六月の下旬は株主総会の季節です。昨年非常勤監査役に就任した会社の株主総会が本日行われました。私は今日の総会終了を持って監査役を退任しました。最近の上場企業の株主総会は、海外のファンドなどが積極的に経営に注文をつけたり、多数の株式を買占め経営者の交代を要求したりといった「物申す」株主の行動が目立っています。そして多くの企業で企業防衛策を講じているところです。株主からすると「株価」(株主価値)を最大化することが企業防衛策であるという論理です。
一方、株式会社のガバナンスの強化に向け会社法が改正され、日本版SOX法も検討され、会社はより一層法令の遵守を求められるようになっています。1年間という短い期間ではありましたが、新会社法による様々な変更があり環境変化を実感した1年でした。取締役・監査役の取締役会出席率を開示することとなり、全員の出席率表が株主に公開されましたが私が最下位の出席率になってしまいました。
今日の株主総会でも昨年の総会に比べ非常に活発な議論がなされました。「配当政策に関すること」「これから取り組みべき課題に関すること」等、非常にポイントを付いた質問が発せられ、経営陣からは非常に丁寧で真摯な回答がなされました。経営側からすると中長期的な経営方針について「多数」の株主から賛成を得ることがポイントになります。今日出席された株主は非常に理解のある、安定長期の「保有」を目的にした人達みたいでした。
夜には総会終了をもって退任した取締役・監査役の送別会が開催され、非常に暖かいお言葉を頂き感激しました。久しぶりにワインを沢山飲み楽しい時間を過ごしました。ありがとうございました。
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