1月17日はメイドのシータの結婚一周年記念日なので、果物・甘味を準備して我が家でお茶会を催しました。シータはNTTから派遣されてきた社員のメイドを勤めて4年位になります。その割りに日本料理のレパートリは広くありません。彼女の旦那さんはJICAの日本人医師のドライバーを長らく勤めています。NTT派遣社員のドライバーと友人だったことから知り合ったようです。
シータは住み込みです。結婚したといっても自分達の家を持つのはまだ遠い先です。彼女がヒンドゥを信仰するタミール人なのに対して、旦那が仏教徒のシンハラ人なのが旦那の両親にとっては少し引っかかるようで、彼女も彼の家族との同居は望んでいないようです。スリランカの若い世代には民族・宗教の違いはあまり関係ないようですが、お金を貯めて自分達の家を持つ(借りる)の大変なことです。シータは私の住んでいるマンション内で、他の階に住むインド人家族のところでアルバイト(洗濯など)をしています。
コロンボには、ビクトリヤ公園(市中心部の広大な公園)とゴールフェイスグリーンというカップルが集まる場所があります。土曜・日曜は朝からカップルが多く集まります。日除けの傘が必需品で、日除けするとともに、その陰でくっ付いているのです。今日はシータ夫妻とゴールフェイスグリーンに記念撮影にいきました。シータは旦那がデートに誘ってくれないと不満を表していました。
今日、日本から三年前に亡くなられた嘗ての私の同僚Hさんの労災認定の決定がおりたとの連絡を頂きました。電気通信業界への競争導入を目的とした会社再編の渦中にHさんは突然亡くなられました。私が庶務担当みたいなことをやっていたこと、年齢も近かったこともあってHさんには大変お世話になったのです。残されたご家族の方、会社の関係者がいろいろ奔走した結果今回の結果を得ることができました。
バブル崩壊後、急激に労災案件が増えているようで、特にここ1・2年、申請・認可の件数とも急増しているようです。日本の産業界の厳しさ・ゆがんだ姿をみるようです。労災認定の考え方が、原因究明よりは、残された家族への保障の方に軸足が移されたような感じを受けています。それはそれで一定の評価はできますが、根本的な解決に向かっているのかどうか少し疑問です。
残されたご遺族の気持ちを考えると非常に難しいものがあります。Hさんのなされた仕事、Hさんのアイデアを生かして会社の業務に役立てること、会社を発展させることがご遺族への最大の慰めになるのではないかと思っています。そういう観点からHさんは我が社で生き続けていることになると思います。
日本を離れてみると日本の企業社会が非常に特殊なものに見えます。私としてはスリランカに仕事場を見つけることができたにことに非常に感謝しています。これまでの会社人間の生き方とは少し違った経験ができています。(こちらはこちらで大変なのですが)しかし、日本の企業風土の渦中に身を置くと流れに逆らうことができないことも事実です。
いずれにしろ、バブル崩壊、デフレ経済の下サラリーマンには厳しい時代が続きます。でも自分の子供時代のことを考えると、今は随分いい生活を送っているなあとは思います。
六日(月曜日)が仕事初めであった企業が多かったようです。NHKテレビで証券取引所取引開始や賀詞交換会の様子を見ました。このページをごらんになっている方は少ないとは思いますが、かつての職場の同僚・上司、また日本の友人達にお詫びと新年のご挨拶を申し上げたいと思います。
実は昨年暮れに長らく病床にあった義父が亡くなったことから、年始のご挨拶を控えさせていただきました。「スリランカに行ったきりで年賀状も来ないので心配していた」という方はいないとは思いますが、ご通知が遅れましたことをお詫びいたします。本年もよろしくお願い申し上げます。
(追記)まったく関係ありませんが、昨年暮れ帰国した際に日本から正月用にアルコールを持ち込んだのでそれを記録しておくこととします。
まず、正月ですから日本酒。一升瓶は機内持込、手荷物とも難しい(と思われる)ので五合びんです。行きつけの長野県須坂市実家近くの「浦野酒店」で「久保田」が買えるのですが、今回は正月前だったので千寿も百寿も売り切れでした。仕方なく生酒を買って長野で飲んでしまいました。ということでさいたま市のマンション近くの地酒を多く扱っている「森田酒店」で長考のすえ八海山と黒龍にしました。これに加えてワイン購入でお世話になっているさいたま市近郊の「やまいち酒店」で「マッカンガス12年」のウイスキーを購入。これは試飲していたもので一口飲んで決めました。都合三本を段ボール箱に梱包しました。私はダンボール詰めでは、万一割れてもいいように一本一本箱詰めにした上でビニール袋で完全梱包します。成田・シンガポール・コロンボ三箇所での荷物の積み降ろしで最悪を想定しての準備です。これまでこの方法でワイン・日本酒をたくさん持ち込みましたが割れた経験はありません。
さらに、姉からお歳暮で頂いたワイン「ナイアガラブラン」日本を機内持ち込みにしました。このワインは斑尾高原農場サンクゼールワイナリーの製品です。長野県のワインは結構健闘しているのです。地元のスーパーなどでも手ごろな値段で美味しいワインが手に入るのです。都合五合ビン相当を五本持ち込みました。
苦労して持ってきた甲斐あってさすがに美味しいです。肝臓GOTの値を気にかけながらもちびちび飲んでいます。
先月29日にスリランカに帰ってきて以来、大晦日、元旦を含めて休みがなかったので、今日は宿舎で少しのんびりしました。NHKテレビは相変わらずのんびりムードで面白くありません。今日5日は日本では正月帰省ラッシュのピークです。大雪とも重なってふるさとから都会に向かう人達は大変苦労しているようですね。
というようなニュースをチェックした後、まず午前中には空いているジムへいって減量のためにエクササイズをしました。これまでの経験から一週間の中に3回以上の走りこみを続けると二週間位で効果が出てきます。これをやらずに逆に食べすぎ・飲みすぎでは2〜3日で太ってしまいます。太るのは簡単です。
ジムでのエクササイズの後は通常ではプールで30分位泳ぐのです。しかし今日は気温が少し低かったので止めました。今年のコロンボは去年に比べると涼しいのです。水泳の代わりにプールサイドで日光浴をしました。気持ちの問題でしょうが、胃潰瘍気味だった胃のあたりに太陽の光をじっくりあてて、「がんばれ。がんばれ」と念じていると良くなってくる感じがします。
でも、エクササイズでのどが渇くので、昼食時のついビールを飲んでしまうので効果が半減してしまいます。
| 2003年01月04日(土) |
さよなら、Ruwan Raja |
新年になって初めての土曜日、例のごとく8時30分からのチェロレッスンの帰り道ビクトリア公園に「Ruwan Raja」を見舞いに行ったのですが、Ruwanは先月18日に亡くなったそうです。合掌。
18日といえば私が義父の葬儀に参列するために急遽日本に帰った日です。その数日前たしか12月14日に見舞ったときには元気とは言えないまでも、それほど急激に悪くなるようには見えませんでした。本当に残念です。
「Ruwan Raja」が療養していた囲いは取り壊されていて、その残骸があたりに散らばっていました。その直ぐそばに少し土が盛り上げられていますが、そこが「Ruwan Raja」の墓です。Ruwan専属象使いの「ピータさん」がさびしぞうにしていました。(「近所の象」に記載予定)
公園療養中の「ルアンラージャ」の近くに繋がれていた別の象は、「ナームラージャ」というのだそうです。この象がルアンの後継者となるようです。
個人的にはスリランカ二年目の生活をより有意義に過ごしたいと思っています。最近少しマンネリ気味で最初に赴任したときの新鮮な感動を忘れがちです。おいしいローカルレストランを探そうという気持ちも薄れてきて、つい知っている店に二度・三度行ってしまうということになっています。ここでしかできないこと、今しかできないことを貪欲に挑戦する気持ちを持ち続けることが大切だと思っています。(日本で留守を守っている家族には少し申し訳ないですが)
日本の家族へのメッセージ。 (妻へ)昨年は前半は娘の高校入学、後半はお父さんの病気介護、そしてマンションの理事就任と大変な年でご苦労様でした。ことしは少しのんびりできるかな。もう若くないので自分の健康に気を配ってください。
(長男へ)大学生活はあっという間に終わってしまうので、よく考えて貴重な時間を大切にしてください。それと両親どっちに似てもアルコールにはめっぽう強い家系なので、飲みすぎ(乗り過ごしにも)には注意が必要です。
(長女へ)高校生活をエンジョイするとともに、将来何をしたいか考えてもいいかも。もしまだ考えられなければ、さしあたり勉強をしっかりやることが大切です。それと規則正しい生活を送り、食事にも気をつけて献血できるような丈夫な身体をつくること。
昨日の大晦日は予想通りの大騒ぎで睡眠不足です。私の宿舎の「JAIC HiltonTower」が開いている部屋を活用しての「大晦日・新年のスペシャルイベント」を企画したようで、私の向かいの部屋あるいは、上の部屋では夜中3時ごろまで大音響を発していました。お返しに私も第9交響曲も結構大きな音で聞きました。
今日元旦は、会社の各部署等で新年を祝う催事が行われました。会社の中庭で開催された全体の集会では、日陰に入らないと汗びっしょりになります。今日は暑さに堪えて一応スーツを着て通しました。各部署の催事呼ばれていくと、正月を祝う菓子や紅茶等が振舞われます。この菓子類と紅茶がすごく甘いので胃に応えます。アルコールも良くないけれど甘すぎる菓子類も胃に負担となります。
今日は会社の年末(年度末)の大掃除でした。この施策は昨年から始めたものです。昨年暮れに長年溜まりに溜まった書類等を一気に整理したので、今年出されたゴミはそれほど多くはありませんでした。それでも朝から社員は頑張って掃除に励んだので「年の変わりのセレモニー」に相応しい施策となっています。
日本のテレビでは新聞・雑誌では、これでもかというほど1年を振り返った特集が組まれています。こちらではNHK海外放送を見ているのですが、スポーツ・政治・社会現象とかの1年間に起ったことを振り返る番組が流されていて、改めて1年が過ぎたのだなと感慨が深いです。
しかしコロンボの雰囲気はちょっと違うように思えます。正月は旧正月で祝うこともあるかもしれませんが、やはり季節感が少ないからではないでしょうか。気候の変化が一年を通して少ないことに加えて、食べ物のラインアップが1年通してほとんど変わらないということも大きな要素でしょう。
明日の夜(31日大晦日の夜)は多分相当うるさいはずです。爆竹、花火、カラオケの大音響のせいです。日本のように除夜の鐘をしんみりと聞くなどという雰囲気からは程遠いです。主要なホテルでは夜から朝までダンスパーティが開かれていてコロンボ在中の外国人はそういうところで過ごすようです。振り返るのが好きなのは日本人だけののかなとも思います。他の国の人達(スリランカの人達も含めて)は過ぎ去ったことはすっかり忘れて、新しい年への期待・希望に胸膨らますのが正月の過ごし方のようです。
| 2002年12月29日(日) |
帰錫(スリランカへ帰国) |
今回の帰錫もこれまでと同じシンガポール経由のシンガポール空港便を使いました。このルートはシンガポールで5時間ほど飛行機の待ち時間があるので、ちょっとした買い物ができます。
27日の日記に書いた「チェロのエンドピンストッパー」を捜すことにしました。チャンギ空港からシンガポール国内への電話「ただ」なので、空港の案内係から電話帳を借りて、めぼしい音楽ショップに電話で問い合わせました。しかし、年末29日の夜6時ごろに営業しているショップはありませんでした。残念ながらシンガポールでも買うことができませんでした。そもそも売っているかどうかも確認できなかったです。(今年の夏シンガポールに寄ったときに、比較的空港に近いところに弦楽器専門店を見つけてここなら扱っているのではないかと思っていたのです。)
今回の帰錫にあたり画期的な決意をし実行しました。それは久しぶりで訪れた献血ルームでの血液検査の結果、肝機能が弱っているとの判定を受け献血を断られたので、帰りの飛行機での移動に際して、アルコールを控えるとともに、食事に気をつけようと決めたことです。飛行着の旅では、乗り継ぎで待ち時間があるし、機内では運動不足になるのに、アルコールサービスが充実しているので、つい飲みすぎ・食べ過ぎてしまいます。(決して他人に迷惑はかけませんが)。
最初は成田のラウンジでの待ち時間(約1時間)ですが、ここではほとんど何も飲まず食べずですごしました。そして、昼12時発のシンガポールまでの9時間の飛行時間、アテンダントの方が何回もアルコールを進めに着ましたがすべて辞退。昼食だけをよく噛んでゆっくり頂きました。その後、シンガポールチャンギ空港ラウンジでの5時間の待ち時間もノンアルコール。中華スープとパンの軽い夕食をとりました。シンガポールからコロンボへの4時間はずっと寝ていました。普通だと移動時間トータルで軽くワイン一本以上飲んでしまうところなのです。
これがけ節制ができたことは、私の意思の強さのおかげではなくて、ほんとは肝臓・消化機関のダメージが大きかったのかもしれないと心配しているところです。なぜって少しくらい体調が悪くても、機内でのワインなどのアルコールサービスを断るなんて考えられないからです。来年の羊年(私の干支です)は健康に気をつけようと思っています。
帰国時の買い物一覧
今回の年末の帰国は、義父の葬儀で10日間くらい早まったのですが、前から帰国は計画していたので、日本での買いたいものを考えていたのです。まず、音楽CDですが、これは具体的に買うというよりCDショップで眺めるのも目的のひとつでした。新橋のHMV、新宿のタワーで疲れるほど見て回りました。指揮者では小沢・ゲルギエフの露出が多かったです。ゲルギエフ・ウィーンフィルの「火の鳥」はNHKの放送を録画してあたので買いませんでした。結局買ったのは以下のとおり。
音楽CD:ベートーベン弦楽四重奏全集(ジュリアードクアルテット)、ブラームスチェロソナタ(イッサーリス)、ビゼーアルルの女その他(ケーゲル)、プッチーニアリア(ホセクーラ)、ブラームス間奏曲その他(グールド)。
食料品については、今年の夏に買いこんだもの。年末に日本からプレゼントされたマヨネーズ、梅干などが残っているので、持ちこむ事が困難な日本酒、インスタントラーメン(シンガポールで買ったインスタントラーメンも日本の味とは違っていました)等に絞りました。
食料品:インスタントラーメン、日本酒(八海山・黒龍)、キムチ。 その他:シャンプー、砥石、電子メトロノーム(チェロの先生へのプレゼント)お土産。
もうひとつ日本で探したものがあります。それはテェロのエンドピンストッパー。床を傷つけずに、しっかりエンドピンを固定できるものを捜しているのです。コロンボの先生は、イギリスで購入したというとっても便利なストッパーを持っています。練習を効果的に進めるにはそうした小道具が欠かせません。東京の音楽ショップやインターネットで探したのですが、結局目当てのものは見つかりませんでした。しばらくは手製のものを使い続けるつもりです。
29日のスリランカへの帰国に向け、今日ダンボールに詰め込んだ食料品などを成田空港に発送しました。今年もお正月をスリランカで過ごすことになります。日本酒が大活躍しそうです。
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