KENの日記
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2001年03月18日(日) 長男卒業式

今日は長男の高校の卒業式でした。この学校は例年18日に卒業式を行うことになっているそうです。今年は日曜日にあたるので、夫婦二人で参列してきました。とてもまじめな学校なので卒業式も厳粛でした。親の転勤で小学校3つ、中学校2つ経験している長男にとっては入学した学校を卒業するのは初めてであり、ひとつの学校に3年通ったのも初めてでした。4月から新たな生活がはじまります。精一杯頑張ってもらいたいと思います。



2001年03月02日(金) ハフナーセレナーデ

東京芸術劇場でモーツアルトの「ハフナーセレナーデ」KV250を聞いてきました。演奏はアマデウス・アンサンブル東京。朝枝信彦氏をコンサートマスターとして、N響トップ奏者ら内外の演奏家で構成する実力派です。

弦楽5部はどんな早いパッセージも全員そろってバリバリ弾けるすごいメンバーが揃っていて、それに管楽器がとても柔らかい音で溶け込みます。今日はロンドンフィル主席チェロのロバート・トルーマンさんが加わりました。曲の合間に中村メイコさんの語りでモーツアルトの手紙の紹介がなされました。個人的に最近吉田秀和氏の「モーツアルトの手紙」を読んだところなので語りも面白く聞くことだできました。

モーツアルトはものすごい量の手紙を残しているのです。現代の私たちはそれらから、当時の楽壇の状況、モーツアルトがどのような気持ちで作曲していたか、著作権のない当時作曲家は非常に苦しい境遇にあったこと等々多くの情報を得ることができます。その中でもっとも心を打つものは、モーツアルト一家の緊密関係でしょう。

モーツアルトは父、母、姉に率直で非常に心温まる手紙を書いています。ひとつの例。モーツアルトが母親と二人でパリにきているときに、旅先で母親が亡くなってしまいます。それをザルツブルグの父親に知らせるにあたり、父親への衝撃の大きさ考え、モーツアルトは最初に「母の病気が重い」という手紙を書いて最悪の状況になったときの心構えをさせるという気配りをするのです。電話・電報のない時代はたいへんだったと思います。

モーツアルトの内面を語るナレーションの内容と演奏曲目の「ハフナーセレナーデ」が直接関係ないので唐突な感じは否めませんでした。モーツアルトの人生紹介を中心に据えるのであれば曲目は名曲抜粋でもよかったのではないでしょうか。

「ハフナーセレナーデ」は1776年モーツアルトが20歳の時にザルツブルク市長ジークムント・ハフナーの娘エリザベートの結婚式前夜(7月21日)のために作曲されたものです。全曲で1時間程度の長い曲で華やかなものですが、モーツアルトの晩年の雰囲気をちらほら聞くことができます。晩年といっても20歳のモーツアルトにはあと15年間しか残されていなかったのです。独奏バイオリンの均一で美しい音とそれを支えるバックが確実でとても柔らかい音が印象的でした。トランペットが二本入っているのですが終始柔らかい音でいい味付けをしていました。

指揮者を置いていないので、遅い楽章でテンポの揺れるところはすこし不安定だったかなと思いました。会場は満員でしたが、聴衆がすこし堅かったせいかそれを気にしてコンサートマスターがオーバーアクションになっていたのではないかとおもいます。主催は「ビックカメラグループ」で、三宅島被災者支援のチャリティコンサートでした。



2001年02月22日(木) バッハプログラム

すみだトリフォニーホールへ新日フィルのコンサートへ行ってきました。プログラムはオールバッハ。遅れて聞けなかったオルガン独奏コラール前奏曲BMV622(武久源造氏演奏)に始まり、カンタータ51番、ブランデンブルグ協奏曲第5番、管弦楽組曲第3番というもので、バッハの音楽でも徐々に規模が大きくなっていくものです。正直言うとトリフォニーホールのオルガンを聞いたことがなかったので最初のプログラムがいちばん興味がありました。

カンタータはよくわかりませんでした。声を殆ど楽器のように使い早いパッセージが長く続き、その間ブレスをするところが難しそうでした。トランペットがいい雰囲気を出していたので、オルガン独奏を聞いた後なら音色の幅の増加でもう少し楽しめたのでしょう。

ブランデンブルグ5番は最初あまり「シャキ」っとしないなと思いましたが、一楽章最後の方に「チェンバロ」独奏あたりから演奏者全体に元気と張りがでてきたように思われます。ニ楽章・三楽章ともチェンバロの明確なリズムに支えられて楽しめました。管弦楽組曲第3番はなんといってもアリアがすばらしい演奏でした。フレーズの終わりのデミュニェンドと次のフレーズに入る前に挿入される「間」がなんともいえない味をだしていました。これはアンコールで再び演奏されました。独奏から声楽が入るカンタータ、フルート一本追加のブランデンブルグ、ティンパニ、オーボエ、トランペット入りの管弦楽組曲と音色の変化・規模が違うバッハの作品を一夜で楽しめるいうのは非常に贅沢だと思いました。一方で一回の出番で真価を発揮しないとならない演奏家には少々辛いものかもしれません。



2001年02月18日(日) 子猫

先週の15日、「近所の猫」に書いていた子猫が死んでしまいました。数日前から雄猫が周りを取り巻いていて、本人は初めての「恋の季節」に戸惑っている様子でした。猫は「恋の季節」になると餌に目もくれず、人間の存在・車の存在も忘れてそれに熱中するようです。急に車道に飛び出して事故にあったらしく歩道の脇にタオルが掛けられて横たわっていました。タオルからはみ出た三毛のお尻あたりが妙に太っていて毛艶がよく、例の我侭に育ったメス猫だとわかりました。野良猫は長生きしないものです。



2001年02月10日(土) お徳なCD

本日買ったCD。新橋のキムラヤで「シューベルトの室内楽音楽」という7枚組のCDを購入。値段はなんと「1760円(税込みで1848円)」でした。一枚あたりでは251円です。最近のキムラヤは一枚ずつのCDを売るというよりは、全集ものをまとめて売る方式に変わったようで、バッハのオルガン曲全集・カンタータ全集だとか、モーツアルトのピアノソナタ全集だとかセットものがCD棚のほとんどを占めています。

買う時には「全部聞くには何日かかるかな」とか「録音は大丈夫かな」とは色々心配しつつ「安いから」という理由で買ってしまいます。今2枚目の弦楽四重奏曲の「ロザムンデ」と「死と乙女」を聞き終ろうとしていますが、演奏・録音も非常に水準が高く大変満足しています(演奏はブランディス四重奏団)。ちなみに外の6枚は、「弦楽四重奏曲D703、D887」、「弦楽五重奏曲」「ます五重奏曲」「ピアノトリオD898ほか」「ピアノトリオD929ほか」「八重奏曲」です。デジタル録音なので音も非常にクリアです。



2001年02月07日(水) ADSL近し

久しぶりにホームページを更新しました。この間、長男のセンター入試がありました。二次試験は二月下旬です。例年になく寒い冬だと思います。結露防止のために窓にエアキャップ(ポッチのついたシート)を張り二重にしたのですが、そこにびっしょり結露するほど冷え込みました。マンションの窓は二重ガラスの窓にすべきです。

浦和市にもそろそろ「ADSL」がやって来るようです。ダイヤルアップでは電話代が高いのでADSLを考えています。そうすればダウンロードやアップロードの時間が短くなり便利になると思います。



2001年01月02日(火) 湯島天神

明けましておめでとうございます。今年もチャンスがあったらご覧ください。昨日まで田舎(長野県須坂市)へ帰省して新年を迎えました。今日は浦和に帰ってきて、長男が受験なので初詣に湯島天神へ行ってきました。湯島天神は数年前の正月に参拝した「明治神宮」ほどは混んでいませんでしたが、受験生らしい若者はたくさんいました。参拝した人全員に御利益があればいいなと思います。



2000年11月23日(木) 「白鳥の湖」(キーロフ)

今日は、以前に買っていたキーロフバレエ公演の「白鳥の湖」に行ってきました。会場は渋谷のオーチャードホール。祝日の渋谷のハチ公前は予想通りすごい混雑。久しぶりの渋谷はスターバックスコーヒーがやたらに目立ちました。バレエ公演は大満足でした。

まずオーケストラの音楽が非常に良かったです。キーロフ歌劇場オーケストラと指揮者はボリス・グルージン。弦楽器の音が澄んですばらしいことと、木管のテクニックが高く(クラリネット、オーボエ、ピッコロ等)、金管打楽器の「決め」がうまい。いつも一緒にやっているメンバーなのでバレエと音楽が一つになっています(あたりまえ)。クラリネットトップは今年1月に聞いた「運命の力」との時と同じくYevgeny Kultygin氏。楽屋入り口に押しかけサインをもらいました。

更にダンサーが若く生きがいい。Odetto/Odileは Daria Pavlenko。パンフレットに紹介がなく、当日の配役紹介の紙の裏に紹介文が記載されています。少々不安な気持ちを持ちながら始まりましたが、すばらしい踊りを見せてくれました。Odettoのはにかむような感じとOdileの「こわく的」な感じを踊りと表情で上手に表現していました。もちろん美人でスタイルとテクニックがいいのはあたりまえ。家に帰ってからインターネットでチェックしたら、今年1月の西ドイツ公演で白鳥を踊っていることがわかりました。キーロフの期待の星のひとりでしょう。

今年は1月のキーロフオペラに始まり今日バレエを見ることができました。CDではゲルギエフのチャイコフスキーの5番(オケはウイーンフィル)、6番(オケはキーロフ)の交響曲をゲットしましたが両方ともすばらしい演奏です。私がみるところでは、オーケストラ、バレエ、オペラの舞台芸術において、敏腕「社長」のゲルギエフの指導のもと「株式会社」キーロフが世界をまたにかけて八面六臂の活躍をしているという感じです。

キーロフのホームページで知ったことですが11月23日東京でバレエの引越し公演をすると同時に(同日)、ペテルスブルクのキーロフ劇場で、「眠れる森の美女」のバレエ公演が行われているのです。ものすごい組織力だなと思いました。なお、パンフレットで私の勤める会社が後援していることを知りました。値段の高そうな客席に空きが目立ったのは残念です。



2000年11月19日(日) 新宿フィルコンサート

今日、新宿フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました。会場は新宿文化センター。小平市に住んでいた頃新宿の地下街は通勤経路でよく通ったところで久しぶりで懐かしい感じでした。日曜昼の新宿ゴールデン街は天気のせいもあり非常に明るいムードで、日当たりのいいところで猫がまどろんでいました。

演奏会曲目は、ブラームスのセレナード第一番とメンデルスゾーンのスコットランドでした。ブラームスは始めて聞く曲ですが正直言って退屈でした。マーチ、スケルツォ、メヌエットと曲によって変化があるはずなのですが少し平板でした。メンデルスゾーンはロマンチックな曲で、少し前にクレンペラーのCDを購入して何回か聞いたばかりでした。しかし、アマチュアにとっては少し難しい曲だと思いました。弦楽器に緊張感が要求されるのですがこれが難しいと思われます。それでも随所に弦楽器の美しい音が聞かれました。新宿フィルハーモニー管弦楽団は年齢層が幅広く、管楽器の水準も高く、アマチュアにしては技術の高い人がそろっているオーケストラだと思いました。その反面、学生オケのようなエネルギー・まとまりに欠ける面があるなと感じました。



2000年09月09日(土) 藤沢市民オペラ「ラ・ボエーム」

藤沢市民オペラの「ラ・ボエーム」を見てきました。埼玉浦和から神奈川の藤沢まで2時間程度かかるのですが行った甲斐がありました。演奏者は以下のとおりでした。

ミミ:菅英三子、ロドルフォ:福井敬、マルチェルロ:工藤博、ムゼッタ:半田美和子

合唱:湘南コール他、オーケストラ:藤沢市民交響楽団、指揮:広上淳一

ミミを歌った菅さんが仙台出身で、仙台では非常に有名で(もちろん全国的にも有名ですが)仙台で何度かコンサートに行く機会があり、すばらしい声と親しみやすく真っ直ぐな人柄にすぐにファンになりました。その後テレビでは見てきましたが、今回、藤沢市民オペラに出演するとの情報を得たので行ったというわけです。演奏は1幕のプロの歌唱がすばらしく、また2幕では100人を越すだろう藤沢市民の歌演技が観客を圧倒しました。3幕では演奏の混乱からか広上さんの指揮棒2本振りが見られましたし、4幕ではオーケストラの不具合があるものの、プロの歌手の立派な歌を聞く事ができました。

菅さんのキャラクターが「はにかんだお針子さん」には少し合わない(理性的すぎる)ところがありましたが、歌唱は相変わらず安定していて立派でした。一流のソリストをそろえたとは言え、市民の力でこれだけのオペラが上演できることはすばらしいことだと思いました。




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