点:話しながら(だらだら)食べるので食べ過ぎること。時間がかかってもったいない場合があること。宿舎の普通の食事は20分あれば済んでしまうのです。
今コロンボでは二つの「おしん」をテレビで見ることができます。
一つはNHK国際放送で日曜日を除くよる9時15分からの日本語放送。これは映像がとてもきれいです。
もう一つはスリランカの放送局が流す「シンハラ語版のおしん」です。朝6時45分から毎日やっています。こちらは映像がとても古いのですが、シンハラ語の吹き替えが上手でとても自然な形に仕上がっています。
今日「シンハラ語」バージョンを少し見ていたら「雪の銀山温泉」の風景をみることができました。
銀山温泉は山形県の宮城県境に近い山の中にあります。小さな温泉街なのですが、車が入れないような細い道の両側に温泉宿が集中していて、とても風情のある温泉です。県境を越えて宮城県側には、鬼首温泉とか鳴子温泉があるのです。
山形県は温泉が豊富で確かすべての市町村に温泉があるのです。山形蔵王へスキーに行った帰りに天道によって天道温泉で温まったりしました。銀山温泉は仕事の関係で泊まったことがあるのです。
当時泊まった「能登屋」さんという旅館が、今回「おしん」の中で「銀山館」という名前で出ていました。たしか「能登屋」さんのロビーにロケ模様の写真が飾られてたことを覚えています。
投下資金回収ということで色々考えたことがあるので書いていきます。
まずインターネットの「ADSL」等の定額制サービスについて。インターネットが普及する前、つまり音声伝送だけの時代の通信回線の平均的な一日の使用時間は一時間もないものでした。一方、設備は24時間利用可能ですので絶えず減価償却費が発生していると考えられます。つまり、1時間の利用で24時間分の減価償却費相当を回収するのですから、料金は相当高く設定しなくてはなりませんでした。
しかし、インターネットの普及でこの状況は激変しました。インターネットの場合、人間は寝ていてもコンピュータが受信してくれます。こちらは寝ていても地球の裏側では活動しているので、人間に代わってコンピュータは仕事ができます。従って極論すると通信回線は実際24時間利用されるのです。
現実的に利用可能な時間が増えるので、1時間当たりの単価は非常に小さいものにすることが出来ます。通信会社は新しい通信回線部分の投資を抑えれば、競争で料金が下がっていっても何とかやっていけるのです。後はいかに付加価値をつけるかです。
これは技術を旨く活用できた話。
次は悲惨な話。
医療設備・医療検査の設備は非常に高価です。昔そういう設備の予算管理の仕事をしていたので勉強しました。CT、MRIなどの検査機器は一台数億円します。結石を開腹せずに破壊する衝撃波をあてる機械も相当高価だったことを覚えています。スリランカにおいてもそうした高度な医療を可能にする機械が導入されています。しかし前の話同様に、この機械の投下資金をいかに回収するのかという問題が生じます。
こうした機械は実際製造コストが高いので、発展途上国でも先進国でもほとんど同じ価格のはずです。そうするとその利用料金は先進国並に相当高く設定しなくてはなりません。日本でも高度医療は高価です。そうすると発展途上国でどんな人が利用できるのか。貧乏な人はそういう医療を受けることはできないのです。そうした高額医療を少しでも受けやすくする医療保険制度はほとんど導入されていません。
せめて、大量生産できる薬品類については、先進国と発展途上国との間で価格差をつけて、発展途上国で多くの人が利用できるような仕組みが欲しいです。
いつものコルピティマーケットで買物をしたついでに珍しい食材を買いました。「マサラ」「トムヤンクンの素」「タンドーリチキンの素」。
「マサラ」はインド産です。いろいろな香辛料を混ぜ合わせた物です。使い道は沢山あるのでしょうが、まずは「マサラティー」を作りました。紅茶にミルクとマサラと砂糖を混ぜ合わせて作るのです。今日買ったマサラは辛い成分が強くて、お茶が辛くなってしまいます。でも結構美味しいマサラティーができました。
お茶に入れるマサラは香辛料の組み合わせ・量が少し違うのかもしれません。スーパーには色々な香辛料の粉末が売っています。それぞれの香辛料の特徴を理解して、上手に調合できれば美味しいマサラができるのでしょう。本格インドカリーを作るときは、香辛料の調合をすべて妻がやっていたため、香辛料の知識が乏しいのです。残念。
「トムヤンクンの素」はバンコク製の本格派。10倍に薄めて使う方式です。10倍でもとても辛いです。これに生姜で味付けし、海老・烏賊などを入れて即席トムヤンクンを作りました。これはいけます。
タンドーリチキンの素(海老、牛肉等も可)は、チキンに塗りこんでから1時間ぐらい寝かして、レンジで調理すると、即席の「タンドーリチキン」が出来上がるのです。タンドーリで焼くともっと美味いのかもしれませんが、レンジで不十分なラップをかけて調理すると、水分が適当に抜けていい具合に調理できます。これも大変美味しいです。タンドーリチキンの甘さを出す工夫ができれば最高なのです。もう少し研究しようと思います。
チェロの先生がシンガポール出張だったので、レッスンは一回休み。二週間ぶりのレッスンを受けました。実は依然として「壁」に直面中。「スタカートが綺麗に発音できない」「連続した・安定したビブラートができない」というもの。これらを集中的に練習して来たのですが、進歩の糸口さえ見えない状態。
今日はしっかり話を聞いたので、すこしヒントが掴めた気がします。
まず「スタッカート」。これはひとえに「大事に」弾くこと。音楽的に弾くこと。技術面でいうと、弓を早く・長く動かすとか、右手人差し指の圧力とかあります。さらに左手の指を押さえ方等。これを気にするのではなく、「綺麗に・音楽的」に引くこと。イメージを固めて、それを忘れないようにすることが大切です。私の場合とくに「G」線が問題なので「G」の音のイメージは大切です。
そしてビブラート。チェロを持たないときでもテレビを見ながらでも練習すること、といわれました。とにかく筋肉の運動なので、意識して動かすのではなく自然と動くようにならなければなりません。さらに、人差し指から小指まで 音程が変わっても、弦が代わっても、連続してビブラートがかけられる様にすること。
そうすると一番力のない「小指」の訓練が最も大切です。先生の左手は小指を支える筋肉が盛り上がっていて右手とは大違いなのです。ビブラートも含めて左手の小指の役割は非常に大きいです。しばらく基本練習を続けようと思います。
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