| 2014年05月17日(土) |
フィガロの結婚(1973年グラインドボーン音楽祭) |
妻が随分前にDVDに録画しそのまま見ずにいた「フィガロの結婚(1973年)を見ました。演奏は以下の通りです。
フィガロ:クヌート・スクラム スザンナ:イレアナ・コトルバシュ ケルビーノ:フレデリカ・フォン・シュターデ 伯爵夫人:キリ・テ・カナワ アルマビーヴァ伯爵:ベンジャミン・ラクソン バルトロ:マリウス・リンツレル
指揮:ジョン・プリッチャード 演奏:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 合唱:グラインドボーン音楽祭合唱団 演出:ピーター・ホール
グラインドボーン音楽祭の実況録画ですが、劇場が小さいせいかあるいは明るいせいか、カメラワークが非常に上手く歌っている歌手の表情や仕草を的確に捉えています。歌手の顔が大写しになるので歌手達の丁寧な歌が「音楽」からだけでなく表情からも見て取れる非常に優秀な録画・録音だと思いました。部隊が小さいので非常に濃密な演奏になっていると思います。
歌手では「スザンナ」のコトルバシュが最後まで魅力的で可愛らしい「スザンナ」を好演しています。声はあくまでもソフトで透明であり発声法はしっかりしています。ケルビーノのシュターデは少し高音部が硬い思われましたが少年ケルビーノ役をを如何にも少年らしく好演しています。伯爵夫人のカナワは気品がありますが声は少し硬く感じました。男性人は皆芸達者です。
全体通しての感想は古典的な舞台装置・衣装で古典的な演出だろうと思われますが、それがオペラの面白さを際立たせていると思いました。領主夫妻と召使達の関係が、時には封建的で絶対服従要求するものであり、時には身分に関係のない人間同士の恋愛・義理人情であったりするところを丁寧に演出していたと思います。ポンテの台本が物凄く入り組んだ人間関係を描きモーツァルトはそれを楽しく音楽にした大傑作だと再認識しました。残念な点はオーケストラが伴奏が時に荒くなりバラついてしまうことですが、映像は古くともフィガロの標準版としては最適な演奏ではないかと思われました。
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